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第二百十話 海の幸

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第二百十話 海の幸

家に戻って来たら、早速フェルとドラちゃんとスイがさ……。

『夕飯、期待しているぞ』

『美味い飯期待してるぜ』

『あるじ、美味しいご飯作ってね~』

なんて期待を込めて言うんだもんなぁ。

一応「分かったよ」って返事してキッチンへ来たものの、何作ろうかな。

とりあえず、クラーケンとシーサーペントとアスピドケロンの身を少し焼いて味見してみることにした。

どれどれ試食だ。

クラーケンは……うん、普通にイカだね。

あれだけ大きくても大味ってことはないな。

でも、食感は少しもっちりしててモンゴウイカっぽい感じもする。

これなら普通にイカを使ったメニューでOKだろう。

シーサーペントは……うん、推測してたとおり、ブラックサーペントとレッドサーペントによく似た味だ。

鶏肉っぽい味というか。

ブラックサーペントとレッドサーペントはから揚げにするとめっちゃ美味いんだよな。

シーサーペントもから揚げがいいかもしれない。

もしくは鶏肉を使うメニューだな。

アスピドケロンは……うん、これは鑑定の”最高級の白身”と出たとおりだ。

これは何の料理でもいけそうだ。

クラーケンは普通に焼きイカにすることにした。

本当は魚焼きグリルで焼くと美味いんだけど、今はないからフライパンで。

それと野菜と イカ ( クラーケン ) の塩炒めにした。

イカは好きだからメニュー2つだ。

シーサーペントはハズレなしのから揚げだ。

ブラックサーペントとレッドサーペントによく似た味だったから美味いはずだし、みんなもから揚げは大好きだしな。

アスピドケロンは白身魚の甘酢あんかけにすることにした。

とりあえず時間はあるけど、いくつか料理を作るから一品一品はそんなに時間がかからないメニューを中心に選んでみたぞ。

まずはネットスーパーで材料を購入だ。

焼きイカの調味料は揃ってるから、イカの塩炒めの材料だな。

野菜は何でもいいんだけど、今回はアスパラと彩にパプリカにする。

あとは生のニンニクとショウガだ。

ニンニクはあったからショウガを購入して、調味料類は全部あるからこれで大丈夫だな。

から揚げはよく作るから、材料も全部揃ってるし買い足すものはないな。

白身魚の甘酢あんかけの材料は、あんかけの野菜類として、玉ねぎとニンジンとピーマン、それからエノキとタケノコの水煮にしてみた。

それから調味料で足りなかったケチャップを購入した。

材料が揃ったから作っていくか。

まずはから揚げにするシーサーペントの肉を醤油ベースのたれと塩ベースのたれに漬け込んでおく。

その間に次の料理だ。

まずはクラーケンで作る焼きイカだ。

先に酒とみりんと醤油とおろしショウガを混ぜてタレを作っておく。

おろしショウガはチューブ入りのでも大丈夫だけど、生の方が風味はいいからな。

今回は生のショウガがあるからちゃんとすりおろしたぞ。

クラーケンを食いやすい適当な大きさに切ったら、油を引いたフライパンで炒めていく。

クラーケンが白くなって火がとおったら、タレを回しかける。

手早く全体に絡めたら出来上がりだ。

これにマヨネーズを付けて食うと美味いんだよなぁ。

ああ、いかんいかん次の料理を作らないと。

思わずマヨを出そうとしちゃったぜ。

危なかった。

