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17-51.世界の守護者(1)

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17-51.世界の守護者(1)

※2020/2/23 一部修正しました。

サトゥーです。古今東西、様々な神様がいますが、世界を作った神様――創造神は世界を作ったところで役目を終え、それ以降の神話を子供や部下の神様に託す傾向にある気がします。

作りっぱなしでいいなんて、デバッグ対処不要のプログラムみたいで少し憧れます。

◇

「――倒したのね」

アリサがぽつりと呟いた。

「分かるのか?」

「うん、なんとなく。ご主人様が人じゃなくなったのが伝わってきたから」

どうやら、眷属の繋がりから、オレが神格を得たのが分かったようだ。

「ご主人様のレベルも元に戻ったのね」

「そういえば――」

いつの間にか、スキルや称号のシステムが復活していた。

でも、復活したカグラが現れる様子がない。

たしか、『――勝手に復活するわ。イチローの最後のユニークスキルがアクティベートされるのがその合図よ』って言っていたけど、「すぐに」とは言っていなかったから気長に待つか。

もしかしたら、登場のタイミングを計っているのかもしれないしね。

「ゴゴゴゴゴ~?」

タマの言葉に少し遅れて魔界の崩壊が加速しだした。

今のオレには分かる。主を失った魔界が完全消滅しようとしてるようだ。

パリオン神が使っていた神剣、 神刈厭 ( かみかりえん ) の大鎌、そして砕けたオレの虹剣二本をストレージに回収し、ユニット配置で小型虚空艦ごと人界へと脱出した。

◇

静かな人界の空に小型虚空艦が浮かぶ。

「帰ってきたんですね」

青空を見上げるルルの澄んだ声に、皆がほっと安堵の吐息を漏らした。

オレは孤島宮殿で待機する愛しのアーゼさんに、魔神問題が終わったと報告を入れる。勢いでプロポーズをしかけたけど、それは自重した。やっぱり、面と向かってしたいからね。

視界の隅でタマの耳がぴくりと動く。

「にゅ~」

「サトゥー」

タマとミーアの視線を追うと、碧色の輝きを帯びたセーラがいた。

「……」

彼女 ( ・・ ) は深い憂いを帯びた顔でオレを見る。

「テニオン様ですね?」

「……柱を」

セーラの身体でテニオン神が言う。

「支える柱を失った世界は滅びます」

なんだか不穏な事を言い出した。

「せ、世界が滅ぶ?」

テニオン神の言葉にカリナ嬢が驚愕の叫びを上げる。

「大変~?」

「よく分からないけど、きっとすっごく大変なのです!」

「リザ、分かる~?」

「世界が無くなるという事です」

「おうじーざす~」

「 えまーじぇん ( ・・・・・・ ) なのです!」

タマとポチが右往左往する。

他の子達もテニオン神の発言に少なからずショックを受けているようだ。

「大丈夫だよ」

ここは誤解を解かないとね。

「何が大丈夫だと言うのです! 神が私と貴方だけでは世界を支えられません。できたとしても百年が限度でしょう。せめて竜神様が力を貸してくだされば別ですが、あの方は世界の維持に興味を持たれておりません」

