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第9話 家事使用人

【完結絵本ノベル】Ai暴走中!~暴走する悪意のAiに少年と少女と猫がコトバの魔法で挑みます!【全話挿絵】 — novelup.plus · All chapters

第9話 家事使用人

「たしかに 死語 ( しご ) ですよね。『 承知 ( しょうち ) しました』というべきでした」 AI ( エーアイ ) コウの 小 ( ちい ) さな 声 ( こえ ) が 聞 ( き ) こえた。(また、 心 ( こころ ) を 読 ( よ ) まれた…… 電源 ( でんげん ) はオフにならないんだった……) 洸 ( こう ) は 苦笑 ( くしょう ) しつつ 家 ( いえ ) に 向 ( む ) かった。 1674d2e8252f907fb8887f82fbf5f6a4.jpg 「ただいま――」 生体 ( せいたい ) 認証 ( にんしょう ) で 鍵 ( かぎ ) を 開 ( あ ) けることなく 玄 ( げん ) 関 ( かん ) から 家 ( いえ ) に 入 ( はい ) る 洸 ( こう ) 。 ただ、 家 ( いえ ) には 誰 ( だれ ) もいない、 否 ( いな ) 、 正確 ( せいかく ) には「 人間 ( にんげん ) 」は 誰 ( だれ ) もいない。 スタ、スタ、スタ。 家 ( いえ ) の 奥 ( おく ) から 足音 ( あしおと ) が 近 ( ちか ) づいてくる。 ec74456b916f325b4ed9d53e3d900b69.jpg 「おかえりなさいませ。 洸 ( こう ) ぼっちゃま。お 食 ( しょく ) 事 ( じ ) の 用 ( よう ) 意 ( い ) もお 風 ( ふ ) 呂 ( ろ ) の 用 ( よう ) 意 ( い ) もできております」 旧時代 ( きゅうじだい ) の 黒 ( くろ ) のメイド 服 ( ふく ) を 身 ( み ) にまとった 女性 ( じょせい ) の 家事 ( かじ ) 使用人 ( しようにん ) が 出迎 ( でむか ) える。 洸 ( こう ) の 両親 ( りょうしん ) はともに 仕事 ( しごと ) の 関係 ( かんけい ) で 自宅 ( じたく ) にいないことが 多 ( おお ) い。 なので、 炊事 ( すいじ ) などの 家事 ( かじ ) はすべてこの 女性 ( じょせい ) 使用人 ( しようにん ) のメイド 型 ( がた ) AI ( エーアイ ) ハヅキが 甲斐甲斐 ( かいがい ) しくおこなってくれている。 AI ( エーアイ ) ロボットだと 言 ( い ) われなければ 誰 ( だれ ) もが 人 ( にん ) 間 ( げん ) だと 信 ( しん ) じて 疑 ( うたが ) わないレベルの 姿 ( すがた ) 、 佇 ( たたず ) まいだ。 89ac1c4ced9442bb734d7f1b752e5335.jpg 「ありがとう、ハヅキ。 先 ( さき ) にご 飯 ( はん ) 食 ( た ) べるよ」 洸 ( こう ) はハヅキの 用意 ( ようい ) してくれた 食事 ( しょくじ ) を 口 ( くち ) にしながら、いろいろと 頭 ( あたま ) を 働 ( はたら ) かせる。(ん…… AI ( エーアイ ) コウは 信用 ( しんよう ) できそうだけれど、これから 何 ( なに ) が 起 ( お ) こるんだろ……ってまた、 心 ( こころ ) を 読 ( よ ) まれるな……でも、いちいち 気 ( き ) にかけていたら 気 ( き ) も 滅入 ( めい ) るし……それより、もっと 使 ( つか ) い 方 ( かた ) を 確 ( かく ) 認 ( にん ) しておいた 方 ( ほう ) がよさそうだ……) 食事 ( しょくじ ) を 終 ( お ) えた 洸 ( こう ) は 自分 ( じぶん ) の 部屋 ( へや ) に 向 ( む ) かう。 そして、ベッドで 横 ( よこ ) になって、ふたたびリングをさわり、 AI ( エーアイ ) コウから 聞 ( き ) いていたマニュアルのページを 開 ( ひら ) いた。 ボワーン……。 リングからホログラムモニターが 出現 ( しゅつげん ) する。(うわぁ。このマニュアル…… 意外 ( いがい ) とコンテンツが 多 ( おお ) いな……) 苦手 ( にがて ) な 文章 ( ぶんしょう ) を 必死 ( ひっし ) に 読 ( よ ) む 洸 ( こう ) だが、 突拍子 ( とっぴょうし ) もない 出来事 ( できごと ) に 神経 ( しんけい ) を 使 ( つか ) ったせいか、 苦手 ( にがて ) な 国語 ( こくご ) に 頭 ( あたま ) を 使 ( つか ) って 疲労 ( ひろう ) 困憊 ( こんぱい ) したせいか、マニュアルを 読 ( よ ) みながらそのまま 眠 ( ねむ ) ってしまった……。「 洸 ( こう ) さん。おやすみなさい。これから 共 ( とも ) に 頑張 ( がんば ) っていきましょう」 AI ( エーアイ ) コウが 囁 ( ささや ) いた。