九月にまだ死ねない蝉
九月にまだ死ねない蝉
逃げ出せば楽になれるのは分かるけど
逃げ出す勇気がないから 此処にしがみついている
お前らが言う あたしに成れなかった
ありもしないことを口にしないと 呼吸さえ覚束ず 誰のことも黙らすことが出来ない
あたしが鳴いているように お前らも鳴いていて
もっと別の生物だったらと 酷い顔で繰り返す
綺麗なものだけを思い出しながら 全てを背負って生きていたかった
都合の良い夢だったら よかったのにな
君が知っている一番酷い言葉で傷ついて死にたいなんて言ったら
生きようとした日々のこと 全部 否定してくれるのかな
嘘だよ 罰が下るぐらい沢山もらった
綺麗な鳴き声じゃなくてごめん 言葉が届かなくてごめん
殺せなかったんだよ
あたしのことも、お前らも
「ううん、絶対許さない」