焼きイカはみんなの分の皿に分けて、多めに作った残りはフライパンごとアイテムボックスに保管した。

次は野菜と イカ ( クラーケン ) の塩炒めだ。

クラーケンを格子状に飾り切りにして一口大に切っていく。

ニンニクとショウガはみじん切りにしておく。

アスパラはピーラーで下の方の固い皮をむいて5センチくらいの斜め切りにして、パプリカは種を取って少し太めの千切りにする。

熱したフライパンに油をひいて、アスパラとパプリカを軽く炒めて火をとおしたらいったん取り出しておく。

同じフライパンに油をひいて、ニンニクとショウガのみじん切りを炒めて香が出てきたところでクラーケンを入れて炒めていく。

クラーケンが白っぽくなってきたところで、先に炒めておいたアスパラとパプリカを入れる。

そこに塩胡椒と酒と鶏がらスープを加えて一煮立ちしたところに水溶き片栗粉でとろみをつけて出来上がりだ。

アスパラとパプリカを炒め過ぎてないから綺麗に色が出て彩を添える一品だね。

これも皿に分けたあと、残りはフライパンごとアイテムボックスに。

油を多く使うから揚げは最後にして、次はアスピドケロンの白身魚の甘酢あんかけを作っていこう。

アスピドケロンは適当な大きさの切り身にしておく。

玉ねぎは薄切りにして、ニンジンとピーマンとタケノコの水煮は千切りにして、エノキは石づきを切ったらほぐしておく。

アスピドケロンの切り身に塩胡椒をして片栗粉を軽くまぶして、油を多めにひいたフライパンで揚げ焼きにしていく。

切り身が薄いきつね色になって中まで火がとおったら、いったん取り出しておく。

切り身を焼いたフライパンに油が残ってるから同じフライパンで野菜を炒めていく。

玉ねぎを炒めていって透明になったら、ニンジンとピーマンとタケノコの水煮を入れて炒めて少ししんなりしてきたところでエノキを入れる。

野菜全体に火がとおったら、水少々、醤油、酢、みりん、砂糖、ケチャップを加えて一煮立ちしたら水溶き片栗粉でとろみをつける。

あとは揚げ焼きしたアスピドケロンの切り身を皿に盛って、その上から野菜たっぷりのあんをかけて出来上がりだ。

これもアイテムボックスにしまって、多めに焼いた切り身はバットに載せて野菜たっぷりのあんはフライパンごとアイテムボックスへ。

から揚げはみんな好きだからたくさん食うだろうと思って多めにせっせと揚げたよ。

「ふぅ~、出来た」

から揚げもそれぞれの分を皿に載せて、バットに山盛りになった分はそのままアイテムボックスにしまう。

それじゃ腹をすかせたみんなのとこに行きますか。

◇ ◇ ◇ ◇ ◇

「お待たせー」

『おお、ようやく来たか。腹がすき過ぎて、みんなでお主のところに行こうかと思ったところだぞ』

『ホントだぜ、まったく』

『スイもお腹ペコペコ~』

「ごめんごめん。その代わりいろいろ作ってきたからさ」

そう言って、みんなの前に皿を並べる。

「これが焼き イカ ( クラーケン ) だろ、こっちが野菜と イカ ( クラーケン ) の塩炒め。そんでこれが 白身魚 ( アスピドケロン ) の甘酢あんかけで、これがシーサーペントのから揚げだ」

『野菜があるのはあれだが、まぁ美味そうだな』

フェルはとことん野菜嫌いだね。

まぁ、文句言いつつ食うからいいけどさ。

『おおっ、どれも美味そうじゃねぇか』

ドラちゃん、涎たれてるよ。

『全部美味しそだね~』

スイが今にも焼き イカ ( クラーケン ) を取り込もうとしている。

うんうん、焼きイカ美味いぞーって、あれをかけないと!

