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14-19.ムーノ伯爵領(4)

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14-19.ムーノ伯爵領(4)

※2016/9/13 誤字修正しました。

※2016/8/20 一部修正しました。

サトゥーです。信頼とはドミノ倒しのようなモノだと先輩が言っていました。ストレスに耐えて少しずつ積み上げていく所や、たった一度のミスでたやすく壊れるのが似ているそうです。

◇

「やはり、飛空艇は速いね」

「父上、領主とその跡継ぎが同時に危険地帯に出向くなど、あまりに軽率ではありませんか!」

魔物の支配下にある「ターゲンコウミィの街」奪還作戦に参加するのはチーム・ペンドラゴンの仲間達とムーノ伯爵とオリオン君、騎士に返り咲いたゾトル卿、それからコボルト兄妹が同行している。

それは良いとして、さっきからオリオン君が真剣な口調でムーノ伯爵と口論している。

「軽率ではないよ。サトゥー君や彼の仲間達が一緒だから、どこよりも安全だよ」

「任せる~?」

「そうなのです! 危険なんてポチがずんばらりんと倒しちゃうのです!」

ムーノ伯爵の信頼に満ちたセリフに、タマとポチがシュタッのポーズで答える。

オリオン君は悔しそうな顔を父親に向けたあと、ドスドスと足音高く甲板へと出ていった。

彼としてはオレに野心があったら、二人を魔物に殺させて領地を乗っ取ると父親に警告したかったのだろう。

失礼な話だが、オリオン君のように警戒する方が普通だ。

ムーノ伯爵のように無警戒に信頼してくれる方が、オレには好ましいけどね。

「ご主人様、前方から飛行型の魔物が接近しています」

「マスター、迎撃の許可を!」

リザの報告にナナが身を乗り出して許可を求めてきた。

マップを開いてみると、遠くから飛空艇を目掛けて無数の魔物が接近しているのが判る。

「よし、許可する。アリサは火魔法で先制を頼む」

「おっけー」

「ご主人様、私は――」

「ルルは通常弾での狙撃を頼むよ」

「はい!」

「ミーアはガルーダの準備を頼む」

「ん、任せて」

皆に続いて上部展望甲板へ上がろうとしたムーノ伯爵を引き留める。

観戦なら、この操縦席のフロントガラス越しの方が特等席だ。

甲板で腰を抜かしていたオリオン君は、タマとポチが船内に運んできてくれた。

雲霞のごとく空を黒く染める魔物の群れが見えた。

雑魚ばかりなので見かけ倒しだが、なかなかの視覚効果だ。夢に見そう。

「す、すごい数だ……」

「あ、兄上」

コボルト兄妹が接近する魔物の群れを見て怯える。

無理もない。

あれだけ沢山だと、蠅とかイナゴの群れみたいでなかなか気持ち悪いもんね。

「む、無理だ。ペンドラゴン卿! 何をヘラヘラしている! 早く船を反転させろ! あんな大群に勝てるわけがない!」

――へらへらとは失礼な。

ベヒモスの一件以降、オレに対して怯えのあったオリオン君だが、目の前の恐怖がそれを塗り替えたのか、必死な様子でオレに噛みついてきた。

「大丈夫ですよ。アリサがいますから」

「あんな口だけ達者な小娘に何ができ――」

オリオン君の言葉が途中で途切れた。

窓から差し込んだ、閃光のような業火に驚いたのだろう。

アリサの使った超広範囲型の上級火魔法が魔物の群れを焼却する。

まさに「汚物は消毒だ!」を地でいく所行だ。

少々派手だが、セリビーラのギルド長でも余裕でできる程度の魔法だから大丈夫だろう。

空間魔法やアリサが最近覚えた火魔法の禁呪は、さすがに自重させた。

『ご主人様、見てくれた? アリサちゃんのかっけーところ!』

「ああ、もちろんさ。あんまり独り占めしないようにね」

『ほ~い』

伝声管を通して伝わってきたアリサの「褒めて」コールに答え、あまり羽目を外しすぎないように釘を刺しておく。

横で見ていたオリオン君は口を開けて固まっていたが、ムーノ伯爵は「アリサ君の魔法はすごいねぇ」といつもの調子で褒める。

先ほどのアリサの一撃で大多数の雑魚は焼け落ち、残りも殆どが街に引き返してしまった。

僅かに接近した魔物達は、ルルの狙撃や獣娘達の魔刃砲が次々と撃墜していく。

しばらくして、戦闘を終了させた皆が展望甲板から戻ってきた。

ガルーダを召喚したばかりのミーアのみが、展望甲板に残っている。

「とー」

活躍して上機嫌のアリサがポチみたいなかけ声で飛びついてきたので受け止めてやる。

「……あ、あれほどの魔術の才がありながら……な、なぜ一介の子爵の家臣なのだ……貴殿ならば国王陛下の直臣となって一軍を担うことも、シガ三十三杖の頂点とて目指せるはずだ」