うん、分かる。

カグラはそういうヤツだ。

でも、心配無用。

「つまり神が七柱揃っていればいいのですよね?」

「それができないから――」

「できますよ」

オレはユニット配置で魔王シズカを呼ぶ。

「急に呼んで悪い。ちょっと手伝ってくれないか?」

「え? ええ、別に構わないけど?」

シズカの協力を得たオレは仲間達――リザ、ナナ、ミーア、ゼナさんの四人から「神々の欠片」を取り出した。

蒼色、朱色、藍色、橙色の光がオレの身体の周囲に浮かぶ。

魔神の「神の欠片」と違って、とても静かだ。

「ヒカルもいいかな?」

「うん、もちろんだよ」

ヒカルが勇者召喚の時にパリオン神から与えられた「 友愛 ( みんななかよし ) 」のユニークスキルが消え、青い光となって分離する。

「欠片から神を再生しようと言うのですか?」

「ええ、そのつもりです」

「何千年かかると思うのですか! 私やあなたは待てるでしょうが、世界がそこまで待てません。どんなに心血を注いでも百年が限度でしょう」

テニオン神がヒステリーを起こすなんて意外だ。

「そんなに掛かりませんよ――≪収納≫」

神の欠片をストレージに収納する。

かつては生き物を収納できなかったストレージだが、管理者権限が解放された今ではなんの問題も無く実行できる。

「次は―― ユニット作成 ( ・・・・・・ ) 『 ヘラルオン ( ・・・・・ ) 』」

オレの前に橙色の光を帯びた少年が現れる。

少し幼いが、素材が欠片しかなかったので、これが限界だ。

権能もかなり弱っているが、結界の維持をする程度の神力はある。

「ユニット作成『ガルレオン』『ウリオン』『ザイクーオン』『カリオン』」

それぞれの光を身に宿した少年少女達が現れる。

ザイクーオン神の欠片がなかったので、ストレージに死蔵してあったザイクーオン神の神器「ザイクカーン」を素材にしてみたのだが問題なく作れた。きっと神器にも微少な欠片が使われていたに違いない。

そして最後に――。

「――ユニット作成『パリオン』」

青い光を帯びた幼女が現れた。

ぼんやりとした顔で周囲を見回し、少年少女の姿になった五柱の神を見た後、こくこくと頷いてからこちらに視線を向けた。

「自分の事は分かる?」

「「「はい、創造神様」」」

誰が創造神だ。

ちょっと自我がリセットされてしまったみたいだけれど、そのうちに元に戻るか成長するだろう。

「君達の使命はテニオン神と協力して世界を支え、人々を見守る事だ。彼らが乗り越えられないような大災害が起こる前や起こった後に、少し手を貸してやってほしい」

「「「はい、創造神様」」」

全部を神様がやっちゃうと、人々の成長が妨げられるからね。

「テニオン様、これで世界は大丈夫でしょ?」

「え、ええ。大丈夫です、創造神様」

だから、誰が創造神だ。

どうやら、テニオン神はお疲れのようだ。

「……まったく」

助けを求めて、仲間達を見回す。

皆も十人十色の顔でオレを見ていた。

その中で、マイペースにラグの上でゴロゴロしていたタマの耳がピクリと動く。

「にゅ~?」

その目が虚空の彼方に向く。

――ALERT。

小型虚空艦のモニタが一斉に赤く染まって警告を発した。

『サトゥー! ベリウナンのサーゼから、早期警戒衛星が怪生物の接近を探知したって!』

孤島宮殿のアーゼさんから切羽詰まった報告が届いた。

どうやら、神様の大多数が死んだ時に、怪生物から惑星を隠していた神様結界が綻んだようだ。

「ま、まつろわぬモノ達が……百年どころか世界は今日ここで終わります」

なんだか、テニオン神が悲観的な事を言い出したが、今は彼女のケアより優先すべき事がある。

『ご報告ありがとうございます。こちらでも探知しました。これから排除に行ってきます』

『ありがとう、サトゥー。怪我をしないで――』

「排除できるのですか?!」

愛しのアーゼさんの声を遮って、テニオン神が叫んだ。

「ええ、もちろん」

以前ならともかく、今なら余裕だ。

◇

「行くよ、 皆 ( みんな ) 」

小型虚空艦を衛星軌道のドックにユニット配置する。

これだと心許ないから、魔界で沈んだ大型虚空艦をユニット作成で再生し、皆でそちらに乗り換える。

『サトゥー、早期警戒衛星が壊滅した。最外縁の第一ラインだけじゃなく、第二ラインと第三ラインも応答がない』

ベリウナン氏族のサーゼさんから通信が入る。

『サトゥー、第三ラインに配置した「ぶるぐとむあい」も全滅だ。敵はクラゲや 鈍色 ( にびいろ ) だけじゃない。遠すぎてよく見えないが、銀色や黒い丸っこいのもいた』

