LNCrawler

第321話〜第340話

やはり俺のスカウト人生は間違っている。 — www.pixiv.net · All chapters

第321話〜第340話

### 第321話 第19節終了

山形ブリッツFC戦。

**2-0。**

エストレヤ千葉が勝ち点3を積み上げた翌日。

J2第19節。

全試合が終了した。

そして。

最新の順位表が確定する。

---

# J2リーグ 第19節終了時点

| 順位 | クラブ | 勝点 | 成績 | 第19節 |

| -----: | --------------- | -----: | ------- | ------ |

| **1** | **北海道フェニックスFC** | **46** | 14勝4分1敗 | 引き分け |

| **2** | **エストレヤ千葉** | **38** | 11勝5分3敗 | **勝ち** |

| **3** | **富山ベイウインズ** | **36** | 10勝6分3敗 | 勝ち |

| **4** | **岡山セルフィオFC** | **34** | 10勝4分5敗 | 勝ち |

| **5** | **福岡レガーロ** | **31** | 9勝4分6敗 | 勝ち |

| **6** | **仙台アステルFC** | **30** | 8勝6分5敗 | 勝ち |

| **7** | **相模原マンスリーFC** | **29** | 8勝5分6敗 | 負け |

| **8** | **愛媛サザンクロスFC** | **27** | 7勝6分6敗 | 引き分け |

| **9** | **青森ブランシェFC** | **27** | 7勝4分8敗 | 勝ち |

| **10** | **横浜マンゲールFC** | **26** | 7勝5分7敗 | 負け |

| **11** | **熊本アスフィーダ** | **24** | 6勝6分7敗 | 負け |

| **12** | **CS栃木** | **24** | 6勝6分7敗 | 負け |

| **13** | **山形ブリッツFC** | **24** | 7勝3分9敗 | 負け |

| **14** | **鹿児島レヴァンテFC** | **23** | 7勝2分10敗 | 勝ち |

| **15** | **伊勢シーガルズ** | **19** | 4勝8分7敗 | 勝ち |

| **16** | **駿河ユナイテッドFC** | **17** | 5勝2分11敗 | 負け |

| **17** | **秋田ノルディアFC** | **15** | 3勝6分10敗 | 負け |

| **18** | **信州アルプスFC** | **12** | 2勝6分11敗 | 負け |

---

クラブハウス。

八幡は。

更新された順位表を見ていた。

「……38。」

第18節終了時。

千葉は。

**勝ち点35。**

そこから山形を2-0で破り。

**38。**

---

そして。

首位。

北海道フェニックスFC。

**勝ち点46。**

その差。

**8。**

---

少し前まで。

北海道は。

独走状態だった。

だが。

第17節。

直接対決。

**北海道フェニックスFC 1-2 エストレヤ千葉。**

千葉が。

北海道に今季初黒星をつけた。

そして。

北海道は。

その後。

第18節。

**伊勢シーガルズと1-1。**

さらに。

第19節も。

**引き分け。**

---

八幡。

「二試合連続か。」

北海道は。

負けてはいない。

だが。

二節続けて。

勝ち点1。

千葉は。

その間。

二連勝。

---

第17節終了時点から考えれば。

確実に。

差は縮まっている。

それでも。

まだ。

**8ポイント。**

簡単にひっくり返る差ではない。

---

八幡は。

順位表の一番上を見る。

**北海道フェニックスFC 46。**

その下。

**エストレヤ千葉 38。**

「……まだ遠いな。」

---

しかも。

後ろも近い。

3位。

富山ベイウインズ。

**36。**

千葉との差。

僅か。

**2。**

4位。

岡山セルフィオFC。

**34。**

差は。

**4。**

---

北海道だけを見ていれば。

簡単に。

足元をすくわれる。

八幡。

「首位より。」

「まずこっちか。」

指先が。

3位富山を指す。

---

北海道との差。

8。

富山との差。

2。

追う立場でありながら。

同時に。

追われる立場。

---

マルコも。

順位表を見る。

「北海道。」

「少し止まったな。」

「はい。」

「だが。」

八幡が先に言う。

「うちも一回負けたら。」

「富山に抜かれる可能性があります。」

マルコが笑う。

「その通り。」

---

首位が。

二試合連続で引き分けた。

だからといって。

浮かれる理由にはならない。

---

さらに。

中位。

5位福岡。

**31。**

6位仙台。

**30。**

7位相模原。

**29。**

この辺りも。

まだ。

十分に順位が動く。

---

一方。

下位。

15位伊勢は。

勝利。

勝ち点19。

16位駿河。

17。

17位秋田。

15。

18位信州。

12。

こちらも。

残留争いが。

少しずつ形を見せ始めている。

---

19試合。

シーズンは。

まだ続く。

---

八幡は。

もう一度。

自分たちの数字を見る。

**11勝5分3敗。**

そして。

最後に負けたのは。

**第5節。**

そこから。

第19節まで。

千葉は。

一度も負けていない。

勝てなかった試合はある。

引き分けもある。

それでも。

最低限。

勝ち点1を持ち帰り続けてきた。

---

だからこそ。

今。

2位にいる。

---

マルコ。

「八幡。」

「はい。」

「北海道を追うぞ。」

八幡は。

少しだけ間を置く。

「追います。」

「ただ。」

「北海道だけ見ないようにしましょう。」

「もちろんだ。」

---

首位。

北海道。

**46。**

2位。

千葉。

**38。**

3位。

富山。

**36。**

---

上を見る。

だが。

後ろも見る。

そして。

一試合ずつ。

勝ち点を積む。

第19節終了。

エストレヤ千葉。

**2位。**

首位との差。

**8ポイント。**

そして。

3位との差。

僅か。

**2ポイント。**

北海道の独走だったリーグに。

少しずつ。

変化が生まれ始めていた。

### 第322話 二連敗

第19節終了時点。

エストレヤ千葉。

**11勝5分3敗。**

勝ち点38。

2位。

第5節を最後に。

リーグ戦では負けていなかった。

だが。

第20節。

第21節。

千葉は。

シーズン序盤に苦しめられた二つのクラブと。

再び対戦することになった。

---

## 第20節 鹿児島レヴァンテFC戦

鹿児島とは。

これが今季二度目の対戦。

前回は。

**第3節。**

結果は。

**鹿児島レヴァンテFC 4-0 エストレヤ千葉。**

完敗だった。

---

当時の千葉は。

まだチームとして噛み合っていなかった。

開幕から勝てず。

苦しい時期。

その中でも。

鹿児島戦の0-4は。

特に大きな敗戦だった。

---

しかし。

あれから。

状況は大きく変わった。

ダニエル・ロドリゲスが第6節前に加入。

夏には。

安原。

坂本。

塩川。

マティアス。

村上。

新戦力も加わった。

順位も。

2位まで上がっている。

第17節には。

それまで無敗だった首位。

北海道フェニックスFCまで。

**2-1で撃破。**

第19節。

山形にも。

**2-0。**

普通なら。

第3節の借りを返す。

そう考える試合だった。

---

だが。

試合前。

八幡は。

選手たちを見ながら。

嫌なものを感じていた。

「……重いな。」

マルコも。

同じだった。

---

数人の主力が。

明らかに。

本来の状態ではない。

怪我ではない。

試合に出られないほどでもない。

だが。

身体のキレ。

判断。

反応。

細かいところが。

普段より。

一段階落ちている。

---

さらに。

正GK。

郷田京は。

山形戦で負傷。

**左足首捻挫。**

復帰まで。

1、2か月。

---

試合開始。

そして。

八幡たちの不安は。

的中した。

---

鹿児島。

速い。

というより。

**千葉が遅い。**

普段なら。

戸塚が先に触れている。

普段なら。

CBが潰している。

普段なら。

サイドが戻っている。

その。

僅かな一歩。

僅かな判断。

それが。

遅れる。

---

失点。

**0-1。**

---

八幡。

「……。」

ベンチ前。

マルコが指示を飛ばす。

それでも。

流れが戻らない。

---

さらに。

ボールロスト。

鹿児島。

一気に前。

千葉の帰陣が。

間に合わない。

**0-2。**

---

スタンド。

ざわつく。

思い出す。

第3節。

**0-4。**

あの試合。

---

だが。

今回は。

そのままでは終わらない。

前線。

**マティアス・ベニテス。**

ゴール前。

僅かなスペース。

相手CBの前へ。

身体を入れる。

ボールが来る。

ワンタッチ。

シュート。

**ゴール。**

---

**1-2。**

マティアスが。

すぐにボールを拾う。

まだ。

終わっていない。

---

だが。

千葉は。

最後まで。

いつものテンポを取り戻せなかった。

終盤。

同点を狙い。

前へ出る。

その背後。

鹿児島。

カウンター。