さっきまで唖然とした顔で固まっていたオリオン君が、震える声でアリサに問う。

「ばっかねー、そんなの、ご主人様にぞっこんラブだからに決まってるじゃん」

アリサが昭和な死語で愛を語った後、オレの頬に可愛くついばむようなキスをする。

さらにドヤ顔で、自分の頬をつんつんと突き、自分にもキスをしろとリクエストしてきたので、軽く欧米ドラマのような親愛のキスをしてやる。

「あ、あわわわ」

ご褒美のキスでアリサがわたわたと慌てだす。

相変わらず不意打ちに弱いヤツだ。

羨ましそうにしていたタマやポチにも順番にキスしてやると、真剣な顔のナナが前に来た。

もしかしたら、ナナもキスをしてほしいのだろうか? と思ったが少々違うみたいだ。

「マスター、遠距離攻撃手段の増設を希望します」

「分かった。善処する」

ナナの「 理槍 ( ジャベリン ) 」の射程に入る前に、魔物が全て撃墜されてしまったらしい。

オレの誠意ある回答に、ナナも納得してくれたようだ。

復活したアリサが「政治家か!」と突っ込んでいたが、ナナが気にしていなかったのでスルーした。

飛空艇は街に接近して高度を下げる。

街の中の魔物は先ほどのアリサの火魔法に怯えたのか、建物の陰に隠れて静まりかえっている。

聡い魔物は既に入り口や塀を越えて、街から逃げ出しているようだ。

外壁を越えたところで、遠方の城跡で動きがあった。

「大変~?」

「ご主人様、あれ見て! なのです」

タマとポチが城跡で首をもたげた 多頭蛇 ( ヒュドラ ) を見つけて騒ぐ。

「なんだ、あの巨体は!」

「ここのヌシのようですね」

驚くオリオン君に回答を告げる。

「さ、さっきの火魔法があれば!」

「ダメです」

アリサに縋るような視線を向けるオリオン君に、その案は飲めないと告げる。

「当然~?」

「ヒュドラに火魔法なんて禁止なのです」

「ご主人様、接近戦による討伐許可をお願いします」

「マスター、出撃許可を!」

前衛陣が揃ってオレの意図を汲んだ提案をしてきた。

なお、 多頭蛇 ( ヒュドラ ) に火耐性があるから火魔法がダメなのではない。

「バ、バカな。なぜ安全な遠距離攻撃で戦わない?」

訳が分からないと首を振るオリオン君に、出撃用カタパルトに向かう獣娘達が答える。

「ダメ、だから~?」

「そうなのです。肉が傷んじゃうのです」

「ヒュドラの肉は美味ですから。迂闊な攻撃方法は取れません」

「……なん、だと」

獣娘達の食欲溢れる説明は、オリオン君には受け入れがたいようだ。

ナナはさっさと加速魔法陣によるカタパルト発進をしてしまったので、ここにはいない。

今日はギャラリーが多いので、地上スレスレの平行発進後は飛び跳ねるような動きで駆けていった。

誰よりも先行していたミーアのガルーダが、ヒュドラを拘束して地面に押さえつける。

そこに前衛陣が次々と殺到した。

「怪獣大決戦よね」

「ポチちゃんもタマちゃんも楽しそうです」

アリサとルルは完全に観戦モードだ。

「うむ、ポチ君とタマ君は可愛い上に強いねぇ」

ムーノ伯爵も二人と一緒に並んで、前衛陣の活躍を楽しんでいる。

今回の戦いで一番活躍しているのはポチだ。

魔刃で刀身を拡張した魔剣で、ヒュドラの首を次々と落としていた。

ヒュドラの兜焼きに最初のフォークを突き立てる権利は、ポチにあげよう。

◇