今度はブライナン氏族のケーゼさんからだ。

オレは虚空艦を惑星と第三警戒ラインの間にある中継地点にユニット配置する。

「わーにんぐ~?」

「近くに敵さんなのです!」

「ルル、近接防衛。ティナ、補助を」

先遣隊の鈍色怪獣を近接防衛用のパルスレーザー砲が撃ち落とす。

マップ検索すると、なかなかヘビーな数の敵影を捉えた。

銀色や鈍色は数え切れない程いるし、外惑星軌道との間には前に苦労した黒蛸の同類も数千体近くいるらしい。

「う、腕が鳴るわね」

「多勢に無勢だと報告します」

「大丈夫だよ。援軍はいる」

「援軍?」

首を傾げるアリサの背後で、艦橋のレーダードームに光点が映った。

「援軍来た~?」

「光船」

ミーアが望遠で捉えた映像をメインモニターにウィンドウ表示した。

エルフ達の光船が隊列を組んでいる姿が映る。

先頭にいたアーゼさんの光船が虚空艦にドッキングし、チューブを通ってアーゼさんがこちらへとやってくる。

「ジュールベルヌもいるわ!」

リーングランデ嬢やサガ帝国の勇者達も駆けつけてくれたらしい。

「こっちにもいます!」

ゼナさんが指さす方向には、虚空を遊弋する竜達の姿があった。

「あれはヘイロンのヒトなのです!」

「天ちゃんや古竜のお婆さんも一緒みたい」

「ヘイロン達も来てくれたのか――それは心強いね」

「『も』って事はご主人様の言っていた援軍ってあの竜達じゃないの?」

「ああ、オレが言っていたのは――」

ユニット作成―― 竜神アコンカグラ ( ・・・・・・・・ ) 。

虹色の巨体が虚空艦の傍らに現れる。

美しい姿にしばし見惚れていると、オレを急かすように虹色竜が一声鳴いた。

「ちょっと急かしちゃったかな?」

「そうでもない。こうなる事は予想していた」

艦内に虹色の髪の幼女――カグラが現れた。

外に浮かぶ竜神の姿と同時に存在している。

「だ、誰?」

「橘の娘よ。わらわが誰か分からぬか?」

カグラはアリサの事を転生前の名で呼んだ。

なんだか芝居がかった口調だ。

「誰って――もしかして、ミーちゃん?」

「そうじゃ。貴様が幼い頃に身を寄せていた神社の祭神――」

「―― 天之水花比売 ( あまのみずはなひめ ) 様!」

ヒカルがカグラの幼い身体に抱きつく。

『うむ、高杯の巫女も健勝のようじゃな』

カグラは微動だにせずヒカルを受け止め、その髪を優しく撫でる。

「どうして 比売 ( ひめ ) 様が?」

『この世界のわらわの姿はアレよ』

カグラが窓外の虹色竜に視線をやる。

「――竜神アコンカグラ様」

「そのとおりじゃ、竜を祀る一族の娘よ。我が名はアコンカグラ。イチローに尽くす貴様らにはカグラと呼ぶ栄誉を与えよう」

「身に余る光栄にございます」

カグラの言葉に、リザが誇らしげに平伏した。

「カグラ~?」

「虹色の髪が綺麗なのです!」

「うむ、お主らも良い毛並みじゃ」

「にへへ~?」

「ポチの毛をもっと撫でていいのですよ?」

タマとポチは物怖じしないね。

「竜神様、今は外なるモノどもが迫っております」

「テニオンか。心配はいらぬ。ここは我らに任せるがいい」

「では、私は他の神々と大地を守ります」

「うむ」

カグラがオレを見る。

彼女が次に何をするか予想できたので、OKという意味を込めて頷く。

ニカッと微笑むカグラは、どこかアリサに似ている。

『いでよ、我が眷属!』

カグラが両腕を広げて命じると、虹色の光が虚空へ溢れ、色とりどりの竜達が次々に現れていく。

白金、黄金、白銀の天竜達。

深紅、碧玉、蒼海、黄土の古竜達。

白、青、赤、緑、青――色とりどりのカラフルな成竜達。

オレの流星雨によって、竜の谷で滅んだ竜達が次々と現れては、虚空艦や 竜神 ( アコンカグラ ) に挨拶するように楽しげに飛び、すぐに自分の並ぶべき位置へと移動する。