決められる。

---

**1-3。**

そして。

試合終了。

---

### 第20節

**エストレヤ千葉 1-3 鹿児島レヴァンテFC**

**得点者:マティアス・ベニテス**

---

第3節。

**0-4。**

第20節。

**1-3。**

鹿児島相手。

今季。

**二戦二敗。**

---

そして。

千葉にとっては。

第5節以来。

実に。

**15試合ぶりの敗戦。**

長く続いた。

リーグ戦無敗が。

ここで止まった。

---

だが。

さらに。

次。

---

## 第21節 青森ブランシェFC戦

青森とも。

今季二度目。

前回。

**第4節。**

結果は。

**0-0。**

スコアレスドロー。

---

まだ。

千葉が勝てなかった。

シーズン序盤。

第3節。

鹿児島に。

0-4。

その次。

第4節。

青森相手に。

0-0。

勝てなかった。

---

そして。

第21節。

今度こそ。

勝つ。

鹿児島戦の敗戦を。

引きずらない。

そう考えていた。

---

だが。

コンディションは。

一週間で。

簡単に戻らない。

---

試合開始。

青森は。

前回とは違う。

積極的に前へ出る。

千葉も。

ボールは持てる。

だが。

いつものような。

連動性がない。

---

失点。

**0-1。**

---

ベンチ。

八幡。

「またか……。」

鹿児島戦と。

似ている。

ほんの僅かな。

守備のズレ。

---

それでも。

攻撃陣は。

反撃する。

マティアス。

ゴール前。

相手DFと競りながら。

ボールを収める。

反転。

シュート。

---

**ゴール。**

**1-1。**

---

マティアス。

**二試合連続ゴール。**

---

だが。

青森。

止まらない。

千葉の中盤。

寄せが遅れる。

そこを使われる。

**1-2。**

---

さらに。

後半。

千葉が。

追いつこうと前へ出たところ。

また。

スペースを使われる。

**1-3。**

---

八幡は。

ベンチから。

ピッチを見る。

「……やっぱり。」

悪い。

選手個人の能力ではない。

戦術が。

完全に崩壊したわけでもない。

ただ。

チーム全体の。

コンディションが。

明らかに良くない。

---

それでも。

千葉は諦めない。

終盤。

左。

**森川佑。**

ボールを持つ。

仕掛ける。

一人。

かわす。

中央へ。

切り込む。

右足。

振り抜く。

---

**ゴール!**

**2-3。**

---

森川は。

喜ばない。

すぐ。

ゴールの中へ。

ボールを拾う。

「まだある!」

走る。

---

残り時間。

千葉。

猛攻。

だが。

最後の精度が。

足りない。

一歩。

合わない。

クロス。

僅かにずれる。

シュート。

僅かに外れる。

そして。

---

**ピィィィィ――!!**

試合終了。

---

### 第21節

**エストレヤ千葉 2-3 青森ブランシェFC**

**得点者**

**マティアス・ベニテス**

**森川佑**

---

前回。

第4節。

**0-0。**

今回は。

二点を奪った。

それでも。

三点を失った。

---

千葉。

**二連敗。**

---

試合後。

ロッカールーム。

静かだった。

鹿児島。

1-3。

青森。

2-3。

二試合。

**3得点6失点。**

---

そして。

八幡は。

改めて。

序盤の結果を思い返す。

第3節。

鹿児島。

**0-4。**

第4節。

青森。

**0-0。**

第5節。

敗戦。

そこから。

千葉は。

長く負けなかった。

---

第17節には。

首位北海道まで破った。

だから。

自分たちは。

シーズン序盤とは違う。

それは。

間違いない。

しかし。

---

八幡。

「……強くなったからって。」

「毎試合。」

「最高の状態で戦えるわけじゃない。」

---

マルコが。

選手たちを見る。

主力の不調。

蓄積疲労。

コンディション不良。

郷田の離脱。

一つだけが。

原因ではない。

様々なものが。

同時に重なった。

---

マルコ。

「二試合。」

「内容も良くなかった。」

誰も。

否定しない。

「だが。」

「焦るな。」

「二連敗したからといって。」

「今まで積み上げたものまで。」

「消えるわけではない。」

---

八幡も。

頷く。

「状態悪い選手を。」

「無理に使い続ける必要もない。」

「一度。」

「チーム全体を整えましょう。」

---

その中でも。

マティアスは。

二試合連続ゴール。

夏加入のストライカーが。

結果を残している。

森川も。

青森戦。

一点。

攻撃陣に。

全く光がないわけではない。

---

だが。

チームは。

二試合続けて。

三失点。

---

第20節。

**1-3。**

第21節。

**2-3。**

そして。

今季の対戦成績。

鹿児島には。

**0-4、1-3。**

二戦二敗。

青森には。

**0-0、2-3。**

一分一敗。

---

シーズン序盤。

勝てなかった二クラブに。

二巡目でも。

勝てなかった。

---

八幡は。

静かに考える。

この二連敗を。

ただ。

**調子が悪かった。**

それだけで。

片付けるわけにはいかない。

だが。

焦って。

全部を壊す必要もない。

---

長いシーズン。

必ず。

波は来る。

そして。

本当に強いチームかどうかは。

勝っている時ではなく。

こういう時に。

試される。

エストレヤ千葉。

第20節。

鹿児島に。

**1-3。**

第21節。

青森に。

**2-3。**

第5節以来の敗北から。

そのまま。

**今季初の二連敗。**

快進撃を続けてきた千葉に。

久しぶりの。

明確な壁が立ちはだかっていた。

# 第323話 研究される側

第21節。

青森ブランシェFC戦。

**2-3。**

エストレヤ千葉は敗れた。

そして――。

その翌日。

エストレヤ千葉。

クラブハウス。

首脳陣会議。

---

会議室には。

監督。

**マルコ・ベッルーニ。**

ヘッドコーチ。

**中村敏三郎。**

GKコーチ。

**田島雍也。**

フィジカルコーチ。

**ルイス・マルティネス。**

セットプレーコーチ。

**山本恭三郎。**

チームドクター。

**鳥山右京。**

アスレティックトレーナー。

**本庄麻衣。**

そして。

国際スカウト兼分析官。

**比企谷八幡。**

計8人が集まっていた。

---

モニターに映されているのは。

直近二試合の結果。

第20節。

鹿児島レヴァンテFC戦。

**1-3。**

第21節。

青森ブランシェFC戦。

**2-3。**

二試合連続。

3失点。

そして。

二連敗。

長く続いていた好調が。

ここに来て。

明確に止まった。

---

最初に口を開いたのは。

フィジカルコーチのルイスだった。

「まず。」

「コンディションについて話したい。」

マルコが頷く。

「ああ。」

ルイスは手元の資料を広げた。

ここ数試合の。

走行距離。

高強度走。

出場時間。

トレーニング負荷。

そして。

試合後の回復状況。

一人一人。

細かく数字が並んでいる。

「何人か。」

ルイスが言う。

「明らかに落ちている。」

---

本庄も。

すぐに頷いた。

「私も同じ意見です。」

「試合に出られないほどではありません。」

「でも。」

資料をめくる。

「疲労が抜け切っていない選手がいます。」

鳥山も続く。

「怪我ではない。」

「だから出場はできる。」

「ただし。」

一度。

言葉を切った。

「出場できることと。」

「ベストコンディションでプレーできることは。」

「別の話だ。」

---

八幡は。

黙って聞いていた。

分かっていた。

鹿児島戦。

青森戦。

明らかに。

動きの重い選手がいた。

普段なら。

あと一歩。

届く。

普段なら。

もう少し早く。

戻れる。

普段なら。

相手より先に。

判断できる。

その小さな差が。

ここ二試合では。

何度も出ていた。

---

マルコが腕を組む。

「やはり。」

「コンディションの影響は大きいか。」

ルイス。

「大きい。」

本庄。

「はい。」

八幡も頷いた。

「俺もそう思います。」

ただ。

そこで。

言葉を切る。

「でも。」

全員の視線が。

八幡へ向いた。

「それだけじゃない。」

---

マルコが。

八幡を見る。

「言ってみろ。」

「はい。」

八幡はパソコンを操作した。

モニターが切り替わる。

鹿児島レヴァンテFC戦。

千葉が。

後方からボールを繋ぐ場面。

「ここです。」

戸塚が動く。

それに合わせて。

鹿児島の中盤も。

ほぼ同時に位置を変える。

パスコースを限定。

千葉が次に使いたい場所へ。

先回りする。

八幡は映像を止めた。

「次。」

今度は。

青森ブランシェFC戦。

似たような場面。

戸塚が動く。

青森も動く。

中村が。

すぐに気付いた。

「……待たれてるな。」

「はい。」

---

八幡は。

二つの場面を並べた。

「コンディション不良はあります。」

「主力の不調もある。」

「郷田さんの離脱も。」

「当然。」

「影響してます。」

田島が。

静かに頷く。

絶対的守護神。

そして。

キャプテン。

郷田京の不在。

影響がないはずがない。

「でも。」

八幡は。

画面を見る。

「今の千葉の基本戦術。」

「もう。」

「相当研究されてます。」

---

