繰り上げ1位
繰り上げ1位
その席は 相応しい人間に成れれば座れるものだと思っていたから
ズルをしないで正々堂々頑張っていたんだけどなぁ
どうぞって言われて 座りたくなんかない
順番待ちをしてまで 座りたいとも思ってない
座れない理由が私がなら 何年だって目指し続けれたのに
その席はいつだって 私以外の理由で座れなくて 私以外の理由で座らせようとする
貴方達が出来ないことを求められ続けて
貴方達と同じ方法で応え続けることを望まれる
恵まれているから 能力があるから 出来るまで諦めないから
出来ない人を責めないから 出来るように成っても努力を辞めないから
あーあ どうせ 都合のいい人間に成れば座れるのなら
その席に実力で座りたいとか その席の価値とか 1秒も考えたくなんかなかった
私が私じゃなくたって 譲られて座れるなら そうすればよかったな
結果 その席に座れたら それが全てだった
相応しいとか 正々堂々とか 譲られたとか 年功序列とか 関係ない
私が私の方法で選ばれなかったのは 私が天才じゃなかったからだし
私が出来ることは当たり前で 貴方達が出来ないことを
私が当たり前だと思えなかったからだろ。
君から見れば この席は 誰でも座れるもので
君からしたら この席は いつでも座れるものだろ
才能がない人間が座ろうとも 才能がある人間が座ろうとも どっちでもいい
けれど 貴方達は いつも 凡人が努力することを選ぶ
あーあ やっぱり 君の天才が一番美しいよ
二度とそれが目の前に現れなくても それの恩恵を受けれなくても
この席に座れるのは私だけだと言われる未来まで
走り切らなきゃいけなかったんだろうな
だから 中途半端なまま その席に座れても 満足しないんだよ
私は 天才には成れなかったけど 凡人にも成れなかった
けどやっぱり あの宝石の方が美しいと思うよ
誰にも選ばれなくても 美しい君達が選んでくれたらよかった
私が君達を美しいと思う感覚と 貴方達が私を美しいと思う感覚は違う
けど 貴方達が美しいと思う私に成れればいいのは分かるよ
死んでも嫌だったから 一度もしなかったけど
私が君らにしたことを貴方達にしたらいいんだろうな
私は 天才が人の形をしていたから 幸せには成れなかったけど
私が その形を真似したら 貴方達を幸せに成れると思うよ
「お前も、俺以外選ばないだろ」