数万体の竜達が整然と隊列を組むのはなかなか壮観だ。

「いくぞ、イチロー」

カグラが手を差し伸べる。

オレはその手を取り、虹色竜の頭部へとユニット配置で転移する。

『わたし達も負けてられないわ!』

『イエス・アリサ』

神格を得たからか、虚空に普通に立てるし、アリサ達の会話や姿も普通に見られる。

なるほど――神は遍在する、か。

◇

「鏑矢がわりじゃ」

カグラの言葉に続いて、竜神アコンカグラの口から虹色の炎が溢れる。

続いて、閃光と共に虚空を揺るがすレーザーのような火炎の奔流が怪生物の大群を焼き払い、敵中央に幅数キロの空洞を作り上げた。

馬鹿げた威力だが、最強を誇る彼女に相応しい。

『……これが竜神様のブレス』

『コロニー・ビームかハドー砲みたいね』

アリサがいつものように古典名作アニメネタを口にする。

『敵、来る~?』

『サトゥーさん、竜神様の薙ぎ払った外側から敵が侵入してきました』

タマの呟きに続いて、ゼナさんが報告してくれる。

足の速い銀色怪獣の群れが、空洞を進むオレ達に襲いかかってきた。

「行け! 我が眷属ども!」

カグラが腕を振ると、追従していた竜達がバサリと翼をはためかせてそれを迎撃に向かった。

どうやら、虚空を流れるエーテル流を風の代わりにしているようだ。

『さあ、私達も行くわよ!』

アリサが号令を掛け、ルルとシスティーナ王女が近接防衛用のレーザーで迎撃を始める。

セーラは機関部と防御障壁の調整を担当し、ナナが操艦を担当するようだ。コアツーもコパイロットとして副操縦席へと潜り込む。

『犬勇者ポチ、騎竜リュリュ、 かぱたると ( ・・・・・ ) 発進なのです!』

――LYURYURYUUU。

白竜に騎乗したポチが大型虚空艦のカタパルトから射出された。

黄金鎧の上から強化外装を纏ったポチはともかく、下級竜であるリュリュにこの戦場は少し荷が重い。

一つ、オレにしてやれる事はあるけれど――。

「イチローの気の向くままにやればいい」

「――分かった」

それでいいのか迷う気持ちはあったが、オレはカグラに背中を押されるままに、それを実行する。

管理者 ( アドミニスター ) 権限――種族進化:下級竜⇒成竜。

リュリュの身体が虹色の光に包まれ、その身体が一回り大きくなった。

マップ情報でも種族が「成竜」になっているので、問題なく種族進化を行えたようだ。

――これはオマケだ。

リュリュの身体が光り、ポチとお揃いの強化外装を身に纏う。

騎竜用の黄金鎧を装備していたから、それほど苦労はない。

光速の1パーセントもの速さで迫る銀色怪獣を、ポチとリュリュのペアが迎撃する。

ポチが「なのです!」と叫びながら必殺技を放つ。

『「黒槍」リザ、参ります!』

『タマも行く~?』

ポチに続いて、大型の強化外装を身に纏ったリザと、リザの肩にちょこんと乗っかったタマがカタパルトから発進した。

黒竜ヘイロンが彼方より飛来し、リザ達を背中に乗せてポチ達の加勢に向かう。

『ポチ達が鈍色の二体目を倒しました。鈍色――轟沈2、大破7です』

『銀色――大破1、小破3。リザが銀色を一体倒したと報告します』

『さっすがリザさん!』

めまぐるしい攻防の末、彼女達は討伐パターンを確立したようだ。

オレはオレが戦うべき相手を捕捉するため、神力の糸をエーテル流に乗せて虚空に広げる。

糸が新しいマップに届くたびに「全マップ探査」を使うが、未だに「ボス敵」を捉える事ができていない。

