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ハイ・ジャック・スター

シャングリラ・フロンティア〜クソゲーハンター、神ゲーに挑まんとす〜 — ncode.syosetu.com · All chapters

ハイ・ジャック・スター

お、俺はどうすればいい……?

な、何をすればいいんだ? グ、グラブルをすればいい……や、何からすれば……

分からない、お、俺は一体どうすれば……!!

と、とりあえずグラブルを……

(以下無限ループ)

はじ

ぶる

※高濃度ハジブル粒子を摂取したことで脳内時系列が狂っていたらしく超必殺四回目時点でクリスタルが出現する不具合を発見いたしましたので修正しました。なお詫び投稿はありません、寝させて

ブースターを欠いた足はあまりに遅く、武装は右腕のハンマージャッキのみ。体力に至っては未だ二倍近い差がある。だがあえて言わせてもらおう、だからどうしたと!

「 一部抜粋 ( いいとこ取り ) だ」

「動きが、変わった……!?」

この局面で富嶽スタイルを切る、ステップや摺り足を利用した寸前回避でゼノセルグスの攻撃を回避しつつ、的確に右腕による攻撃を当てていく。

だが忌々しいが流石は全米二位、二発ほど入れたところでこちらの動きに合わせてきやがった。

「邪魔くせェ!!」

「全くだ!!」

俺とアメリア・サリヴァンの戦いに割り込むように突撃をかましてくるは「 戦乙女 ( ヴァルキュリー ) 」、今の奴は行動の一つ一つにノックバック属性が付与されていると考えていいだろう。下手に構えば隙を晒すことになるが、さりとて無視もできない……

だが向こうとて この俺 ( カスプリ ) の前で機械群のターゲットエネミーを破壊する事が如何に愚かであるかは承知しているだろう。そして俺も俺で「脱獄」の関係で今破壊するのはあまり望ましくない。破り捨てる前提でブランド服は買いたくねーわ……少なくともシャンフロ以外では。

だからこそ「戦乙女」は命を拾っている、互いにメリットデメリットが絡んでいなければとっくに仕留めている。

「どうしたァ! その鎧を着込んだままくたばるつもりか!! あァ゛!?」

「だったら大人しく隙を晒せやボケがぁ!!」

「誰が晒すか! このまま削り倒してやるよ!!」

そうか……なら隙を作らせてもらおう。

「隠し弾は猫にも見せるな……ってな」

「何?」

今までボクシングスタイルな構えとは全く異なる姿勢の俺にゼノセルグスの貌が二割増で迫力を増す。あれもしかして眉間にしわを寄せてるだけなのか? 人類がどれだけの憎悪を抱いたとしても浮かべられないような凶相なんだけど。

「覚悟はいいか?」

「ほざけ!」

左手を 掌 ( パー ) の形に前へと翳し、ビリヤードの如く右腕を引き絞る。ナックルアロー? いいや違うね、俺の拳は 近代化 ( ・・・ ) する……!!

「右手は撃鉄、左手は弾倉………ダストのへそくりだ」

「指に………ンなっ!!?」

距離を詰めた事で気づいたか、だがもう遅い!!!

中指と薬指の間に挟み込んだ小さな金属塊。それは弾丸………素材を集め、金庫を閉じる直前に一発だけ銃から取り出しておいたダストの銃弾だ!!

「接近 感謝 ( サンキュー ) !」

γ ( ガンマ ) 鯖秘伝! 最終手段ならぬ最終 手弾 ( ・・ ) !! 左手を弾倉兼バレルに! 右手を撃鉄に! 雷管を直接ぶっ叩いて弾丸を叩き込む……γ鯖の 発砲狂 ( アトバード ) に倣って俺も唱えよう!

「 シー・ヴィス・ベラム ( 戦いを望むのならば ) ! パラ・ベラム ( 戦いに備えよ ) !!」

必殺「 銃拳 ( ガンハンド ) 」!!

本来はナイフで雷管を叩き、弾倉役の手がブロッコリーみたいな状態になる技だが……カースドプリズンは金属の手を持っている、そしてこのゲームに部位欠損システムは無い!!!

ガヂン、とハンマージャッキによって加速した右拳、その右中指第二関節が外す事なく 隠し弾 ( シークレットブレット ) の雷管に突き刺さる。何十回左手を赤いブロッコリーにしてきたと思ってるんだ、目を瞑ってたってブラッディ・ブロッコリーを作れるわ。

「Bang!!」

「クソがっ……何!?」

本来は超至近距離、それこそ左手を相手の 左胸 ( 心臓 ) にくっつけて使う別名「セクハラテロ」とまで言われるくらい命中率がゴミの技なのだが、ハンマージャッキという加速装置が弾丸そのものを雷管ごと押し出す事でゴミ射程とはいえ中距離程度には飛ばせるようになっている。

そして……ああ、そりゃ驚くだろうさ。ここまで切り札感を出しておいて 外れた ( ・・・ ) んだからなぁ?