息を呑んで戦いを見守る人達を残して、オレは転移魔法で先に城跡へと移動した。

「この辺でいいかな?」

城跡の敷地内には地下牢や宝物庫などの地下空洞が沢山ある。

その中で都市核の空間と接さない位置にある空洞を選んで、土魔法で坑道を掘る事に決めた。

「いきなり坑道があったら不自然かな?」

オレは独り言を呟きながら、魔法欄から建築魔法を使用する。

建築魔法でこの地下空洞の入り口に分厚い封印風彫刻を施した扉と部屋を設置しておこう。

さらに、前に古文書作製につかった「 風化 ( ウェザリング ) 」で適当に古びた感じにしてみた。

「さて、ようやく坑道に取りかかれる」

5分ほど時間をロスしてしまったので、ここからはサクサクいこう。

直径3メートルほどの垂直の穴を掘り、その穴の側面に幅2メートルの螺旋階段を設置する。

もちろん、落下防止の手すり付きだ。

中央の垂直孔は鉱石の運搬用のエレベータ設置を考えているので中央部分は空洞にしてある。

念の為、100メートル毎に広場を作り、縦穴をずらしておく。

致命的な事故は避けたいからね。

そうして作業を続け、10分後には銀鉱脈やミスリル鉱脈があるエリアを貫通し、目的の青晶のある場所まで坑道をつなげる事ができた。

念の為、青晶エリアへと繋がる坑道には分厚い扉を設置しておく。

モノがモノだけに、扉を強力に施錠できるようにしよう。

施錠魔法は条件を設定できるので、青つながりでサファイア製の鍵を作って、それを持つ者のみが入れるようにしておいた。正副二組もあれば良いよね。

これらの鍵は最初の部屋に転がしておこう。

戦闘開始から15分ほどで全ての作業を終え、オレはこっそり飛空艇へ帰還する。

丁度、ヒュドラを倒し終わったところだったので、飛空艇を城跡へと向けた。

◇

「マスター、結界前の瓦礫除去が終わったと報告します」

労働を終えたナナを労い、就眠前の魔力供給を約束する。

なお、獣娘達とガルーダは城跡に潜む魔物達の排除に向かわせた。

「結界が生きてるわね」

「ん、有効」

都市核への侵入を阻止する結界は機能したままのようだ。

オレが触ったら結界が解けそうな気がするので、自重して近寄らない。

「どういたしましょう? 先に危険がないか確認して参りましょうか?」

「ダメだ! この先は領主と次期領主以外は入れん」

ムーノ伯爵への質問をオリオン君が割り込んで答える。

「大丈夫だよ、サトゥー君。領主の力は身を守るモノが多いからね。オリオンはここでサトゥー君と待っていなさい」

「ち、父上」

「これは命令だよ」

ムーノ伯爵はそう告げて、一人で結界の向こうへと歩いていった。

オリオン君も後を追おうとしたが、結界に阻まれて中には入れないようだ。

恐らく、ムーノ伯爵は都市核の力を宿した端末の力を使って、結界内に入ったのだろう。

しばらくして、結界の表面にムーノ伯爵の家紋が一瞬輝いた。

おそらく、この街の都市核を掌握したのだろう。

ミスリル鉱脈の場所を知りたいとせっつくコボルト兄妹を宥めながら、ムーノ伯爵が戻ってくるのを待つ。

「やあ、お待たせ。この街の代行者――守護を決めないといけないんだが」

戻ってきたムーノ伯爵が、そう言って周囲を見回す。

「リザ君、頼めるかな?」

「私が、ですか? ご主人様の方が適任ではないでしょうか?」

「ニナとも相談したんだけどね、サトゥー君には廃坑都市の太守として登録しないといけないから。この街の守護には君を指名したいんだ」