会議室が。

静かになる。

だが。

驚くような話ではなかった。

ここまで。

千葉は結果を出した。

第5節を最後に。

長く。

リーグ戦無敗。

そして。

第17節。

首位。

北海道フェニックスFC。

それまで無敗だった相手を。

敵地で。

**2-1。**

撃破した。

あの試合を境に。

周囲から見る千葉の立場は。

明らかに変わった。

---

八幡。

「北海道戦の影響も。」

「大きかったと思います。」

中村が。

苦笑する。

「首位を倒した。」

「そりゃ他も見る。」

「はい。」

それまで。

エストレヤ千葉を。

普通の一クラブとして分析していた相手も。

今は違う。

**どうやって千葉を止めるか。**

そこまで踏み込んで。

準備してくる。

---

八幡は。

複数の映像を。

順番に映していった。

「まず。」

「戸塚の位置。」

千葉がボールを持った時。

戸塚が。

どこへ入るのか。

誰からボールを受けるのか。

どこへパスを出すのか。

その動きに合わせ。

相手が。

先に守備位置を取る。

「次。」

「ダニエル。」

ダニエルが。

中央で受ける。

その瞬間。

一人が寄せる。

さらに。

二人目が。

次のパスコースを消す。

前を向かせない。

そして。

簡単に味方へ繋がせない。

「ここも。」

次は。

森川。

左でボールを受ける。

縦へ行くと見せ。

中へ入る。

だが。

その進路には。

すでに相手がいる。

待っていた。

「材木座も。」

前線。

身体を張って。

ボールを収める。

その瞬間。

背後から一人。

さらに。

近くへ二人目。

自由を与えない。

---

八幡が。

映像を止める。

「誰に。」

「どこで。」

「ボールを入れるか。」

「その次。」

「誰が動くか。」

「かなり把握されてる。」

マルコは。

何も言わない。

ただ。

映像を見続ける。

---

八幡は。

さらに映像を変えた。

「守備もです。」

鹿児島戦。

千葉がボールを失う。

即座に。

複数人が。

奪い返しへ向かう。

だが。

鹿児島は慌てない。

最初から。

それを分かっている。

短いパス。

もう一本。

千葉のプレスを外す。

そして。

一気に。

空いたスペースへ。

「次。」

青森戦。

同じだった。

ボールロスト。

千葉が寄せる。

青森は。

その逆を取る。

中村が呟く。

「プレスに来る選手を。」

「最初から分かってる。」

八幡が頷く。

「そうです。」

「誰が最初に出るのか。」

「その後ろを誰が埋めるのか。」

「そこまで見られてます。」

---

「セットプレーもだ。」

そう言ったのは。

山本恭三郎だった。

八幡が振り向く。

「最近。」

「相手の対応が細かくなってる。」

「やっぱりですか。」

「ああ。」

山本が。

別の映像を映す。

千葉のCK。

誰がニアへ走る。

誰が中央へ入る。

誰が囮になる。

そして。

誰が。

セカンドボールを拾う位置に残る。

次は。

FK。

こちらも。

相手の対応が早い。

「もちろん。」

山本が言う。

「毎回同じ形じゃない。」

「こっちも変えている。」

「ただ。」

画面を指差す。

「こっちの傾向は。」

「かなり調べられてる。」

八幡。

「ですよね。」

---

田島も。

別の視点から話す。

「後ろも同じだ。」

「郷田がいないことだけが問題じゃない。」

郷田京。

左足首捻挫。

復帰まで。

1、2か月。

絶対的守護神。

そして。

キャプテン。

その不在は。

当然。

大きい。

しかし。

「相手が。」

田島は続ける。

「千葉の後方からの繋ぎ方まで。」

「かなり狙ってきてる。」

八幡。

「俺もそう見えました。」

郷田が戻れば。

全部解決する。

そんな。

単純な問題ではなかった。

---

鳥山が。

資料を見る。

「つまり。」

「身体的な問題と。」

「戦術的な問題が。」

「同時に出ているということか。」

八幡。

「はい。」

コンディション不良。

主力の不調。

疲労。

郷田の離脱。

そして。

**対戦相手による徹底的な千葉対策。**

どれか一つではない。

複数の問題が。

同じ時期に。

重なった。

---

マルコ。

「だから。」

「二試合続けて。」

「同じように崩された。」

八幡。

「可能性は高いです。」

第20節。

鹿児島。

**1-3。**

第21節。

青森。

**2-3。**

相手は違う。

チームの特徴も違う。

それでも。

千葉が苦しんだ部分には。

明確な共通点があった。

---

八幡は。

椅子の背もたれに。

少しだけ身体を預ける。

「もう。」

「うちは研究するだけの側じゃない。」

自分で言って。

少し。

間を置いた。

「研究される側です。」

誰も。

否定しなかった。

---

「シーズン序盤とは違う。」

八幡は続ける。

「今は2位。」

「北海道にも勝った。」

「だったら。」

「相手が本気で対策してくるのは。」

「当たり前です。」

マルコ。

「そうだな。」

---

八幡は。

次の資料を開いた。

選手たちの。

出場時間。

先発回数。

走行距離。

高強度走。

コンディション。

ルイスが。

その画面を見て。

すぐに頷いた。

「それで。」

八幡が言う。

「もう一つ。」

画面には。

主力組の数字。

積み重なった。

出場時間。

「研究されてる。」

「その上。」

「研究されてる基本戦術を。」

「疲れてる主力で。」

「そのままやってる。」

中村。

「相手からしたら。」

「準備しやすいか。」

「はい。」

八幡は。

即答した。

「こっちが。」

「相手の分析通りに動いてる。」

---

マルコが。

ゆっくり。

腕を解いた。

「……変える必要があるな。」

八幡。

「全部は変えなくていいと思います。」

今まで。

積み上げてきた。

基本戦術。

それ自体を。

捨てる必要はない。

結果を出したから。

研究された。

なら。

次へ進めばいい。

---

「基本は残す。」

「でも。」

「入口を変える。」

「人を変える。」

「立ち位置を変える。」

八幡は。

一つずつ。

指を折る。

「試合によっては。」

「攻め方そのものも変える。」

山本。

「セットプレーも。」

「新しい形を増やす。」

八幡。

「お願いします。」

「ああ。」

---

ルイスが。

資料を指で叩く。

「同時に。」

「休ませる選手は休ませるべきだ。」

本庄も。

「賛成です。」

「今なら。」

「まだ調整で済みます。」

鳥山。

「無理を続けて。」

「本当の怪我人が増えたら。」

「さらに厳しくなる。」

八幡は。

モニターを見る。

「なら。」

「ターンオーバーも。」

「本格的に考えた方がいい。」

---

その言葉の後。

マルコは。

しばらく。

何も言わなかった。

試合映像。

選手の状態。

出場時間。

順位。

全てを見る。

今。

千葉が置かれている状況。

そして。

これから。

どうするべきなのか。

数秒後。

マルコが。

口を開いた。

「やろう。」

八幡が。

顔を上げる。

「基本戦術は。」

「捨てない。」

「だが。」

マルコは。

全員を見渡す。

「同じ十一人で。」

「同じことを続ける必要もない。」

中村。

「次節から。」

「少しずつ変えるか。」

「ああ。」

---

研究されたなら。

研究された上で。

勝つ。

相手が。

千葉の基本形を想定するなら。

その想定から。

外れる。

そして。

疲れている選手には。

休む時間を与える。

それは。

今までの戦い方を。

否定することではない。

今までの戦い方が。

通用したからこそ。

必要になった。

次の一手だった。

---

八幡は。

再び。

二連敗の映像を見る。

これは。

ただの不調ではない。

鹿児島と。

青森が。

教えてくれた。

エストレヤ千葉は。

もう。

ノーマークのチームではない。

リーグ2位。

首位北海道を破ったクラブ。

他の17クラブが。

本気で。

倒し方を考える相手になった。

---

「……面倒になってきたな。」

八幡が呟く。

隣で。

中村が。

呆れたように言った。

「嬉しそうに言うな。」

「嬉しくないですよ。」

即答。

「どう見ても嬉しそうだぞ。」

「気のせいです。」

そう返しながら八幡の目はすでに次の相手の映像へ向いていた。

研究されるならその研究をさらに研究する。

対策されるならその対策を逆に利用する。

勝ち続ければいつか必ず追う側から追われる側へ変わる。

エストレヤ千葉は今その場所に立った。

ならここを越えなければならない。

リーグ2位で満足するつもりなど最初からなかった。

エストレヤ千葉は次の段階へ進まなければならなかった。

### 第324話 次の相手

首脳陣会議。

第20節。

鹿児島レヴァンテFC。

**1-3。**

第21節。

青森ブランシェFC。

**2-3。**

エストレヤ千葉は。

現在。

**2連敗中。**

第5節を最後に続いていた無敗は。

第20節の鹿児島戦で。

すでに途切れている。

---

コンディション不良。

主力の不調。

蓄積疲労。

そして。

今の千葉の基本戦術そのものが。

他クラブから。

かなり研究されている。

そこまで確認したところで。

八幡は。

次の資料を開いた。

「……それで。」

「次です。」

モニターが。

切り替わる。

---

## 第22節

**相模原マンスリーFC**

---

中村敏三郎。

「相模原か。」

「はい。」

八幡が。

前回対戦の映像を出す。

---

**第5節。**

エストレヤスタジアム。

