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詩織8 影使い

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詩織8 影使い

幸一さん!

と 修太さんのプライベートネームを呼んだ

待ち合わせ場所に指定された駅前ロータリーの東端 控えめな色と形のミディアムコート

中にはロング丈の白のウールのセーターに丈を合わせたミニスカートを穿いて来た

見た目 休みの日にお得意様関係のお店に出掛けるような装いで と言う指定だった

早いね ウタさん

と言う修太さんの腕にぶら下がった

もう!久しぶりの…久しぶりだもの

生活圏がどうなのか分からないけどウタさんの知り合いが見ないとも限らないから気をつけないと

はぁい

取り敢えず喫茶店に行ってひと息いれてからね

と 駅前メインロードと並行する一本裏のアーケード街の中程にある喫茶店に入る

窓際の席に座って注文する間にトイレを済ますよう 言われてもうプレイの支度に掛かっているんだ と嬉しくなる

裏通りとは言えアーケード街には人の流れがあって賑わいがある

どう?

メインロードは若々しいお店が多いけど こっちはシックなお店が多いわ。

わざと計画してそうしてるのね。

そうみたいだよ

単価の高い商品や長く使う商品を扱う店はこちらに並んでるから

ほら 向かいの西洋アンティークの店なんかも流行りの商品を避けて印度欧羅巴の本物を揃えている

え〜 覗いて見たい!

でも closeしてるみたい

定休日なの?

いや さあ 行こうか

と 修太さんは席をと立った

"Blanc et noir"

と 腰高から天井までの大きな鏡面仕上げのウインドウに流れるような筆致で描いてある西洋アンチーク店の前を通る

わたし達の姿が人混みの中に映っている

重厚なドアに改修工事中と断り書きが掲示してあった

残念 お洒落そうな店なのに

気に入ったんなら良かった

と 修太さんは店の脇の細い路地を入ってアンティーク店の裏口に周り ボックスを開いてテンキーボードを指で何ヶ所か押し カードキーを通した

カシャ と音がして修太さんがノブを回すとドアが開いた

え?

さあ 入って

修太さんはエアコンを付け 店内の灯りを薄く付けた

ガランとした店内

長テーブルや椅子が何脚か壁に寄せられている

パーテーション代わりに何ヶ所か腰の高さのサイドボードが配置されている

修太さんの知って居るお店なの?

改修プランのデザインを提案したのがうちの会社でね

今 それに合わせて店内内装や小物を手配して 建築家さんを困らせてる最中さ

昨日今日とバーチャルで作った店内の微調整と言う事で話を通してる

それより 部屋も暖まって来たし

と 服を脱ぐように身振りをした

わたしはニコリとしていそいそとコートを脱いで渡した

セーターを脱いでパチっとキャミソールが静電気で指に弾けて顔を顰める

ブラを外せば上半身は裸だ

修太さんに見せつけるようにクルッとその場で回って見せる

薄明かりに白い乳房がフルンと揺れた

どうですか?

いいね おいで

と 店の表側に手を引かれて店頭へ出ると

"Blanc et noir"の文字が裏返ってショーウィンドウに浮かんでいてさっき 自分たちが通った賑やかなアーケード街が見える

一瞬 身体が強張って棒立ちになった

こちらを覗き込むようにして歩くご婦人も見える

あ あ あ あの マジックミラーですよね?

それでも窓際に近づくように背中を押されても抵抗感がある

後ろから胸を隠す腕を取られて窓際に連れて行かれる

賑やかな週末のアーケードの光景が流れている

見えていない と思っていても視線が合う瞬間もある

…緊張する

あ あの つまり今日は…?

うん 君を見て貰う