「私にはご主人様の従者としての役割が――」

「実際の統治は代官に任すから、問題ないよ」

リザが不安そうな顔でこちらに視線を送ったので、首肯してやる。

「分かりました。守護の任、承ります」

「そうか! 良かった。ではさっそく儀式を行おう」

守護任命自体は都市核の間でやる必要はないらしい。

リザの守護任命の儀式は簡単な詠唱で終わった。

オレの「 叙爵 ( コンファリング・ピレージ ) 」の儀式と同じような感じだ。

◇

「ここは儀式の間か何かでしょうか?」

「かぎ、みっけ~?」

「ご主人様! こっちに階段があったのです!」

ミスリル坑道への部屋は獣娘達によって発見され、青晶への部屋の鍵もタマがさっくりと見つけてくれた。

「ずいぶん、深いな」

「そうですね」

オレと一緒に坑道を降りるのは獣娘達と、コボルト兄妹、それからオリオン君の7人だけだ。

ミーアとアリサも興味がありそうだったが、長い階段と聞いて諦めていた。

後で仲間達に録画した模様を見せてやろう。

「銀? 銀鉱脈じゃないか!」

階段の途中で露出していた銀灰色の輝きに、疲れ気味だったオリオン君のテンションが上がる。

「銀鉱脈があるという事は――」

「はい! 本当にミスリル鉱脈が近いのかもしれません!」

コボルト兄妹も嬉しそうだ。

どうやら、二人とも青晶の事を信じ切れていなかったらしい。

深さ600mほどの所から、露出する鉱脈が少し緑色を帯びた銀色に変わった。

「ミスリルだ! この辺りを掘れば、青晶もあるかもしれない!」

「絶対にあります! 私はすぐに上に戻ってツルハシを取って参ります」

舞い上がる二人には悪いが、この辺りを幾ら掘っても青晶は出ない。

「待ちなさい。古文書によると、青い宝石が見付かったのは最下層付近だ。ツルハシを取りに戻るのは、そこを確認してからにしよう」

オレがそう諭すと、二人はオレ達を急かすように歩を進めた。

まだ、400mほど地下なんだが、それは言うまい。

先に最下層まで駆け下りたコボルト兄妹が、再び駆け上がってきた。

一緒に行ったタマとポチもだ。

「下に扉のようなモノがあった。さっき、上で見つけた鍵を貸せ――貸して下さい」

興奮のあまり命令口調になるコボルト兄だったが、リザの一睨みで敬語になる。

「あの鍵で開くはずだ、です」

コボルト兄の推論通りなのだが、せっかく苦労したギミックを開いて喜ぶ姿を見たかったので、「みんな一緒に行こう」と言って我慢させた。

扉の前に辿り着くと、歩きすぎてフラフラだったオリオン君が、地面に座り込んだ。

これ以上は一歩も動けないと言わんばかりだ。

「――開けるぞ!」

鍵を受け取ったコボルト兄が、こちらを振り返って確認する。

さっきまで急いていたのに、いざその場になると不安になったようだ。

オレが首肯すると、ガチャリと音を立てて開錠する。

「兄上!」

「ああ、これで我らボルエフロスは滅びずに済む」

目の前に広がる青晶の輝きに照らされながら、コボルトの兄妹は互いの手を取り合って歓喜の涙を流した。

地面に座り込んだままのオリオン君も、その輝きに目を輝かせている。

「きれ~?」

「青くて聖剣みたいな色なのです」

タマとポチも青晶に負けないキラキラした目でその光景を見つめていた。

リザの両脇に抱えられながら、だが。

