LNCrawler

ジャズ5 影使い

ちょっとHぃショートショート — novelba.com · All chapters

ジャズ5 影使い

誠に連絡入れたら早くに打ち合わせを終えた梓も一緒にいたのでついでにいつものラウンジに誘った

そしたら梓のラインからひかりもくっ付いて来たので まだ開店時間前なのにラウンジは賑やかになった

柳調査事務所に春から来てくれる 梨沢要女さんだ

梓の経理部門に入って貰う

当分 専門学校との二足のわらじだけどな

あ〜 やった!私たちの後輩が出来る!

と 誠が盛り上げてくれる

私も簿記 習いに行かせて貰ったから安心してね

社長 かなめさんが簿記資格取ったら ウチのシステム 一から構築し直したいんですけど いいですか?

ああ いいよ お願いする そっちにも強い子 入れたいんだけど現状 梓に任せっきりだったからな 経理に人手が増えた分 そこは任せるよ

かなめがいきなり 目を白黒させている

誠さんだけじゃなかったんですね?

うん?あ 期待通りじゃ無くて期待以上か? そうそう 梓はこの上 写真家だからな

何の話ですか? と 梓

いや ウチの子は好きにやってて期待以上の成果を出す子 ばかりだって話をしたんだ 前に

ま マスターの好意で時間前に開けて貰った上にドリンクサービスだ 乾杯しよう

渋い二枚目のマスターに睨まれたが 女の子たちのありがとうございます!に顔を綻ばせていたからプラマイゼロと言う所か

私は総務全般と社長秘書ね

と 誠は自己紹介を兼ねて売り込んでいる

社長秘書が社長の取説を交渉相手に開示するかね?

と 皮肉のひとつも言ってやるが 悪い顔をニヤッとさせただけで平気な誠だ

いいなぁ かなめ

キトゥンズも職場も社長と一緒なんて

と ひかりが頬を膨らませる

まあ かなめだけ一般枠からのキトゥンズだったのが晴れて身内枠に移行した訳だ

あ 梓もひかりも頼むけど かなめも写真 やりたいらしいから頼られたら教えてやって?

わあ 社長に頼まれたらこれ以上拗ねられなぁい

と ひかりが態と戯けて言った

開店時間が来てポツリポツリと常連が席を埋める

邪魔にならない奥のL字ソファー席はたわいの無い話で賑やかだ

話の邪魔にならない音量でスローなジャズナンバーが流れている

俺は少し席を離れてカウンターの隅でマスターにお詫びかたがた バーボンをロックでお願いする

こう言う時は小さいのもいいんです

と 言うかなめの声がして ラウンジからは目隠しになっている通路にかなめが座ったかと思うと脚を前後に伸ばしてバレリーナのように前屈したところからしなやかに起き上がって今度はI字バランス

顔の横に抱えた自分の脚と一緒に前屈から地面に付けていた方の脚を今度は背後から真っ直ぐに天井に向けて伸ばしてのI字バランス

これは…大したもんですね

と 渋いマスターが賞賛した

すみませんね ウチのが騒がせてしまって

あの若い子は毒牙にかけてませんよね?

と 俺の変態を知るマスターの問いに

まさか 4月からウチの事務員になる一般の子ですよ

ペットはもう定員オーバー

責任の持てる範囲しか面倒みません

おや 失礼

柳さんの良識に

いえ どうも 俺の良識に

と グラスをチンッと合わせた

社長 見てました?

と かなめがやって来る

顔がだいぶ赤いのは結構 回っている

ああ 見てた ストレッチ頑張った結果だな

立ち姿にも余裕があるよ 綺麗だ

かなめがキョトンとするので

あのな 一般人は普通に真っ直ぐに立ってる積もりでも歪んでいるんだ

まず 骨格から曲がっている上 筋肉の付き方も偏っている

首の座りも大概 前にズレてるからな

整体師に筋肉 解して貰って矯正しても日頃の生活じゃ 意識して身体をコントロールしていないから直ぐに戻ってしまう

今度 理音の立ち姿 見てみな

あの子と同じ立ち姿になってるから

頑張った証拠だ

うわ〜ん と子供みたいな泣き声で抱きつかれて 俺は頭を掻いた

あ〜 ご主人様がかなめちゃん泣かせてる

と 誠がフォローに来た

すまん 誠 泣かせた

はいはい 了解です 任せてください

と かなめを回収してくれた

やはり 誠は頼りになる

マスターに苦笑いをすると ニッコリ笑ってバーボンのお代わりを入れてくれた