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青と空と君と。 — fujossy.jp · All chapters

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出雲と一緒に学校へ向かう、それだけでなんだかいつもと違うようで少しだけそわそわした。出雲と二人で登校する機会はほとんどなかったのもある。出雲が八雲を避けているため、俺が八雲と登校する限り出雲は時間をズラして登校していた。昨日までと何も変わらないはずなのに、なんか新鮮な気持ちだなと思っていると、出雲も同じことを思っていたらしく「新鮮な気持ちだな」と言ってきた。同じことを考えていたことが嬉しくて、俺も今同じこと思ってた!と伝えると出雲は嬉しそうな表情で、拓矢はそのままでいてくれよなと言ってきた。そのままってなんだろうか?俺は何か変なことを言ったのだろうか、と思っていると表情でそれを察したのか出雲はそう言うところだと言ってきた。ますます意味がわからなかったが、もしかすると出雲は俺のこういう部分を好いてくれているのかもしれない。「てなわけでまずは手始めにお昼を一緒に食べるところから始めよっか」「お昼を?」「拓矢もその方が都合いいでしょ?あの二人と一緒にお昼食べんのキツくない?」「あ、」そういえばそうだった。今日も一緒にお昼を食べれない理由を考えなければならなかったのだ。でも、出雲と食べるという理由があるのなら、断ることができるし二人が目の前でイチャついてるのを見なくて済む。それに出雲は恋人なのだから、断る理由がどこにもない。「うん、わかった。一緒に食べよう」「おっけ、じゃあ昼休み迎えに行くから教室で待ってて」なんて話しているうちにあっという間に学校に着いていて、教室に行くのがちょっと億劫だったけど出雲が送ってくれたからそこまで憂鬱にはならなかった。「んじゃ、昼休みに」「うん!待ってんね!」出雲は俺と八雲とクラスが違うので、手を振って見送る。多分、出雲自身も心配だったのだろう、俺がちゃんと教室に向かうのか。ちょっと過保護だな、と思いつつ自分の席を見る。後ろの席にはすでに八雲が座っていて、ずんと一気に心が重くなった。平常心、平常心だ、俺。今の俺は出雲と付き合っていて、八雲とは幼なじみで親友だ。そう自分に言い聞かせてなるべく平常心を装いつつ八雲に声をかけた。本当は声をかけずに無視してしまいたいところだけど、そうすると怪しいから声をかけるしかなかった。「おはよ、八雲!」「おう、おはよ。今朝はごめんな?」「へ、何が?」「何って、先に家出たから」案の定、八雲との話題はそれから始まった。俺としては避けたい話題だったし、なるべく気にしたくなかった。だって、八雲と乃来ちゃんが付き合っているという事実を再認識するだけだからだ。それに申し訳ないと思っているのなら、出雲からではなく八雲から直接聞きたかった。なんで直接言ってくれなかったんだという言葉を飲み込んで、荷物を整理しながら、声が震えないように八雲に返事をする。「あぁ、いいって別に。だって俺ら毎朝一緒に行こうなんて約束してたわけじゃないし!」約束をしてなくても当たり前だったんだな、なんて思うと後悔する。当たり前が突然奪われるなんて思いもしなかったから。もっとあの時間を大事にしておけばよかったな、なんて密かに後悔する。「連絡もしなかったからさ、昨日の夜に乃来が突然言い出してさ」「だーかーらー!俺は別に気にしてねーからいいの!」「さんきゅな」そう言うと八雲はいつものように微笑みながら俺の頭を撫でた。俺は子供扱いするな!なんて言いながら八雲の手を叩いた。これが、この感触が、俺が好きな感触なんだ、と思ってしまった。今までは当たり前だったけど、こういう接触もなるべくご遠慮願いたいものだ。そうでないと俺はいつまでも八雲のことを諦められそうにないのだから。