第24話 試合後のロッカールーム
第24話 試合後のロッカールーム
試合終了から三十分後。
エストレヤスタジアム。
ホームロッカールーム。
扉が開く。
選手たちが次々と戻ってきた。
汗で濡れたユニフォーム。
疲労の色は濃い。
それでも、その表情には笑顔があった。
「お疲れ!」
「ナイスゲーム!」
あちこちで声が飛び交う。
森川はタオルで汗を拭きながら笑う。
「やっと決められた。」
川崎が肩を軽く叩く。
「ナイスランだった。」
「パスも最高だった。」
二人は笑い合った。
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少し離れた場所では、ダニエルがスパイクを脱いでいた。
材木座が隣へ腰を下ろす。
「ホーム初ゴール、おめでとう。」
「ありがとう。」
「でも、あれはお前のおかげだ。」
ダニエルは材木座を見る。
「センターバック二人とも、お前についていった。」
「だから俺が空いた。」
材木座は照れくさそうに笑う。
「八幡の言ってたとおりになったな。」
「ああ。」
「映像で見たままだった。」
二人は拳を軽く合わせた。
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郷田は守備陣へ歩み寄る。
「無失点、お疲れ。」
「最後まで集中切らさなかったな。」
**No.26 長谷川智樹**が笑う。
「郷田さんのセーブが大きかったです。」
**No.5 宇津木健太**も頷く。
「助けられました。」
郷田は首を横に振る。
「一人じゃ守れない。」
「長谷川も、宇津木も、最後まで体を張ってくれた。」
「全員で取ったクリーンシートだ。」
二人は力強く頷いた。
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ロッカールームの扉が開く。
マルコ・ベッルーニ監督。
その後ろには比企谷八幡。
自然と部屋が静かになる。
監督は選手全員を見渡した。
「ナイスゲーム。」
「今季初勝利、おめでとう。」
大きな拍手が起こる。
監督も一緒に拍手を送った。
「今日の勝利は、お前たち全員で勝ち取ったものだ。」
「スタメン。」
「ベンチ。」
「スタッフ。」
「全員の勝利だ。」
選手たちは真剣な表情で聞いていた。
「だが。」
「今日勝っただけで満足するな。」
「次も勝つ。」
「そのために、また準備する。」
「はい!」
力強い返事が返ってくる。
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監督は八幡へ視線を向けた。
「八幡。」
「一言。」
八幡は前へ出る。
選手たちを見渡した。
「お疲れさまでした。」
静かな口調だった。
「試合前に話したプランを、最後までやり切ってくれました。」
「ありがとうございます。」
ダニエルは自然と笑みを浮かべる。
川崎も頷いた。
「特に。」
八幡は川崎、森川、材木座、ダニエルを見る。
「二点目。」
「あれは皆さんが練習してきた形、そのままでした。」
材木座は頭をかいた。
「狙いどおりだったな。」
「はい。」
八幡は小さく頷く。
「でも。」
「まだ一勝です。」
「次の試合も同じように準備しましょう。」
選手たちの表情が引き締まる。
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最後に郷田が立ち上がった。
キャプテンとして仲間を見渡す。
「一勝した。」
「でも、ここがスタートだ。」
「次も勝って、もっと上へ行こう。」
「おおっ!」
選手全員が声を合わせる。
ロッカールームには、勝利の喜びと、次節へ向かう決意が満ちていた。