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第三十九話 いつの間にかスイが進化していた

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第三十九話 いつの間にかスイが進化していた

今日は39話、40話更新です。

ペチペチ。

ん……誰だよ、俺の顔叩いてるの…………。

ペチペチ。

「何だよ、もう…………ん、んん……おわッ、ダンジョンッ」

飛び起きると、スイが俺の腹の上で心配そうに触手を伸ばしていた。

ペチペチしてたのはお前か。

「スイ……俺は大丈夫だ。お前も大丈夫か?」

『大丈夫だよ』

幼い声が頭に響いた。

「うおっ、い、今のスイか?」

『うん、スイだよ』

ね、念話だよな。

フェルが従魔契約を結んだ者同士は念話ができるって言ってたから、スイが念話できてもおかしくはない。

でも、今まで念話使ってなかったよな?

あ、もしかしてレベル上がったから念話できるようになったとかか?

俺の腹の上でプルプル震えるスイを見る。

ダンジョンでのコボルトキングとの戦いを思い出した。

最後、俺とコボルトキングの間にスイが割って入って……。

何かスイがめっちゃ強かったんだけど。

スイってダンジョンでの戦いで絶対レベル上がってるよな?

なんかどんどん動きのキレが良くなっていってたように思うし。

ダンジョンの中での戦いでレベルが上がって念話もできるようになったのかもしれない。

俺はスイを鑑定してみた。

【 名 前 】 スイ

【 年 齢 】 14日

【 種 族 】 スライム

【 レベル 】 7

【 体 力 】 157

【 魔 力 】 151

【 攻撃力 】 149

【 防御力 】 152

【 俊敏性 】 153

【 スキル 】 酸弾

スイ、いつの間に進化したんだ……。

レベルが上がっただけじゃなく進化までしちゃってるよ。

ベビースライムからスライムになってるし。

しかも、スライムに進化してもうレベル7になってる。

それからスキルがあるな。

酸弾ってのは、あの酸液を飛ばすやつか。

あれってものすごい強力な攻撃だよな。

だって強酸を飛ばすんだぞ。

あの攻撃を受けた奴はR18確定のなかなかエグい状態になってたぜ。

ってか、ステータス見て思ったんだけど、もしかしてスイってば俺より強くなってねぇか?

急いで自分のステータスを確認する。

【 名 前 】 ムコーダ(ツヨシ・ムコウダ)

【 年 齢 】 27

【 職 業 】 巻き込まれた異世界人

【 レベル 】 7

【 体 力 】 142

【 魔 力 】 141

【 攻撃力 】 123

【 防御力 】 122

【 俊敏性 】 118

【 スキル 】 鑑定 アイテムボックス 火魔法 土魔法

従魔

《契約魔獣》 フェンリル スライム

【固有スキル】 ネットスーパー

【 加 護 】 風の女神ニンリルの加護(小)

ぐっ……ス、スイに負けてる…………。

で、でもレベルアップして俺もレベル7になってるし。

スキルに土魔法も付いたし。

ダンジョンであれだけの目に遭ったんだからレベルアップしてなかったらマジで男泣きするけど。

だけど、悲しいかなスイの方がステータスを見ると強いんだよね。

生まれて14日のスイに負けるとはな、はぁ……。

スイって何者なんだ?

フェルは特殊個体かもしれないって言ってたけどさ。

特殊個体ってこんなもんなのかな?

それにしても成長が早い気がするし、強すぎる気もするんだけど……。

だってもうスライムになってるし、あの酸弾ってスキルだって強すぎるよな?

未だ俺の腹の上でプルプル震えて、何が楽しいのか触手で俺の顔を撫でまくってるスイを見ながら念話で話す。

『なぁ、スイって特殊個体なのか?』

『ん?わかんない。スイはスイだよ』

ま、まぁ、まだ生まれて14日だもんな、わかんないか。

それにスイが強くなってくれるのに越したことはないし。

主に俺の安全のために。

そういやフェルが見当たらないけど、どこ行ったんだ?

辺りを見回したが、フェルの姿が見えない。

『なぁスイ、フェルはどこに行ったんだ?』

『んとね、お腹減ったって言ってどっか行っちゃったの。でも、すぐに帰ってくるって言ってたよ』

そ、そうか。

って、あれ?フェルと念話できるってことか?

『スイ、フェルと念話できるのか?』

『うん、話せるよ』

従魔同士でも念話ができるみたいだな。

フェル、腹減ったって、我慢できなくて一時野生に返ったんだな。

少しすると、フェルが森の中から姿を現した。

『ぬ、ようやく起きたか』

フェ、フェルさんや、野生に返るのはいいんだけど、こうもう少し俺に分からないようにしてくれるかな。

口の周りにべっとり赤いものが付いているんですが……。

『お主がなかなか起きぬからな、腹が減ったので腹ごしらえをしてきた』

やっぱり野生に返って生肉を食ってきたんだね。

口の周りの赤いのが生々しいよ。

『だが、やはりお主の飯の方が美味い。何か飯を作ってくれ』

って、たらふく生肉食ってきたんじゃないの?

『お主の飯とでは満足度が違う』

はぁ、そうですか。

でも、俺、気を失ってからの寝起きなんですけど。

『我のおかげで土魔法も無事習得したのだ。異世界の馳走を出してもいいのだぞ』

異世界の馳走って、ねだらないでくれる?

確かに土魔法は習得できたけどさ、ダンジョンめっちゃ怖かったぜ。

もう二度と入りたくないな。

グー……。

俺の腹が鳴いた。

気を失ってからけっこう時間が経ってるみたいだな。

フェルの言いなりみたいで癪だけど、飯にするか。