だが孤島で磨いたスキルが鈍ったわけじゃない、視線をズラして撃つくらいなら今でもできる。

「忘れたのかよ?」

カースドプリズンにとって機械群を纏う能力も、弾丸を飛ばす 手品 ( ・・ ) も! カースドプリズンという存在そのものが!! その全てが妥協と余分でしかない!!

であるならば、さぁ………切り札はいつだってピン刺し一枚! これしかねぇだろうがよ!!!

攻撃を中断してまで行ったガードが空振りした僅かな硬直、後ろからカースドプリズンとゼノセルグスを諸共に串刺しにせんと突進を仕掛けていた「戦乙女」の頬で善の弾丸が弾ける怯み。

ほんの一瞬、この場にいる三者の中でただ一人俺だけの時間が生まれる。遠く、突風が吹き荒れる谷……今にも千切れそうなか細い糸がそれでも確かに対岸へと繋がった。

「 脱獄 ( プリズンブレイク ) !!」

「く、 超細ぼ ( セルバース ) ……」

──────勝った。

だが、乱数の女神というやつはつくづく邪悪で、陰湿で、そして外道であった。

「───は?」

「───あ?」

全身の装甲が砕かれ弾け飛んだカースドプリズン改めプリズンブレイカーと、咄嗟の対応で動きが鈍いゼノセルグス。二者は今、戦闘の余波でバキバキにひび割れたヘリポートの上で戦っているわけだ。

だが、今。

丁度 二者の中間 ( ・・・・・ ) ……その座標、その虚空に蛍のような小さな光が灯り……それは一瞬で体積を膨らませると、眩く輝くクリスタルとして顕現した。

「ウルト、」

「クリスタル……っ!!」

「しまっ……クソが!!!」

やらかした! 俺が生み出した空白の時間へさらに上書きされた思考の隙間、先取したのはアメリア・サリヴァンだった。

全身から緑色のオーラを放つゼノセルグスが一歩先んじて動き出す……あれは活性化し過ぎて細胞の隙間から蒸発した血液が噴き出しているのだ。

「っ!」

「っ!」

もはや互いに煽る言葉すらない。まさかの眼前出現という特大のアクシデントへの対処と、互いにステータス干渉タイプの超必殺を切った現状、それら全てへの対処を殴り合いながらに開始したのだ。

「ぐ、」

「どうしたどうしたァ!!」

ゼノセルグスの超必殺「 超細胞 ( セルバースト ) 」は極めてシンプルな効果だ。効果はたった一つ、「二十秒間全てのパラメータが変動しない 無敵状態 ( スーパーアーマー ) になる」……ただそれだけ。何、ショボすぎ? バカ言え、体力が減らないじゃないんだぞ?

パラメータが ( ・・・・・・ ) 変動しない ( ・・・・・ ) 、だ。

つまり今の奴は二十秒間ゲージ技を無尽蔵に撃てる上にダメージ無効、怯み無効のまさしく無敵状態。射程圏に囚われたならば、一度でも掴まれたならば無限スープレックスで屠られる!

「おおおおおおおお!!!」

確実にこちらの息の根を止めんと伸ばされる掴み攻撃を避ける、ステップを高速で刻んでウルトクリスタルを確保せんとするもそんなものはお見通しとばかりに的確に俺の動きを封じる位置取りでゼノセルグスが距離を詰める。

「クソッ!」

「くっ……こッの、野郎!」

咄嗟にウルトクリスタルを蹴り飛ばしてビルの屋上から地上へと落とす。ゼノセルグスの超必殺は二十秒、対してプリズンブレイカーの超必殺は三十秒。

総合的なスペックでは勝るが無敵モードを破るのは不可能、後出しとはいえ確実に奴の方が先に超必殺が解除される。

どうする!? 十秒あればイケる、だが、いやしかし、ああああクソぉぉぉぉぉ!!!!

ああ、でも、そうだったな。

───乱数の女神は、無様に足掻く虫を見て何度だって笑うのだ。

グラブルをしなければならない欲が強すぎて執筆してる場合じゃねぇ! という感情と

オーバーフローした感情を執筆にぶつければテンション上がるぅう!! という感情がぶつかっててやばい

ねぇガチ◯ピン……金剛石どこ……? どこ……?