**エストレヤ千葉 0-1 相模原マンスリーFC。**

---

ホームで。

敗れた相手。

当時の千葉は。

開幕から5試合。

勝利なし。

2分3敗。

勝ち点2。

---

そして。

その第5節の敗戦を最後に。

千葉は。

第19節まで。

リーグ戦で負けなかった。

だが。

第20節。

鹿児島に敗北。

第21節。

青森にも敗北。

今は。

その無敗期間など。

すでに過去。

---

マルコ・ベッルーニ。

「今回はアウェイだ。」

「はい。」

第5節が。

千葉ホーム。

だから。

第22節は。

**相模原ホーム。**

---

八幡。

「しかも。」

「前回とは。」

「相模原の戦力も違います。」

---

山本恭三郎。

「夏の補強か。」

「はい。」

---

八幡が。

選手データを。

モニターへ表示する。

---

# 背番号22 柿山 渉

**28歳**

**11月12日生まれ**

**FW**

**右利き**

---

今夏。

J1クラブから。

相模原マンスリーFCへ。

**完全移籍。**

---

中村。

「柿山か。」

八幡。

「はい。」

---

異名。

**『悪童』。**

---

田島雍也が。

腕を組む。

「有名だな。」

「別の意味でも。」

---

八幡。

「問題児です。」

「ただ。」

「問題児だからって。」

「実力まで軽く見たら危ない。」

---

映像。

柿山が。

相手CBと競る。

身体を当てる。

腕を使う。

腰を入れる。

相手の体勢を。

僅かに崩す。

---

だが。

笛は。

鳴らない。

---

そのまま。

柿山が。

ボールを収める。

---

八幡。

「こういう。」

「ファウルすれすれのプレーは。」

「当たり前。」

---

次。

ロングボール。

柿山。

CBと激しく接触。

それでも。

倒れない。

むしろ。

相手だけが。

バランスを崩す。

---

ルイス・マルティネス。

「身体が強い。」

八幡。

「それもあります。」

「ただ。」

「それ以上に。」

「バランス感覚がいい。」

---

押される。

それでも。

軸が残る。

競り合う。

それでも。

次のプレーへ移れる。

体勢を崩しかけても。

足を出せる。

---

そして。

ゴール前。

---

シュートが。

DFに当たる。

ボールが。

予想外の方向へ。

転がる。

その瞬間。

柿山。

動く。

誰よりも。

早く。

---

右足。

**ゴール。**

---

八幡。

「一番面倒なのは。」

「こっちです。」

映像を止める。

「得点感覚。」

---

中村。

「こぼれる場所が分かってるような動きだな。」

「はい。」

---

綺麗なゴールだけではない。

泥臭い。

こぼれ球。

GKが弾いたボール。

DFに当たったボール。

クロスの処理ミス。

ゴール前。

僅かな隙。

---

そこに。

いる。

---

八幡。

「得点感覚。」

「バランス感覚。」

「そこに。」

「ファウルすれすれのプレーまで付いてくる。」

---

マルコ。

「DFにとって。」

「最も嫌なタイプの一つだ。」

「そうですね。」

---

さらに。

映像。

柿山。

相手CBへ。

何度も。

激しく身体を当てる。

一回。

二回。

三回。

---

相手CBの表情が。

少しずつ。

変わる。

---

そして。

次の競り合い。

苛立ったCBが。

強く。

柿山を押す。

---

**ピィッ!**

今度は。

DF側のファウル。

---

山本。

「これも嫌だな。」

「はい。」

---

八幡。

「自分は。」

「笛が鳴らないところを狙う。」

「相手を苛立たせる。」

「相手がやり返したところで。」

「ファウルを取らせる。」

---

セットプレーコーチ。

山本にとっても。

見逃せない。

ゴール前で。

それをやられれば。

相模原に。

FKを与える。

---

八幡。

「宇津木さんと長谷川さんには。」

「特に注意してもらいます。」

---

マルコ。

「挑発に乗るな。」

「だが。」

「接触を避けるな。」

「そうですね。」

---

柿山は。

接触プレーが。

好きなタイプ。

それを怖がって。

距離を空ければ。

今度は。

自由にプレーさせてしまう。

---

難しい。

非常に。

面倒。

---

本庄麻衣。

「怪我にも気をつけないとね。」

八幡。

「そこもですね。」

---

ファウルではない。

だが。

激しい。

そういうプレーを。

何度も。

仕掛けてくる。

---

鳥山右京も。

「二連敗中だからこそ。」

「選手が熱くなりすぎないことも重要だな。」

「はい。」

---

そこも。

八幡は。

気になっていた。

現在。

千葉は。

二連敗。

勝ちたい。

三連敗は。

絶対に避けたい。

選手たちも。

当然そう思う。

---

だからこそ。

柿山のような選手は。

嫌だった。

焦り。

苛立ち。

勝利への執着。

そこを。

利用してくる可能性がある。

---

八幡。

「今。」

「こっちは。」

「平常時より。」

「挑発に乗る危険がある。」

---

中村。

「二連敗してるからな。」

「はい。」

---

マルコ。

「試合前に。」

「全員へ伝える。」

---

八幡は。

もう一度。

柿山の映像を見る。

---

28歳。

J1から。

夏に完全移籍。

背番号22。

FW。

右利き。

異名。

**悪童。**

---

だが。

ただの問題児ではない。

それなら。

J1でプレーできない。

---

**得点感覚。**

**バランス感覚。**

そして。

ファウルすれすれの。

激しいプレー。

---

八幡。

「前回。」

「相模原には。」

「0-1で負けてます。」

---

第5節。

ホームで。

敗北。

そして。

今回は。

アウェイ。

しかも。

千葉は。

第20節。

鹿児島に敗れ。

第21節。

青森にも敗れた。

**二連敗中。**

---

マルコ。

「三つ目は。」

「いらないな。」

八幡。

「ですね。」

---

だが。

八幡は。

そこで。

次の資料を開く。

中村が。

それを見る。

「まだいるのか?」

八幡。

「います。」

「柿山は。」

「一人目です。」

---

相模原が。

夏に獲得した。

厄介な選手。

まだ。

終わりではない。

八幡は。

次の選手の映像を。

モニターへ映した。

### 第325話 二人目

首脳陣会議。

モニターには。

相模原マンスリーFC。

今夏加入。

一人目の要注意選手。

**背番号22 柿山渉。**

異名。

**「悪童」**

得点感覚。

バランス感覚。

ファウルすれすれのプレー。

非常に。

厄介なFW。

---

だが。

八幡。

「夏に入った。」

「厄介なのは。」

「柿山だけじゃないです。」

中村敏三郎。

「まだいるんだろ。」

「はい。」

八幡が。

次の映像を出す。

---

## 背番号33 岡崎・ウォージン・健太

**31歳**

**6月21日生まれ**

**FW(RWG)**

**左利き**

---

日本とブラジルのハーフ。

今夏。

**ブラジルから相模原マンスリーFCへ加入。**

当然。

第5節。

千葉が相模原に。

**0-1。**

で敗れた時には。

まだ所属していなかった。

---

マルコ・ベッルーニ。

「岡崎か。」

八幡。

「はい。」

「背番号33。」

---

映像。

右サイド。

岡崎が。

ボールを受ける。

対面する左SB。

一対一。

岡崎。

細かく。

ボールを動かす。

相手の重心を見る。

一瞬。

止まる。

そして。

一気に。

縦。

---

DFを。

抜く。

---

中村。

「ドリブルか。」

「かなり得意です。」

---

単純な。

スピード勝負ではない。

細かなタッチ。

緩急。

フェイント。

身体の向き。

そして。

相手の重心を見る能力。

それらを。

組み合わせている。

---

次。

また。

右サイド。

岡崎。

縦へ行くように見せる。

相手DFが。

外を警戒。

その瞬間。

岡崎。

内側へ。

---

左足。

---

カットイン。

---

八幡。

「左利きの右ウイング。」

「当然。」

「中に入ってきます。」

---

ペナルティーエリア手前。

岡崎。

左足を振り抜く。

---

ゴール。

---

田島雍也。

「ミドルもあるのか。」

八幡。

「むしろ。」

「かなり警戒した方がいいです。」

---

別の映像。

ゴールから。

距離がある。

DFは。

ドリブル突破を警戒。

少し。

間合いを空ける。

---

その瞬間。

岡崎。

左足。

振り抜く。

強烈な。

ミドルシュート。

GK。

横っ飛び。

辛うじて。

弾き出す。

---

八幡が。

映像を止める。

「これが。」

「面倒です。」

---

マルコ。

「距離を空ければ。」

「ミドルシュート。」

八幡。

「はい。」

中村。

「距離を詰めれば。」

「ドリブルで仕掛けてくる。」

「そうです。」

---

対面するDFに。

二択を。

迫ってくる。

---

だが。

岡崎の厄介さは。

それだけではない。

---

八幡。

「あと。」

「こっち。」

映像を切り替える。

---

右サイド。

岡崎。

ドリブル。

DFが。

足を出す。

岡崎。

その直前。

僅かに。

ボールを動かす。

接触。

倒れる。

---

**ピィッ!**

---

ファウル。

---

次。

岡崎。

