皐月18 影使い
皐月18 影使い
のろのろと皐月が美香についてリビングに来たのは10時を回ってからだった
さすがに美香は身支度を整えて顔も作っていたが皐月は誠のTシャツとショートパンツ姿だった
軽い朝食を作ったから食べなさい
今日の予定は?
と 俺の前に座った美香に話を振る
大学へ行かなくちゃならないのと帰りに国岡さんと打ち合わせがあるので夕方まで戻りません
…皐月 お願い出来ますか?
ああ キトゥンズに連れて行ってモデル登録したら事務所で梓達に紹介しておく
先に国岡さんにも挨拶させるよ
お願いします
あ それで なんだがな
はい?
夕方には里の怜子に預けて来ようと思うんだが いいか?
美香の顔に複雑な陰翳が浮かんで消えた
はい お任せします
ほら しゃんとしなさい 皐月
腰がダルい…
俺たちは苦笑いして朝食を済ませた
すみません 後はお願いします
ああ キッチン片付けたら支度させるから
大丈夫だ 任せろ
ホントに子どもで…
心配なのは身体だけ 一人前な所だろ?
ウチに居れば大丈夫だ
言葉のニュアンスは伝わったようで顔を明るくして美香は出かけて行った
食事を終えてぼおっとしてジュースに口をつけている皐月が顔を俺に向けて
ホントの事ですか?
と言う
何が だ?
私 2日前にママの所に出て来たんです
夏休みの間 今まで甘えられなかった分 取り返して色々 買って貰ったり遊びに連れて行って貰おうって…
そしたら ママは男の人のペット?妻になってて あんな…悦んでいるし
私も12番目のペットだなんて…
なんだ 嫌になったのか?
…やめにするか?
俺は心にも無い事を当たり前なように皐月の前に置いた
皐月はグラスに目を落として 小さく首を振った
ダメ ママだけなんて ズルいし
…それにあんな事 ご主人様と経験しちゃったら 他の事 考えられない
おいおい 他の事も覚えさせるって美香に約束したんだ
ペットでずっと裸を弄られて気持ちいいだけなんて狡い事を考えているんなら モデル登録も無しだし 転学も無しにして貰うぞ
ええ〜 モデルって本気だったんですか!
いきなり元気に成るのは現金な現代っ子だ
朝 事務所の代表と朝食だって言っただろう?
お前は寝てたけど
…だって 寝かせてくれなかったから
嫌だったか?
バカ…
さあ 支度しろ
向こうには午後から連れて行くって言ってあるんだから
美容室予約してあるし 服も買いに行くぞ
服!美容室!待ってて
すぐ支度します!
ダークブラウンのベリーショートに銀のメッシュが一筋 入れてある頭にキャップ
体のラインを露出するタイトなシャツや透け感のある上着
ショートパンツにミニスカート
細い編みサンダル
他にも何種類か服のコーディネイトを店員に任せて靴も買い込んだ
仕上がった自分の姿を商業施設の外装のミラー壁面に映して確認する皐月はその姿が俺のペットを始めた時の美香と瓜二つなのを知らない
私じゃ無いみたい
気に入ったか?
慣れるまで 鏡を二度見しそう…
俺はスマホで写真を撮り 美香に送っておいた
朝が遅かったから軽く食べて事務所に行こう
はい!
現金なもので食べながらここ数日の事を楽しげに話し 聞き咎められたらギョッとするような感想まで付け加えた
つまり皐月はペットになるのは気に入った と言う事か?
ペットで可愛がられたい と
だってママは ご主人様は酷いことはしないって言うし 旦那様としても家事は完璧だって
家事は出来る事を少しずつ増やした結果だよ
誰がやる って言う決めつけはしない
気がついたら済ませてしまえばいいんだ
パパはリモコンも取らなかったわ
それで済んでいけばそれも人生だよ
ママまでで11人も居るんでしょ?
皆んな どうしているの?
皆んな?自力した社会人だからね
それぞれ 生活してるよ
妻 なんですよね?
妻さ 皆んなの責任は俺が見る
そこはハッキリしてる
私も?
俺の家族になるなら当然だな
私が柳さん…ご主人様のものに…
他のペットたちは俺が自分のものになったと思っているようだがな
皐月は笑って
じゃあ 私のものになって下さい
こうして俺の12番目のペットに18歳の皐月は収まった