ハードナッツ2 影使い
ハードナッツ2 影使い
ははあ これが美香のご主人様か
とリクライニングを起こしたベッドで眉が濃い彫りの深い美丈夫が言った
55歳と言うがまだまだ美男子だ
子ども時代の遊びですよ 黒川さん
いやいや そんな安い女じゃ無いのはお互い知ってますでしょう?
ふふ 仕方ないですね
黒川さんに譲るのは惜しかったと思ってますよ 正直
そうでしょ そうでしょ そうでなきゃ
…柳さんも知っての通り 私はもう余命幾許もないわけですよ
昨夜から何か痛みも無いんでいよいよかな?と思ってます
あなた!
いや 隠してもしょうがない
治ったのか と勘違いするほど気分がいい
でね 柳さん 美香にも聞いたんだがご結婚されてお子さんもいる人に頼める話じゃないのは百も承知だがうちの親に娘も取られて私が居なくなったら美香が独りになる
いや 美香の実家には申し訳ないが実際 うちの親は娘のどちらも美香のうちには渡さんだろう
だから無理を承知で頼みたい
美香を頼みます!
いいですよ
…? え
冗談じゃなかぞ!男児最後の頼みじゃ!
ええ だから引き受けます
…本気か?二言は無いな?愛人だからと軽い扱いは許さんぞ?
ふふん 墓から理事長が起き上がってきますよ
そんな扱いをしたらね 黒川さんは2番目ですよ
私を殴るのはね
身を起こしていた黒川氏はドサッとベッドに身を凭せた
いいの?
と言う美香に
嬉しそうにするな!
と ユニゾンが響いて男2人の笑い声が響いた
黒川氏ともう少し詰めた話をした後 疲れただろうから後は明日 として個室を後にして事務所で応接室に珈琲を運ぶように言った
やれやれ
と応接室のソファに腰を下ろしてボヤいた
本当にいいのね?
美香が身を乗り出すように俺に言う
ああ 旦那に嘘は言えないよ
ただ 理事長にはどう言う気だ?跡取りは見込めないんだろう?
ふふ
と美香は笑い
私の娘よ
特に下のは私に似てるの
いずれだけど あの子はこっちに戻るわ
そうか なら良い
美香もまだまだ若いままだからな
俺はスマホで玲子の都合を聞き遥にも声をかけるように言った
それでな 愛人の話なんだが な
それで?と言う顔つきで美香が続きを促す
愛人はダメだ
言い募ろうとする美香を抑えて
妻になって貰う
は?
美香は気の抜けた声を出した
妻?だってご主人様 結婚されてるって
ああ ただな 妻だがな 今10人居るんだ
失礼します
と玲子と遥が珈琲を盆に二つ載せて入って来た
妻の玲子と遥だ
玲子 話してした美香だ
学生時代にペットをされていた方ですね
美香がMペットを暴露されて顔を強張らせた
ああ 俺の人生 2人目のペットだ
今度 入園された黒川氏の妻でもあるが実は黒川氏直々 美香の事を頼まれたんだ
で 俺は約束したんだが 黒川氏は特別な愛人でなければ承知しない と言っている
玲子は笑顔を輝かせて言った
では特別なペットで 妻になって頂かなければなりませんね
と遥と頷き合った
良いんんですの?
と美香は叫んだ
妻?10人居るって…
待て待て 美香
順に話すが… 取り敢えずこの2人も俺が独り立ちしてからのペットだ