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第百八十五話 ドラちゃんはイイ奴

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第百八十五話 ドラちゃんはイイ奴

今日の話はちょっと短いです。

夕飯は面倒だからパッとできる焼き肉丼にした。

これはみんなも好きだしね。

その代わり肉は久々に 地竜 ( アースドラゴン ) の肉を使った。

やっぱり 地竜 ( アースドラゴン ) の肉は美味かった。

みんな喜んで食ってたよ。

夕飯の後は、俺とドラちゃんとスイは風呂タイムだ。

ネットスーパーで温泉の入浴剤を購入して入れてみた。

乳白色のにごり湯タイプだ。

香りはほとんどないけど、心なしか湯の肌当たりがやわらかい気がする。

「ふぃ~」

ガチガチに固まってた筋肉がほぐれていく。

「風呂、気持ちいいな」

『ああ、最高だぜ~』

『お風呂気持ち~』

ドラちゃんもスイも乳白色の湯にプッカーと浮いている。

風呂はやっぱいいわぁ。

俺たちはゆっくりまったり風呂を満喫した。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

風呂から上がり、だだっ広いリビングのソファーに座って少し休憩だ。

水分補給としてスポーツドリンクをゴクゴク飲み干した。

ドラちゃんとスイにはフルーツ牛乳だ。

『風呂上がりに飲むとウメェな』

『冷たくって甘くって美味しいね~』

ドラちゃんもスイもフルーツ牛乳はお気に入りみたいでゴクゴク飲んでいる。

『ぬ、お前らだけズルいぞ』

フェルがリビングにやってきた。

俺たちがなかなか2階上がってこなくて焦れて降りてきたようだ。

「フェルも飲むか?」

『うむ』

俺はフルーツ牛乳を深めの皿に注いでやった。

『なぁ、俺のプリン残ってるよな?』

ドラちゃんがそう言った。

昼間、ドラちゃんにご褒美にやったプリンの詰め合わせのことだな。

「ああ、残ってるぞ」

『んじゃ、それまた3つくれ』

3種類のプリンを皿に載せて出してやる。

それをドラちゃんが美味そうに食っている。

『いいなぁ』

ドラちゃんを見てうらやましそうにそうつぶやいたのはスイだ。

『チッ、しゃーねーなぁ、もう。おい、スイとフェルにも同じのやってくれ』

意外や意外。

ドラちゃん、好物のプリンを分けてあげるようだ。

しかも、欲しそうにしていたスイだけじゃなくフェルにもだ。

「いいのか?」

『ああ。まぁ、スイもフェルも仲間だかんな。お前は主だけど仲間には変わりないから、お前にも分けてやるぞ』

ふふ、ドラちゃん少し尖がってるところもあるけど、イイ奴だな。

「いや、俺はいいよ。気持ちだけもらっとく。ありがとうな」

そう言うと照れているのか、ドラちゃんの小さい尻尾が忙しなく左右に揺れていた。

俺は3種類のプリンを2つの皿に載せてスイとフェルに出してやった。

「これ、ドラちゃんが食っていいってさ。ちゃんとお礼言うんだぞ」

『うわーいっ! ドラちゃんっ、ありがとう!』

『うむ。ドラ、すまないな』

フェルもスイもドラちゃんにお礼を言ってからプリンを食い始めた。

『ドラちゃん、プリン美味しいよ』

『うむ、これもなかなか美味いな』

『フフフ、そうだろうそうだろう。俺の口に合ったんだからな、当然美味いんだよ』

うちの従魔たちは仲が良くていいね。

みんなを見ながらほっこりした気持ちになったよ。

「そういやさ、明日討伐しに行くキュクロープスって一つ目の巨人なんだよな? どんな魔物なんだ?」

『キュクロープスはな、図体はデカいが動きはノロいぞ』

キュクロープスについて聞いてみると、フェルからそう返ってきた。

「フェルはキュクロープスと戦ったことがあるのか?」

『うむ。何度かやりあってるぞ。もちろん我の圧勝だがな』

当然だというようにそう言った。

『俺も戦ったことあるぞ』

そう言ったのはドラちゃんだ。

どうやらドラちゃんもキュクロープスと戦ったことがあるようだ。

『キュクロープスはな、デカいから力も強いし頑丈だけど、フェルの言うようにとにかくノロマなんだよな。だから素早く動いて先手必勝でガツンっと攻撃しちまえばイチコロよ』

素早く動いて先手必勝でガツンっと攻撃ね、ドラちゃんは簡単に言うけど普通はそれができないんじゃあないかな。

『うむ、ドラの言うとおりだな。彼奴はノロいからな、こちらから先に攻撃して反撃される前に倒しきるのがいいだろう』

ということは、いつも通りってことだね。

先手必勝でガンガン攻撃しまくるってことで。

やっぱり明日は俺の出番はなさそうだね。

『スイもビュッビュッってやるんだよー』

「はいはい、明日はね一つ目の大きい巨人を見つけたらみんなで一斉に攻撃するんだって。そういうことだよな、フェル?」

先手必勝で攻撃しまくるってことはそういうことだよね。

『うむ。見つけ次第、我らで倒すぞ』

『ああ』

『スイ、がんばるよー』

みんなやる気満々だね。

明日のキュクロープス討伐もすぐ終わりそうだよ。

みんなから一斉攻撃を受けるキュクロープスがちょっとだけ可哀想になった。

反撃もできないまま倒されちゃうんだろうね。

まだ見ぬキュクロープスにそっと手を合わせた。