カグラに聞けば教えてくれそうな気もするが、おんぶに抱っこは嫌なので自力で探す。

『――前方に大型の怪生物。未登録の新型です!』

『キラキラ散布、警戒』

『空母型ね! ミーア、虚空戦用の精霊を出して!』

『ん』

『アリサ、私の虚空用ゴーレムを出します』

『偉い人には分からない足無しゴーレムね!』

艦底カタパルトから、システィーナ王女のフルバーニアン型ゴーレムが次々に発進する。

それに少し遅れて、駆逐艦並みの大きさをしたミーアの虚空戦用ノーチラスⅣが現れて、ゴーレム達と共に、空母型怪獣から発進した小型怪獣を殲滅していく。

『手伝うぞ、サトゥー!』

『虚空精霊では負けん!』

ハイエルフ達の乗る光船のレーザーや扱いやすく改良した虚空戦用ノーチラスβ達が、小型怪獣の殲滅戦に加勢してくれた。

危ないので光船は虚空艦と艦隊を組んだ状態で遠距離砲撃に徹してもらおう。

『雑魚狩りはこっちの方が有利かな――まずい。アリサちゃん、鈍色がこっちの迎撃部隊を潰しに来たよ』

『まっずいわね。ミーア達の精霊だけじゃ足りない――リザさん達に加勢を頼む?』

『アリサちゃん、私達も出ます!』

『ええ、雑魚はわたくし達にお任せなさいですわ!』

カタパルトから大型の戦闘機が発進した。

戦闘機に直結されたラカが、艦載コンピューターばりに無重力機動を補佐する。

サーカスばりにアクロバティックな機動で小型怪獣を蹴散らしつつ、ゴーレム狩りをしていた鈍色怪獣をノーチラス・シリーズと協力して殲滅していく。

鈍色怪獣に意識が向きすぎていたせいか、千を超える小型怪獣達が戦闘機を包囲した。

『ゼナたん、危ない!』

『大丈夫です――』

戦闘機に搭載していた術式補助機能が、ゼナさんの風魔法を虚空で発動させる。

『―― 天嵐 ( テンペスト ) 』

戦闘機を中心に、虚空を流れるエーテルが竜巻や放電現象を伴う暴風となって小型怪獣達を一気に殲滅する。

天嵐 ( テンペスト ) による破壊の後に残ったのは空母型のみ。

『――敵の直上を取りましたわ!』

『カリナ殿、今だ!』

『はい、ラカさん!』

最大噴射で加速する戦闘機の後部キャノピーが開く。

『ブースト全開! ウルトラ大回転カリナキィイイイイイイイイイ――』

この残念なネーミングはアリサに違いない。

カリナ嬢がドリルのように回転しながら、超高速で空母へと垂直落下する。

『 虚空噴射 ( アストロ・スラスト ) 』

ゼナさんが風魔法でカリナ嬢の 身 ( から ) 体 ( だ ) をさらに加速した。

『――イイイイイイイイイイイイイック!』

カリナ嬢が音速を遥かに超える速さで空母型の甲板へと突き刺さった。

ぎゅりぎゅり ( ・・・・・・ ) と聞こえてきそうなほどの火花が散り、一瞬で甲板が 拉 ( ひしゃ ) げカリナ嬢の身体は空母の中へと消え、わずかな空白の後、艦体下部を突き破って突き抜けた。

空母型怪獣は断末魔の悲鳴を上げながら、真っ二つに折れて轟沈する。

カリナ嬢が閃光や爆風に巻き込まれる直前、間一髪のタイミングで飛来したゼナさんの戦闘機がカリナ嬢を回収した。

そろそろ雑魚戦は終わりのようだ。

ついに本命クラスの敵が姿を現した。

『――正面、黒蛸級!』

※次回更新は3/1(日)の予定です。

※2020/2/23 ザイクーオン神の欠片がなかったので、神器から作るように修正しました。