「ちょとまった!」

『ムグ……何なのだ?』

あらら、フェルは既に焼き イカ ( クラーケン ) 食ってるじゃんか。

『食う前にそれはないぜー』

『あるじ~食べたい~』

「ごめんごめん、焼き イカ ( クラーケン ) にはこれをかけると美味いんだよ」

俺はアイテムボックスからマヨネーズを取り出して、みんなの皿の焼き イカ ( クラーケン ) にかけた。

「焼きイカにはやっぱりマヨがないとな。うん、食っていいよ」

みんながマヨをかけた焼き イカ ( クラーケン ) を食い始める。

『おぉ、確かにこの白いのをかけた方が美味いな』

そうだろう、フェル。

『この弾力がたまんねぇな。味もクセになる味だぜ』

イカの噛み応えと醤油にマヨの組み合わせは最強だよな。

『これ美味しいね~』

グルメなスイちゃんも焼き イカ ( クラーケン ) は気に入ってくれたみたいだ。

『やはりこのから揚げというやつは美味いな』

フェルはから揚げに手を出したみたいだね。

から揚げ好きだよねー。

『こっちのクラーケン炒めたやつもウメェぞ』

ドラちゃんはクラーケンがお気に入りのようだ。

イカ美味いよな。

俺も好きだぜ。

『こっちのお魚さんもこのタレがちょっと酸っぱくって美味しいよー』

スイは甘酢あんかけか。

これもちょっと味見したけどイイ味になってたな。

さて俺も食うか。

まずは焼き イカ ( クラーケン ) だ。

うむ、美味い。

やっぱりマヨは正義だな。

あー、ビール飲みてぇ。

今度はアスピドケロンは白身魚の甘酢あんかけだ。

うーん、これは白飯が欲しいな。

俺はネットスーパーを開いて白飯とついでにビールも買った。

今回はA社の辛口ビールだ。

焼きイカにめっちゃ合いそうだったからついね。

「あー、この甘酢あんかけと塩炒めは飯にあうわぁ」

アスピドケロンは白身魚の甘酢あんかけと野菜と イカ ( クラーケン ) の塩炒めをおかずに白飯をかっこんだ。

『おかわりだ。このクラーケンを焼いたのとから揚げをくれい』

フェルのおかわり来ました。

焼き イカ ( クラーケン ) にから揚げね。

追加を皿に盛って出してやる。

当然焼き イカ ( クラーケン ) にはマヨをかけてやったぞ。

『スイもおかわり~。えーっとスイはねぇ、全部ー』

ぜ、全部かよ。

スイに全種類追加を盛ってやる。

ま、まぁ、いっぱい食って大きくなれ。

って、もう既に大きいか。

ヒュージスライムなんだし。

『いつものことだけど、オメェら食うの早えよ』

ドラちゃんはそう言って呆れ顔。

いつもより確実に多いのにフェルとスイはペロリと食っちゃうんだもんな。

みんなに食い尽くされる前に俺もビールのつまみを確保しとかないと。

焼き イカ ( クラーケン ) とシーサーペントのから揚げだ。

焼き イカ ( クラーケン ) にマヨをつけてパクリ。

「おお、美味いなぁ~」

そして……。

プシュッ、ゴクゴクゴク、プハー。

「はぁ、最高」

今度はシーサーペントのから揚げをパクリ。

こっちもジューシィで美味いな。

ブラックサーペントとレッドサーペントによく似た味だけど、揚げたときにはシーサーペントの方が若干柔らかいかも。

うんうん、美味い。

ゴクゴクゴク。

「焼き イカ ( クラーケン ) もから揚げもビールに合うねぇ~」

やっぱ海のものいいねぇ。

肉ばっかりだったから、なおさらそう感じるわ。

「海の幸美味いなぁ」

『うむ。久々に食うと美味いぞ』

『ホントだな。俺も何十年ぶりだぜ。そもそも海の近くまで来ることそんななかったしな』

『スイはね、しょっぱいお水、海っていうんだっけ? 海にいるの食べるの初めて~。とっても美味しいね~』

やっぱ海に来て正解だったわ。

明日は朝市で魚介をたっぷり仕入れとこ。

「あ、明日の朝は朝市に行く予定だからな。屋台も出てるらしいから、朝食はそこでだ」

『ほぅ、そうなると新鮮なものが食えるということか。それは楽しみだ』

『人間の屋台かー。どんなもんが食えるのかな? 楽しみだぜ』

『あるじー、スイいっぱい食べていーい?』

「ああ、いいぞ」

みんなも朝市楽しみみたいだね。

俺もどんな魚介があるのか楽しみだよ。

『あ、あるじー、このお魚さんのおかわりちょうだい』

スイはまたおかわりか。

俺はスイの皿にアスピドケロンの白身魚の甘酢あんかけの追加を盛った。

この日はみんなで獲った海の幸を味わい尽くした。