第38話 これから ※竜雲(ボス)視点
第38話 これから ※竜雲(ボス)視点
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会議に回してもらえれば、早ければ今夜くらいには意見がまとまるんじゃないかな」「そんでも今夜か……。俺もちょっと寝るかな」「そうそう、竜くん結局2時間しか寝てなかったしね。今のうち休んでおかないと、本当に頑張らないといけない時に動けないよ」「そーだな」俺は苦笑して座席に寝転んだ。箕輪に話してよかった。人に話すことで、俺も少しは整理できた。過ぎちまった過去は、どんだけ悔やんでも、取り返せない。俺は、これからの人生全部で、あいつの面倒を見る。そう決めた。つーか、今から俺にできることなんて、これしかねぇしな。そのためにはまず、しっかり休んで、あいつらがここから出るときにサポートしてやらねぇとな。しばらくぶりに、スッキリした気分で目を閉じれば、睡魔はすぐに迎えにきた。んん……。日陰とはいえ、日中の車内は流石に暑ぃな……。箕輪みたく暗いうちに寝とくべきだったか……。それでもずいぶんと軽くなった身体に、やっぱり睡眠は大事だと痛感する。今……何時だ……?腕時計に視線をやれば、時計の針は14時に近づいていた。8時間くらい寝たのか。ここ最近の睡眠時間としては最長だな。車のドアを開けた瞬間、俺は地の底から湧き上がるような強い巡力を感じた。ピピピピピピと箕輪のノートパソコンが警戒音を鳴らす。「竜くん起きて! ゲートから何か来る!!」俺は車から飛び降りて一瞬でゲートに駆け寄る。ドパッとゲート周りの空間まで巻き上げるようにして、勢いよく飛び出してきたのは、薙乃たちが乗ってたのに近い雰囲気のロボットだった。今度は竜くんが見張り番ね」箕輪はそう言って車の座席の背もたれを倒す。「おう、お疲れさん。しっかり休んでくれ」答えた俺は、箕輪が開いて行ったノートパソコンのゲート監視画面が見えるとこで、自分のタブレット端末で森江支局のメンバーと連絡を取ったり、書類仕事を片付けた。――それからたっぷり9時間が経った。俺の残りわずかな忍耐力は、限界を迎えていた。箕輪が「ふわぁ、よく寝たぁ……。うう、座席で寝過ぎて腰痛くなっちゃったよ」と起きてきた。時刻は深夜の2時を回っている。「なんで誰も出てこねーんだよ!!」俺はどうにもならない苛立ちに叫ぶ。「ボクに言われても知らないよ」「斎賀を呼べ。うっかり手が滑って突き落としてやる」「それは全然ウッカリじゃないからね!?」箕輪は文句を言いつつも、ノートパソコンを開くと何やらカタカタやり始めた。「ええと、寝てる間に考えてて……」いや、お前。寝てる時くらい頭休めとかねぇと、それこそずっと働き詰めだろ。「これはボクの勝手な仮定なんだけどさ」そう前置きをして、箕輪はいくつかの図を俺に見せた。「もしゲートの大きさと、ダンジョン内部の大きさが比例するとしたら、今までのゲートのダンジョンのサイズがこう。で、天井の高さが大体ここからこのくらいね」箕輪の言葉に合わせて、マウスポインターが数字の上をなぞっていく。「この割合が ぁ!? そんなん、中にいる操作系の人数だけじゃ脱出路が作れねぇだろ!」「うん、だから出て来ないんじゃないかなーって思ったんだ」「そんなら、こっちから操作系のやつを送ってやるしかねーだろ」「まあそれは、中央がそう判断したら。だね。ボクは一応この仮説をまとめて中央に提出しておくから」箕輪はそう言うと、ノートパソコンをカタカタやり始めた。「俺に出来ることは何かねぇのか」「じゃあ、ボクと待機中の医療班の人達に差し入れ買ってきてよ」結局、パシリ以外に俺に今出来ることはねぇのかよ。「……くそっ」悪態をつきながら車からエコバッグを引っ張り出す俺に、箕輪が声をかける。「もー、なんでそんなイライラしてるのさ? いつもの竜くんらしくないよ。そんなに中の子が心配?」「ああ」と俺は即答した。そうだな……。こいつにだけは言っておいたほうがいいか。俺がどうしようもなくマズイ行動をとってしまった時、ちゃんと切り捨ててもらえるように。「箕輪、お前にだけは言っとく。俺は、あいつを助けるためなら、命も立場も捨てちまうかも知れねぇ。そうなった時は……」「ちょっ、何その本気ぶり!? 柊木ちゃんはまだ中学生だよ!? しかも付き合ってるとかでもないんでしょ!? 流石のボクでもドン引きしちゃうよ!?!?」……。待て待て。そうじゃない。そうじゃないぞ!?「待て箕輪っ、誤解だ! そうじゃない!!」俺はドン引きの箕輪の両肩を掴むと、慌ててこれまでの経緯を説明した。長い話だったんで、途中で買い出しにも行ったし、もちろん実働班に差し入れと声かけもしてきた。箕輪は最後まで聞いてから「それで昨日はわざわざ薙乃くんを迎えに行ったんだ」と苦笑した。「ああ、叔父さんとやらの顔も見たかったしな」「もしそれで、薙乃君の叔父さんが、竜くんの気に食わないような奴だったらどうする気だったのさ」「玲子さんの弟が、嫌な奴なわけねぇだろ」「はー……、心酔って怖いねぇ」「恩があるって話だ。別に酔っちゃいねぇ。ただ薙乃が今どんな場所でどんな暮らしをしてんのか、俺が直接見ときたかったんだよ」「ふぅん、反省してるんだねぇ」「……これ以上、後悔したくねぇからな」そんな話をしてるうち、空が明るくなってきた。「よし、送信っと」箕輪がタンッと勢いよくキーを叩いた。「お、中央に出したのか?」「うん、資料しっかり集めたら、ボクの仮説を裏付ける数字がズラッと揃ったからね。これは間違いないと思うよ。今日の会議に回してもらえれば、早ければ今夜くらいには意見がまとまるんじゃないかな」「そんでも今夜か……。俺もちょっと寝るかな」「そうそう、竜くん結局2時間しか寝てなかったしね。今のうち休んでおかないと、本当に頑張らないといけない時に動けないよ」「そーだな」俺は苦笑して座席に寝転んだ。箕輪に話してよかった。人に話すことで、俺も少しは整理できた。過ぎちまった過去は、どんだけ悔やんでも、取り返せない。俺は、これからの人生全部で、あいつの面倒を見る。そう決めた。つーか、今から俺にできることなんて、これしかねぇしな。そのためにはまず、しっかり休んで、あいつらがここから出るときにサポートしてやらねぇとな。しばらくぶりに、スッキリした気分で目を閉じれば、睡魔はすぐに迎えにきた。んん……。日陰とはいえ、日中の車内は流石に暑ぃな……。箕輪みたく暗いうちに寝とくべきだったか……。それでもずいぶんと軽くなった身体に、やっぱり
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