青晶の塊を妹に預けたコボルト兄がこちらにやってきて、目の前で跪いた。

「ペンドラゴン卿、我ら兄妹――いや、ボルエフロス氏族は、貴公に永遠の忠誠を誓う」

いやいや、忠誠を誓うならムーノ伯爵だろう。

そんな的外れな事を言うから、オリオン君の目が三角になっているよ。

「忠誠を捧げるなら、私の主であるムーノ伯爵にお願いします」

「いや、しかし――」

「あの方が許可してくだされなければ、貴方達が青晶を得る事はできなかったんですよ」

「……分かった。ペンドラゴン卿の言葉に従おう」

微妙に解っていない雰囲気だが、ムーノ伯爵に忠誠を誓ってくれるなら問題ない。

当面必要な量の青晶を回収したコボルト兄妹達と地上に戻り、二人がムーノ伯爵に忠誠を誓う流れとなった。

今回は言葉だけだが、後日、ムーノ市で正式な「 契約 ( コントラクト ) 」を結ぶらしい。

オレ達はムーノ伯爵親子をムーノ市に送った後、コボルト兄妹を廃坑都市に連れていき、彼らの氏族をターゲンコウミィの街に移住することに同意させた。

例のイタチ人族の魔法使いは、廃坑都市どころか既存マップにも存在しなかったので会っていない。

名前も「 黒土竜 ( くろもぐら ) 」という通称を使っていたらしく、本名は誰もしらないとの事だった。

なお、エチゴヤ商会で「ターゲンコウミィの街」の再開発事業を請け負ったので、コボルト達が街に到着する頃には、最低限のライフラインと仮設住宅、行政施設は完成している はず ( ・・ ) だ。

――はず、というかオレがこっそり魔法で行おうと思う。

ミスリルの精錬設備の設置と引き替えに、ムーノ伯爵領からの安定したミスリル・インゴットの供給契約を結ぶように、エチゴヤ商会の支配人に伝えてある。

やけに張り切っていたので、支配人には手加減するように伝えておいた方がいいかもね。

◇

ムーノ伯爵領出発前日に、コボルト兄妹が貢ぎ物を献上に現れた。

青鋼 ( あおはがね ) の穂先や剣、銀細工やサファイヤなどの宝飾品が中心だった。

「まあ! なんて素敵なのかしら!」

「よく似合うよ、ミューズ」

「オリオン様」

特大サファイアのペンダントをオリオン君から贈られたミューズ嬢が、歓喜のあまりオリオン君を抱きしめる。

オリオン君の方も予期せぬ婚約者の行動にデレデレだ。

「ペンドラゴン子爵、これはあの時お約束した宝剣『蒼牙』と 青鋼 ( あおはがね ) の製法を記した秘伝書だ」

「確かに受け取った」

コボルト妹が差し出した報酬を受け取り、宝剣を彼女に返す。

「――なぜだ?」

「宝剣は持つべき者が携えるべきだ」

オレはコボルト兄を見ながら、彼女の不満の声に答えた。

その視線で理解したのか、「主君の命に従おう」と告げて宝剣を受け取った。

だから、君らの主はムーノ伯爵だって。

翌朝、ムーノ伯爵領の人達に見送られて、オレ達は出発した。

セーリュー市に寄ることも考えたが、セーリュー伯爵から無理難題を言われても嫌なので、予定通り、進路を東方小国群へと向けた。

最初の国はキウォーク――雪と樹氷の王国だ。

異世界初のウィンタースポーツがオレ達を待っている!

※次回更新は 12/13(日) 予定です。

※2016/8/20 オリオン君の位置矛盾を修正しました。

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