カットイン。

DFが。

身体を寄せる。

岡崎。

接触した瞬間。

上手く。

身体を入れる。

倒れる。

---

また。

笛。

---

山本恭三郎。

「……柿山だけじゃないのか。」

「はい。」

八幡。

少し。

嫌そうな顔。

「こいつも。」

「ファウルをもらうのが上手い。」

---

柿山とは。

方法が違う。

柿山は。

自分から。

激しい接触を仕掛ける。

ファウルすれすれで。

相手を苛立たせる。

そして。

相手がやり返したところで。

ファウルを獲得する。

---

岡崎は。

ドリブル。

緩急。

ボールタッチ。

身体の入れ方。

それらを使い。

DFに。

足を出させる。

---

八幡。

「岡崎の場合。」

「ドリブルがあるから。」

「DFも。」

「放っておけない。」

---

本庄麻衣。

「飛び込めば。」

「ファウルを取られる可能性がある。」

「はい。」

---

鳥山右京。

「かといって。」

「接触を避ければ。」

「突破される。」

八幡。

「それか。」

「ミドルを撃たれます。」

---

田島。

「GKからすると。」

「かなり嫌だな。」

---

右サイド。

岡崎。

左足。

---

縦。

カットイン。

ミドル。

そして。

ファウル獲得。

---

選択肢が。

多い。

---

八幡は。

画面を。

二分割する。

---

左側。

**背番号22 柿山渉。**

右側。

**背番号33 岡崎・ウォージン・健太。**

---

中村。

「この二人が。」

「夏に加わった。」

「はい。」

---

第5節。

この二人が。

いなかった相模原に。

千葉は。

ホームで。

**0-1。**

敗れている。

そして。

今回は。

アウェイ。

---

さらに。

現在の千葉は。

第20節。

鹿児島に。

**1-3。**

第21節。

青森に。

**2-3。**

**二連敗中。**

---

八幡。

「前回より。」

「間違いなく。」

「厄介になってます。」

---

マルコ。

「柿山を中央で使い。」

「岡崎を右に置く。」

八幡。

「それが一番嫌ですね。」

---

中央。

柿山。

身体を張る。

競り合う。

ゴール前へ。

入り続ける。

---

右。

岡崎。

一対一を仕掛ける。

縦。

中。

どちらもある。

さらに。

左足のミドル。

---

そして。

二人に共通する。

もう一つの能力。

**ファウルをもらうのが上手い。**

---

山本。

「危険な位置でのファウルは。」

「本当に避けたいな。」

「はい。」

---

相模原に。

不用意なFKを。

何度も与える。

それだけは。

避けなければならない。

---

八幡。

「飛び込まない。」

「挑発に乗らない。」

「でも。」

「自由にもさせない。」

---

中村。

「難しい注文だ。」

「だから厄介なんですよ。」

---

八幡は。

岡崎の映像を。

もう一度。

再生する。

右サイド。

左足で。

ボールを持つ。

背番号。

**33。**

---

**岡崎・ウォージン・健太。**

31歳。

日本とブラジルのハーフ。

ブラジルから。

夏に加入した。

左利きのRWG。

---

第5節には。

いなかった。

新たな脅威。

相模原マンスリーFC。

夏の補強。

二人目。

**背番号33。**

八幡たちは。

その対策へ。

頭を切り替えていった。

### 第326話 三人目

首脳陣会議。

相模原マンスリーFC。

夏の補強。

一人目。

**背番号22 柿山渉。**

中央で身体を張り。

ゴールを狙う。

異名。

**「悪童」**

---

二人目。

**背番号33 岡崎・ウォージン・健太。**

右サイドから。

ドリブルで仕掛け。

左足のミドルシュートを狙う。

---

八幡は。

二人の映像を止める。

中村敏三郎が。

腕を組んだ。

「これで終わりなら。」

「まだいいんだが。」

八幡。

「残念ながら。」

「もう一人います。」

---

山本恭三郎。

「まだいるのか。」

「います。」

八幡が。

次の資料を開く。

---

画面に。

一人の外国人選手が映る。

---

## 背番号19 ヴァランタン・メルシエ

**33歳**

**3月9日生まれ**

**FW(LWG)**

**右利き**

---

そして。

経歴。

---

**前所属。**

**フランス・リーグアン。**

---

中村。

「……リーグアン?」

「はい。」

八幡。

「フランス一部から。」

「直接来てます。」

---

さらに。

代表歴。

---

**元フランス代表。**

**代表22キャップ。**

**ワールドカップ出場1回。**

---

一瞬。

会議室が。

静かになる。

---

田島雍也。

「22キャップ……。」

ルイス・マルティネス。

「それは。」

「また随分な選手を取ったな。」

---

八幡。

「33歳ですけど。」

「経歴だけなら。」

「相模原の夏補強では。」

「間違いなく一番です。」

---

マルコ・ベッルーニは。

黙って。

画面を見る。

---

「プレーを見よう。」

「はい。」

---

映像。

左サイド。

メルシエ。

ボールを受ける。

相手DFが。

すぐに寄せる。

身体を当てる。

---

だが。

ボールを。

奪えない。

---

もう一人。

来る。

二人がかり。

それでも。

メルシエ。

背中。

肩。

腰。

身体全体を使い。

ボールを隠す。

---

八幡。

「一番の特徴は。」

「これです。」

---

**キープ力。**

---

中村。

「強いな。」

「はい。」

「簡単には。」

「取れません。」

---

無理に。

突破しない。

焦らない。

ボールを。

失わない。

---

相手を。

自分のところへ。

引きつける。

一人。

二人。

---

その瞬間。

空いた場所へ。

パス。

---

味方が。

走り込む。

---

マルコ。

「時間を作るタイプか。」

八幡。

「そうです。」

---

自分で。

全部やるわけではない。

ボールを収める。

相手を引きつける。

味方が。

前へ出る時間を作る。

そして。

隙ができれば。

パスを通す。

---

**攻撃のタメを作る。**

---

次の映像。

メルシエ。

左サイド。

ボールをキープ。

相手SB。

寄せる。

中央から。

もう一人。

近づく。

---

メルシエ。

一瞬。

中央を見る。

---

パス。

---

二人の間。

僅かな隙。

そこを。

正確に通す。

---

中村。

「視野もある。」

八幡。

「元フランス代表ですからね。」

---

ただ。

パスだけではない。

---

別の映像。

メルシエ。

左から。

中央へ。

少しだけ。

持ち出す。

DFは。

パスコースを。

警戒。

---

その瞬間。

右足。

---

**ミドルシュート。**

---

鋭いボールが。

ゴール隅へ。

突き刺さる。

---

田島。

「撃てるのか。」

「はい。」

八幡。

「パスを警戒しすぎると。」

「これがあります。」

---

キープ。

パス。

ミドル。

---

相手からすれば。

判断しにくい。

---

奪いに行けば。

身体を使われる。

複数人で囲めば。

空いた場所へ。

パスを出される。

距離を取れば。

ミドルシュート。

---

ルイス。

「33歳でも。」

「技術は落ちないからな。」

八幡。

「そこですね。」

---

だが。

映像は。

まだ続く。

---

メルシエ。

ボールを。

キープ。

DFが。

背後から。

身体を寄せる。

---

メルシエ。

相手の腕。

足。

位置を。

感じ取る。

そして。

接触した瞬間。

身体を。

巧みに入れる。

---

倒れる。

---

**ピィッ!**

---

ファウル。

---

山本。

「……。」

嫌な顔。

---

次。

メルシエ。

サイドで。

一対一。

DFが。

腕を使う。

メルシエ。

その接触を。

逃さない。

---

笛。

---

八幡。

「で。」

「この人もです。」

中村。

「まさか。」

八幡。

「はい。」

---

**マリーシア。**

---

八幡。

「上手いです。」

---

会議室。

沈黙。

---

山本。

「三人ともか?」

「三人ともです。」

---

柿山。

ファウルすれすれの。

激しい接触。

相手を。

苛立たせる。

---

岡崎。

ドリブルで。

相手に足を出させ。

接触を利用する。

---

そして。

メルシエ。

長年の経験。

身体の使い方。

相手との距離。

審判への見せ方。

---

それぞれ。

方法は違う。

だが。

共通している。

---

**ファウルを獲得するのが上手い。**

---

山本。

頭を抱える。

「セットプレーコーチとしては。」

「聞きたくない情報ばかりだな。」

八幡。

「俺も。」

「調べてて嫌になりました。」

---

マルコが。

三人を。

画面へ並べさせる。

---

中央。

### 背番号22 柿山渉

28歳。

右利き。

FW。

得点感覚。

バランス感覚。

激しい駆け引き。

**悪童。**

---

右。

### 背番号33 岡崎・ウォージン・健太

31歳。

左利き。

RWG。

ドリブル突破。

カットイン。

高精度のミドル。

---

左。

### 背番号19 ヴァランタン・メルシエ

33歳。

右利き。

