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ギフト

ちょっとHぃショートショート — novelba.com · All chapters

ギフト

俺は昔から几帳面で散らかっているのに我慢出来ない質で あとキチンと収納出来る事に喜びを感じる

スーツケースに旅行支度がピタッと収まるなんて最高だし自室の機能的な配置なんて考えてる時間は至福と言える

しかし人間突き詰めると 突き詰め過ぎると色々 支障が生じる

他人のいい加減な遣り方が我慢出来なくなるのだ

これはサラリーマンとして集団で仕事をして行く上でかなりなデメリットになり自分の首を絞める事になる

そこで自分の頭の中も整理する事とし仕事人としての自分 生活人としての自分 と言うふうに思考ルーチンも分けて整理したのだ

実際はもっと細かくケースごとに整理して行き 仕事の行き帰り 職場内 仕事先 と快適に過ごせるように調整した

すると不思議に頭の中も明瞭明晰になり思考スピードも上がり そうなると思考の整理 パッケージ化と言う事に凝り始めた

人間 突き詰め過ぎると何かが起こる

整理 と言う事象に特化した能力に目覚めたのだ

対象が何であれ自分の掌に載るサイズに畳めるようになったのだ

保管期間の過ぎた書類の廃棄作業中にソレは起こった

作業前に廃棄作業のシュミレーションを考えるのはいつもの事だ

台車何台分 必要な段ボール箱 テープ

廃棄業者の見積もり手配 など考えてスチール棚をチェックしているうちに頭の中で整理している対象がキチンと畳み込まれて小さく隙なく事象を立方体に形成した

気がついたら灰色の立方体を手にしていた

重さは見た目ほどの重さしか無く300グラムほどか

書庫を見廻しても廃棄書類は他に見当たらない

上司には2日後に整理終了の報告をし 廃棄費用に付いては新規業者のサービスと言う事にして通常見積額として業者をでっち上げて見積書を上げておいた

さて 妙な能力が身についた

いや 便利な能力だ

自室は洗濯機と冷蔵庫以外は全て使用時に出してくるだけになって非常に広い

もっと部屋数が少なくて家賃の安い所を探している

引っ越しもスーツケース一つで自力で行える

畳み込んだ立方体を幾つか重ねて 再び収納すれば一つになるからだ

少し 職場で面倒な事が起きた

この間のでっち上げ廃棄業者の件で 経理部長から横槍が入った

取り引きの無い新規業者に利益供与がどうのこうの と五月蝿い

実際 取り引きも何も実態が無いのだから 利益供与はされてもしても居ないのだが そこをしつこく食い下がるのでいい加減 頭に来て咄嗟に部長の頭の中を整理してしまった

いや そんな事が出来るとは思わずにやったのだが 事実の抹消と非合理な思考回路を効率重視の合理的思考が出来るように整理したようなのだ

俺は解放されて会社は有能な経理部長を手に入れた

ついでに そんな事が出来るのなら と上司同僚部下の仕事環境の思考を整理して 快適な職場を手に入れた

俺の部署は定時帰宅が日常になってすこぶる気分が良い

で 今現在になるのだが 些か困った事態になっている

定時退社で飲みの時間が充分 取れるようになり隠れ家的なゆっくり自分ペースで呑めるベースを見つけて寛いでいた

いつもなら静かな空間が何処で酔ってきたのか若い奴らが数人騒いで雰囲気を壊して出て行った

出て行ったのはいいのだが潰れた若い女を1人 置いて行った上に何故か俺に懐いてまとわりつき 家まで付いて来た

女に興味が無いわけじゃ無いが女を自室に入れる気は無い

家庭的な女をアピールするヤツに限って整理整頓清掃清潔の認識が貧相だ

しかもコイツは見ず知らずの酔っ払いだ

ベッドに寝かせるなんて問題外だし予備の布団なんて無い

考えている間にコイツは玄関口で服を脱ぎ捨てて下着姿になりやがった

つい 魔がさしたと言うか 自然に"片付けて"しまったんだ

些か困ったものが掌に載っている状態だ

下着に包み込まれた立方体

下着に畳み込まれた立方体の女が掌にある

人間が畳めるとは思って無かった

掌には息遣いが伝わって来るので死んだりはして無いようだ

思い付いて女の記憶の整理をして酒場 意気投合 帰宅 好感 合意 合体と言う記憶に交換してアルコールも分解して廃棄した

もう心底疲れたので後は朝までそのままほっといて寝た

朝 目が覚めて枕元の女の立方体を戻す前に食事も身支度も整えた

女が展開されて行くのを見るのは 何か眩暈がするような光景だ

素面の女は案外まともで昨夜の事を思い出して平身低頭 謝って帰って行った

まあ 8割方 俺の捏造なんだが迷惑を掛けられたのは100%真実なんで妄想エッチの部分はペナルティとして受けて貰おう…

と 思っていたのは俺だけだったらしく その妄想エッチがいたくお気に召したらしい女から熱烈アプローチを掛けられて傷食気味だ

まあ 整理整頓の躾は俺が編集して身についているし 案外料理は上手いし女性らしい起伏に富んだ体つきをしているので まあ 悪くは無い

と 言う訳で週に何回か押しかけられて そんな風になる事もあるし 俺の枕元で肌色の立方体になって朝まで妄想エッチの記憶を繰り返している事もある

整理され隅々まで管理されている俺の生活だ