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六級より初段へと七立てに燻る

シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜 — ncode.syosetu.com · All chapters

六級より初段へと七立てに燻る

実質一話分ですがどうしてもタイトルで分けたかったので二話更新です

私の前にマネキンがいる。

「……………」

最低限のAIだけが搭載された、シャンフロのそれと比べればあまりにチンケなマネキンだ。電脳の世界でのみ動き戦うことを許されたそれは、正眼の構えで竹刀を構えている。

「……ふっ」

突っ込んできたそれを軽く回避し、すれ違い際にその手へ竹刀を打ち据える。

「……S評価」

私の前にマネキンがいる。

「……………」

最低限のAIだけが搭載された、シャンフロのそれと比べればあまりにチンケなマネキンだ。電脳の世界でのみ動き戦うことを許されたそれは、上段の構えで竹刀を構えている。

「………ふっ」

突っ込んできたそれを軽く回避し、すれ違い際に胴体一閃。

「……S評価」

私の前にマネキンがいる。

「……………」

最低限のAIだけが搭載された、シャンフロのそれと比べればあまりにチンケなマネキンだ。電脳の世界でのみ動き戦うことを許されたそれは、下段の構えで竹刀を構えている。

「……ふっ!」

突っ込んできたそれよりも早くこちらが突きを放つ、胴を切り裂くように一閃。

「……S評価」

私の前にマネキンがいる。

「……………」

最低限のAIだけが搭載された、シャンフロのそれと比べればあまりにチンケなマネキンだ。電脳の世界でのみ動き戦うことを許されたそれは、正眼の構えで竹刀を構えている。

「…………」

突っ込んできたそれよりも速く、振り上げられたそれよりも疾く、全てにおいて上回った一撃を。

「…………」

私の前にマネキンがいる。

「……………」

最低限のAIだけが搭載された、シャンフロのそれと比べればあまりにチンケなマネキンだ。電脳の世界でのみ動き戦うことを許されたそれは、上段の構えで竹刀を構えている。

「…………」

突っ込んできたそれと鍔迫り合う。否、それは一瞬であり行動の成立としてはあまりに短く、次の瞬間には額を叩き据えられたマネキンが床に沈んだ。

「…………」

私の前にマネキンがいる。

「……………」

最低限のAIだけが搭載された、シャンフロのそれと比べればあまりにチンケなマネキンだ。電脳の世界でのみ動き戦うことを許されたそれは、上段の構えで竹刀を構えている。

「…………」

胴を薙ぐ、判定は下らない。どうやら気の焦りが剣先を鈍らせたようだ。二の太刀にわずかばかりの無念を感じつつ、三度目の正直は無し。

「A、評価………」

私の前にマネキンがいる。

「……………」

最低限のAIだけが搭載された、シャンフロのそれと比べればあまりにチンケなマネキンだ。電脳の世界でのみ動き戦うことを許されたそれは、やはり私の敵ではなかった。

B評価だった。

既知を登り直すことの、なんと退屈なことか

弓落とせ弓