LWG。

元フランス代表。

22キャップ。

ワールドカップ出場1回。

高いキープ力。

パス。

ミドルシュート。

---

三人。

---

中村。

「……これ。」

「そのまま前線三枚にできるな。」

八幡。

「できます。」

---

左。

メルシエ。

中央。

柿山。

右。

岡崎。

---

八幡。

「俺が相模原なら。」

「この並び。」

「普通に考えます。」

---

メルシエが。

左で。

ボールを収める。

攻撃のタメを作る。

---

中央では。

柿山が。

CBと競り合う。

---

右では。

岡崎が。

一対一を仕掛ける。

---

そして。

どこで止めても。

ファウルになる危険がある。

---

山本。

「嫌がらせか。」

中村。

「相手なんだから。」

「そりゃ嫌がらせするだろ。」

「そうだが。」

---

八幡は。

三人の映像を。

順番に。

見ていく。

---

第5節。

この三人は。

まだ。

相模原にいなかった。

---

それでも。

千葉は。

**0-1で敗れた。**

---

今回は。

アウェイ。

そして。

千葉は。

現在。

**二連敗中。**

---

八幡。

「前回の相模原だと。」

「考えない方がいいです。」

---

マルコ。

「ああ。」

「別の攻撃陣だ。」

---

さらに。

千葉は。

主力に。

疲労がある。

基本戦術も。

研究されている。

---

そんな状況で。

新しい。

相模原の前線。

---

**メルシエ。**

**柿山。**

**岡崎。**

---

ルイス。

「全員を。」

「いつものメンバーで止めに行くのか?」

八幡。

「……そこです。」

---

八幡が。

今度は。

千葉側の。

選手データを開く。

---

二連敗。

蓄積疲労。

相手からの研究。

そして。

相模原の。

新しい前線。

---

ならば。

こちらも。

同じ形で。

戦う必要はない。

---

八幡。

「ターンオーバー。」

「本気で。」

「考えましょう。」

---

マルコが。

頷く。

次の議題。

**第22節。**

**相模原マンスリーFC戦。**

エストレヤ千葉。

先発メンバー。

そこへ。

話は移っていった。

### 第327話 元からいた厄介者

相模原マンスリーFC。

夏に加入した。

三人。

---

背番号22。

**柿山渉。**

---

背番号33。

**岡崎・ウォージン・健太。**

---

背番号19。

**ヴァランタン・メルシエ。**

---

中村敏三郎が。

三人の映像を見ながら。

息を吐く。

「夏だけで。」

「十分すぎるだろ。」

八幡。

「そうですね。」

「ただ。」

八幡は。

資料を閉じない。

「この三人は。」

「あくまで。」

「夏に増えた厄介な選手です。」

---

マルコ・ベッルーニ。

「元からいる選手もいる。」

「はい。」

---

第5節。

**エストレヤ千葉 0-1 相模原マンスリーFC。**

その試合で。

千葉は。

すでに。

嫌というほど。

味わっている。

---

八幡。

「元々いた。」

「厄介な選手。」

「二人います。」

---

モニター。

切り替わる。

---

## 背番号10 斎藤寛太

**27歳**

**8月23日生まれ**

**MF**

**OMF/CMF**

**右利き**

---

相模原マンスリーFC。

ユース出身。

そして。

---

**相模原ユース最高傑作。**

---

中村。

「斎藤か。」

八幡。

「はい。」

---

八幡が。

第5節の映像を出す。

---

相模原。

背番号10。

斎藤。

中央で。

ボールを受ける。

---

戸塚が。

距離を詰める。

---

斎藤。

ワンタッチ。

身体を入れ替える。

すぐに。

次の場所へ。

---

もう一度。

ボールを受ける。

---

八幡。

「第5節。」

「こいつに。」

「かなりやられました。」

---

映像。

斎藤。

ボールを持つ。

相手を。

引きつける。

パス。

すぐに。

移動。

---

千葉が。

マンマーク気味に。

捕まえようとする。

だが。

---

いない。

---

いつの間にか。

マークの。

視界から外れる。

---

別の場所で。

ボールを受ける。

---

中村。

「捕まらなかったな。」

「はい。」

---

高い。

テクニック。

だが。

それだけではない。

---

八幡。

「マンマークを付けても。」

「簡単に外してきます。」

---

相手の。

視線。

身体の向き。

味方の動き。

空いたスペース。

全部を。

利用する。

---

一度。

味方の背後へ。

消える。

---

次の瞬間。

別のスペースへ。

現れる。

---

ボールを受ける。

---

マルコ。

「第5節では。」

「試合そのものを。」

「斎藤に握られた。」

八幡。

「そうですね。」

---

**支配されていた。**

---

千葉が。

ボールを奪おうとしても。

斎藤が。

逃げる。

---

捕まえようとすれば。

スペースを。

利用される。

---

自由にすれば。

ボールを。

動かされる。

---

第5節。

相模原の攻撃は。

背番号10を。

中心に回っていた。

---

それでも。

スコアは。

**0-1。**

---

田島雍也。

「あの時は。」

「最後のところで。」

「何とか耐えていた。」

八幡。

「はい。」

---

八幡が。

映像を止める。

「理由は。」

「単純です。」

---

当時の。

相模原。

FW陣。

---

「前線が。」

「今ほど強くなかった。」

---

斎藤が。

試合を作る。

斎藤が。

スペースを見つける。

斎藤が。

ボールを運ぶ。

---

しかし。

最後。

---

決め切る。

FW陣の力が。

そこまで高くなかった。

---

だから。

千葉は。

支配されながらも。

**0-1。**

で。

抑えることができた。

---

だが。

今回は。

違う。

---

画面。

斎藤の前へ。

三人が表示される。

---

左。

**メルシエ。**

中央。

**柿山。**

右。

**岡崎。**

---

会議室。

少し。

重い空気。

---

中村。

「……斎藤の前に。」

「この三人か。」

八幡。

「そこなんですよね。」

---

第5節。

斎藤に。

試合を支配された。

だが。

前線の決定力に。

救われた。

---

今回は。

その前線が。

夏に。

大幅強化。

---

高いキープ力を持つ。

メルシエ。

---

得点感覚に優れた。

柿山。

---

一対一とミドルを持つ。

岡崎。

---

その三人へ。

ボールを供給する。

背番号10。

---

**斎藤寛太。**

---

山本恭三郎。

「第5節と。」

「同じように斎藤にやられたら。」

八幡。

「今回は。」

「0-1じゃ。」

「済まない可能性があります。」

---

マルコ。

「ああ。」

---

だから。

止める。

斎藤を。

自由にさせない。

---

だが。

簡単ではない。

---

マンマーク。

それも。

第5節で。

試している。

---

そして。

外された。

---

八幡。

「こいつ。」

「マークを外すの。」

「本当に上手いです。」

---

ボールを持った時だけ。

危険なのではない。

---

ボールが。

ない時。

---

そこが。

むしろ。

厄介。

---

相手の視界から。

消える。

味方を。

囮にする。

一瞬。

歩く。

そして。

マーカーが。

ボールを見る。

その瞬間。

---

動く。

---

次のスペースへ。

---

ボールが。

入る。

---

中村。

「マンマークだけじゃ。」

「また同じになる。」

「はい。」

---

そして。

八幡は。

少し。

表情を変える。

「あと。」

「斎藤は。」

「それだけじゃないです。」

---

別の映像。

ボールとは。

少し離れた場所。

---

斎藤。

千葉の選手と。

並んでいる。

---

ボール。

反対側。

審判の視線も。

そちらへ。

---

その瞬間。

斎藤。

身体を。

僅かに当てる。

---

派手ではない。

倒れるほどでもない。

---

次。

また。

ボールが離れる。

審判が。

見ていない。

---

小さな接触。

---

さらに。

次。

---

中村の表情が。

険しくなる。

「……これか。」

「はい。」

---

八幡。

「少しずつ。」

「削ってきます。」

---

露骨には。

やらない。

---

審判が。

見ているところでは。

普通。

---

見ていない。

その瞬間。

---

小さく。

身体を当てる。

足を。

僅かにぶつける。

進路へ。

身体を入れる。

---

一発一発は。

大したものではない。

---

だが。

積み重なる。

---

ルイス・マルティネス。

「疲れている選手には。」

「余計に嫌だな。」

「はい。」

---

今の千葉は。

主力に。

疲労がある。

だからこそ。

こういう。

小さな接触の積み重ねは。

無視できない。

---

鳥山右京。

「怪我をさせるような。」

「大きな一発ではない。」

八幡。

「だから。」

「余計に厄介なんです。」

---

一発なら。

審判も。

気づく。

---

だが。

斎藤は。

その境界を。

分かっている。

---

**マリーシア。**

---

八幡。

「相模原。」

「こういう選手。」

「多すぎるんですよ。」

---

山本。

「夏に来た三人だけでも。」

「十分だったんだがな。」

---

マルコは。

斎藤の映像を。

じっと見る。

---

相模原ユース。

最高傑作。

背番号10。

27歳。

右利き。

OMF。

CMF。

---

卓越した。

テクニック。

---

マンマークを。

簡単に外す。

オフザボール。

---

そして。

審判の死角を利用した。

小さな駆け引き。

---

何より。

第5節。

千葉は。

この男に。

**試合を支配されている。**

---

だが。

あの時とは。

違う。

---

斎藤の前には。

今。

---

メルシエ。

柿山。

岡崎。

---

強力な。

三人がいる。

---

八幡。

「第5節は。」

「斎藤に支配されても。」

「前線の力不足に。」

「助けられました。」

---

「今回は。」

「それを期待できません。」

---

マルコ。

「なら。」

「斎藤まで。」

「ボールを入れさせない方法も必要だ。」

八幡。

「はい。」

「斎藤本人を捕まえるだけじゃなく。」

「斎藤へ入る前から。」

「考えた方がいいです。」

---

画面には。

四人。

---

**19 メルシエ。**

**22 柿山。**

**33 岡崎。**

そして。

その後ろ。

**10 斎藤寛太。**

---

中村。

「これで。」

「四人目。」

八幡。

「はい。」

---

少し。

間を置く。

---

「元々いた。」

「厄介な選手は。」

「もう一人います。」

---

相模原マンスリーFC。

要注意人物。

**残り一人。**

### 第328話 イレイザー

相模原マンスリーFC。

要注意選手。

四人目。

**背番号10 斎藤寛太。**

第5節。

エストレヤ千葉を。

苦しめた。

相模原ユース最高傑作。

---

八幡は。

斎藤の映像を止める。

そして。

「最後です。」

中村敏三郎。

「やっとか。」

八幡。

「五人目です。」

---

モニターが。

切り替わる。

---

## 背番号6 ロマン・ペルティエ

**30歳**

**5月28日生まれ**

**MF(DMF)/CB**

**左利き**

---

フランス人。

---

マルコ・ベッルーニ。

「ペルティエ。」

「はい。」

---

八幡が。

経歴を表示する。

---

元々は。

**フランス・リーグアンでプレー。**

23歳の時。

日本へ。

---

加入先は。

**相模原マンスリーFC。**

---

それから。

移籍していない。

今年で。

**来日7年目。**

そして。

相模原在籍も。

7年目。

---

中村。

「もう。」

「助っ人って感じじゃないな。」

「そうですね。」

---

日本のサッカー。

J2。

そして。

相模原。

すべてを。

知っている。

---

八幡。

「こいつも。」

「第5節。」

「相当厄介でした。」

---

映像。

第5節。

エストレヤ千葉戦。

---

ペルティエ。

一人の選手の。

近くにいる。

---

ボールが。

反対側へ。

移動。

それでも。

離れない。

---

対象が。

動く。

ペルティエも。

動く。

---

中央へ。

外へ。

下がる。

---

ついてくる。

---

田島雍也。

「マンマーク。」

八幡。

「はい。」

---

ペルティエ最大の武器。

---

**マンマーク。**

---

八幡。

「ただ付いて回るだけじゃないです。」

---

ボールが。

入る。

その瞬間。

ペルティエ。

身体を寄せる。

---

前を向かせない。

---

ボールを。

後ろへ戻させる。

---

次。

マーク対象。

ペルティエから。

離れようとする。

---

しかし。

パスコース。

そこへ。

先に。

ペルティエ。

身体を入れる。

---

ボールが。

来ない。

---

さらに。

次。

---

味方との。

ポジション交換。

それでも。

受け渡さない。

---

ついていく。

---

八幡。

「この人。」

「マークした選手を。」

「試合から消す能力が。」

「かなり高いです。」

---

中村。

「だから。」

「あの異名か。」

「はい。」

---

画面。

---

## 『イレイザー』

---

**消しゴム。**

---

相手の。

キーマンを。

消す。

---

派手に。

ボールを奪い続けるわけではない。

---

激しい。

スライディングを。

連発するわけでもない。

---

ただ。

気づけば。

相手の中心選手が。

ボールに。

触れなくなっている。

---

マルコ。

「非常に。」

「フランスらしい守備者だな。」

---

八幡。

「DMFだけじゃなく。」

「CBでも。」

「同じことできます。」

---

中盤で。

相手の司令塔を。

消す。

---

最終ラインで。

相手FWを。

消す。

---

役割を与えれば。

その対象を。

徹底的に。

追う。

---

中村。

「今回。」

「誰に付けてくると思う?」

八幡。

少し。

考える。

---

「候補は。」

「何人かいます。」

---

だが。

それは。

先発によって。

変わる。

---

今回。

千葉は。

ターンオーバーも。

検討している。

---

だから。

今。

断定する必要はない。

---

八幡。

「誰に来るにしても。」

「ペルティエに捕まった時の。」

「逃がし方は。」

「用意します。」

マルコ。

「ああ。」

---

しかし。

八幡は。

次の映像を出す。

---

「あと。」

「この人。」

「マンマークだけ見てると。」

「危ないです。」

---

映像。

相模原が。

ボールを失う。

---

相手。

カウンター。

---

中盤。

スペース。

---

ペルティエ。

動く。

---

相手選手の。

進路へ。

身体を入れる。

---

接触。

---

倒れる。

---

**ピィッ!**

---

笛。

---

だが。

ファウルをしたのは。

相手側。

---

中村。

「……そっちか。」

八幡。

「はい。」

---

**ファウルを受ける。**

---

攻撃を。

止めるために。

---

山本恭三郎。

「わざとか?」

「かなり。」

「意図的にやってます。」

---

相模原。

ボールロスト。

相手が。

前を向く。

---

本来なら。

カウンター。

---

だが。

ペルティエ。

相手の進行方向へ。

入り込む。

---

相手から。

接触される。

---

ファウル。

---

試合が。

止まる。

---

相模原は。

その間に。

守備陣形を。

整える。

---

八幡。

「隠れてますけど。」

「これ。」

「かなり上手いです。」

---

中村。

「自分で。」

「ファウルするんじゃない。」

「はい。」

---

「相手から。」

「ファウルを受けて。」

「試合を止めます。」

---

相手の。

カウンターを。

潰したい。

---

普通なら。

守備側が。

戦術的ファウル。

---

だが。

それなら。

カードの危険がある。

---

ペルティエは。

逆。

---

**相手にファウルをさせる。**

---

マルコ。

「マリーシアだな。」

八幡。

「かなり。」

---

また。

相模原。

---

また。

こういう選手。

---

中村。

「本当に。」

「こういうのが多いな。」

「俺も。」

「そう思います。」

---

しかし。

最後。

---

八幡。

「で。」

「もう一個。」

---

山本。

嫌な予感。

---

「何だ。」

---

八幡が。

映像を流す。

---

相模原。

FK。

---

ゴールまで。

約25メートル。

---

ボールの前。

ペルティエ。

---

左足。

---

助走。

---

蹴る。

---

壁を越える。

---

曲がる。

---

GK。

飛ぶ。

---

だが。

届かない。

---

**ゴール。**

---

山本。

「……。」

---

中村。

「蹴れるのか。」

八幡。

「蹴れます。」

---

別の映像。

---

今度は。

少し。

右寄り。

---

左足。

---

鋭い。

FK。

---

クロスバー。

直撃。

---

田島。

「精度。」

「高いな。」

「はい。」

---

八幡。

「FKの精度だけなら。」

「かなり高いです。」

---

少し。

間。

---

「まあ。」

「戸部ほどじゃないですけど。」

---

全員。

そこだけは。

すぐに理解する。

---

**戸部翔。**

千葉の。

FKスペシャリスト。

---

山本。

「戸部基準で考えるな。」

八幡。

「分かってます。」

「だから。」

「戸部には及ばないって。」

「言ってるんです。」

---

ただし。

それは。

ペルティエのFKが。

大したことない。

という意味ではない。

---

**かなり高い。**

---

J2で。

直接FKを。

警戒すべき。

十分な精度。

---

そして。

ここで。

話が。

つながる。

---

柿山。

ファウルを。

もらうのが上手い。

---

岡崎。

ファウルを。

もらうのが上手い。

---

メルシエ。

マリーシアに。

長けている。

---

斎藤。

審判の。

見えない場所で。

少しずつ。

相手を削る。

---

そして。

ペルティエ。

試合を止めるために。

相手から。

ファウルを受けることまで。

上手い。

---

さらに。

そのペルティエ自身が。

**高精度のFKを蹴れる。**

---

山本。

「……なるほど。」

八幡。

「嫌でしょう?」

「嫌だよ。」

即答。

---

危険な位置で。

ファウルを。

与える。

---

そこに。

ペルティエ。

---

左足。

---

直接。

狙える。

---

中村。

「第5節より。」

「面倒になってる理由が。」

「よく分かった。」

---

八幡は。

モニターに。

五人を。

並べる。

---

## 背番号19

**ヴァランタン・メルシエ**

LWG。

キープ。

タメ。

パス。

ミドル。

マリーシア。

---

## 背番号22

**柿山渉**

FW。

得点感覚。

バランス。

ファウルすれすれの。

激しい駆け引き。

---

## 背番号33

**岡崎・ウォージン・健太**

RWG。

ドリブル。

左足。

ミドル。

ファウル獲得。

---

## 背番号10

**斎藤寛太**

OMF/CMF。

相模原ユース最高傑作。

高いテクニック。

マンマークを外す能力。

そして。

審判の死角での。

小さな削り。

---

## 背番号6

**ロマン・ペルティエ**

DMF/CB。

来日7年目。

高いマンマーク能力。

異名。

**『イレイザー』**

試合を止める。

ファウルの受け方。

そして。

高精度のFK。

---

五人。

---

八幡。

「この五人が。」

「特に。」

「警戒対象です。」

---

第5節。

千葉は。

相模原に。

**0-1で敗れた。**

---

あの時。

すでに。

斎藤と。

ペルティエがいた。

---

そして。

夏。

---

メルシエ。

柿山。

岡崎。

---

三人が。

加わった。

---

第5節とは。

違う。

---

マルコが。

静かに。

モニターを見る。

「二連敗中。」

「アウェイ。」

「そして。」

「前回負けた相手。」

---

八幡。

「はい。」

---

「しかも。」

「前回より。」

「相手は強くなってます。」

---

だが。

千葉も。

第5節の頃とは。

違う。

---

あの頃は。

開幕から。

勝てなかった。

---

今は。

違う。

---

北海道フェニックスFCを。

敵地で。

破った。

---

長い無敗を。

積み上げた。

---

そして。

今。

二連敗した。

---

なら。

次に。

必要なのは。

---

**三つ目の敗北ではない。**

---

八幡。

「相手の分析は。」

「これで終わりです。」

---

マルコが。

頷く。

「では。」

「こちらを決めよう。」

---

ターンオーバー。

戦術変更。

相手に。

研究された。

基本戦術。

---

そして。

五人の。

厄介者。

---

第22節。

**相模原マンスリーFC戦。**

二連敗中の。

エストレヤ千葉。

ここから。

どう戦うか。

首脳陣は。

本格的な。

ゲームプラン作成へ。

入った。

### 第329話 誰を出す

相模原マンスリーFC。

警戒すべき。

五人の確認は。

終わった。

---

だが。

会議は。

終わらない。

---

むしろ。

ここからが。

本題だった。

---

**誰を出すのか。**

---

時計の針は。

すでに。

かなり進んでいる。

それでも。

首脳陣会議は。

続いていた。

---

八幡が。

相模原の。

後半戦の成績を表示する。

---

## 相模原マンスリーFC

**後半戦 3勝1敗**

そして。

現在。

**2連勝中。**

---

中村敏三郎。

「こっちは二連敗。」

「向こうは二連勝か。」

八幡。

「はい。」

---

対照的。

---

エストレヤ千葉。

第20節。

鹿児島レヴァンテFCに。

**1-3。**

第21節。

青森ブランシェFCに。

**2-3。**

二連敗。

---

相模原。

後半戦。

3勝1敗。

そして。

直近。

二連勝。

---

マルコ・ベッルーニ。

「夏の補強が。」

「結果に出ている。」

「そう見ていいと思います。」

---

八幡が。

相模原の。

直近数試合の映像を。

並べていく。

---

「フォーメーションは。」

「おそらく。」

---

画面。

---

### 4-2-1-3

---

八幡。

「これです。」

---

最前線。

中央。

---

### CF

**背番号22 柿山 渉**

---

右。

---

### RWG

**背番号33 岡崎・ウォージン・健太**

---

左。

---

### LWG

**背番号19 ヴァランタン・メルシエ**

---

その後ろ。

トップ下。

---

### OMF

**背番号10 斎藤寛太**

---

そして。

ダブルボランチの一角。

---

### DMF

**背番号6 ロマン・ペルティエ**

---

中村。

「綺麗に。」

「それぞれの場所に入るな。」

八幡。

「はい。」

---

五人とも。

本来の。

得意なポジション。

---

左。

メルシエ。

---

中央。

柿山。

---

右。

岡崎。

---

トップ下。

斎藤。

---

その後方。

ペルティエ。

---

八幡。

「怪我とか。」

「コンディションの問題がなければ。」

「この五人。」

「全員先発で来ると思ってます。」

---

マルコ。

「私もそう思う。」

---

画面上。

五人を。

配置する。

---

**柿山**

**メルシエ     岡崎**

**斎藤**

**??  ペルティエ**

---

その後ろ。

4バック。

---

八幡。

「4-2-1-3。」

「攻撃だけ見ても。」

「かなり面倒です。」

---

左。

メルシエ。

高いキープ力。

---

右。

岡崎。

ドリブル突破。

左足のミドル。

---

中央。

柿山。

得点感覚。

身体の強さ。

バランス感覚。

---

そして。

三人へ。

ボールを供給する。

斎藤。

---

さらに。

後ろには。

ペルティエ。

---

中村。

「斎藤を捕まえようとしたら。」

「前の三人への対応が薄くなる。」

八幡。

「そうなんですよね。」

---

第5節。

千葉は。

斎藤に。

試合を支配された。

---

あの時。

最大の救いだったのは。

相模原のFW陣が。

そこまで強くなかったこと。

---

だから。

斎藤に。

好きにやられながらも。

失点は。

一つで済んだ。

---

だが。

今は違う。

---

斎藤の前。

---

柿山。

岡崎。

メルシエ。

---

夏に。

一気に。

強化された。

---

八幡。

「第5節みたいに。」

「斎藤に試合を握られたら。」

「今回は。」

「かなり危ないです。」

---

マルコ。

「ああ。」

---

八幡。

「でも。」

「斎藤だけ見てればいいわけでもない。」

---

右。

岡崎。

---

一対一に。

強い。

---

左。

メルシエ。

---

ボールを。

失わない。

---

中央。

柿山。

---

ゴール前。

一瞬で。

仕事をする。

---

そして。

八幡は。

少し下。

背番号6を。

指す。

---

「こっちも。」

「忘れちゃいけない。」

---

**ロマン・ペルティエ。**

---

イレイザー。

---

マルコ。

「こちらの誰を。」

「消しに来るか。」

「そこです。」

---

ペルティエが。

誰を。

マンマークするか。

---

千葉の。

攻撃の中心。

---

誰を。

消せば。

最も。

千葉が困るか。

---

それを。

相模原側も。

当然。

研究してくる。

---

八幡。

「今まで通りの。」

「メンバー。」

「今まで通りの。」

「配置。」

---

「それで行けば。」

「相手も。」

「ペルティエを誰に付けるか。」

「決めやすいです。」

---

中村。

「だから。」

「変える。」

「はい。」

---

今の千葉は。

ただでさえ。

研究されている。

---

そこへ。

いつもの。

先発。

いつもの。

配置。

いつもの。

攻撃。

---

それでは。

相模原にとって。

準備しやすい。

---

さらに。

主力には。

疲労もある。

---

ルイス・マルティネス。

「休ませたい選手は。」

「何人かいる。」

---

本庄麻衣も。

資料を見る。

「無理に。」

「同じメンバーを続ける必要はないと思います。」

---

鳥山右京。

「怪我ではない。」

「ただ。」

「ベストコンディションでもない。」

---

マルコ。

「分かっている。」

---

だから。

悩む。

---

誰を。

休ませる。

---

誰を。

残す。

---

誰を。

先発へ。

入れる。

---

そして。

どこを。

変える。

---

中村。

「相手の。」

「マンマーク対策まで考えるなら。」

「単純なターンオーバーじゃ駄目だな。」

八幡。

「ですね。」

---

ただ。

疲れている選手を。

入れ替えるだけではない。

---

**相手の研究を外す。**

---

その意味でも。

先発を。

考える必要がある。

---

マルコ。

「第5節の映像。」

「もう一度。」

八幡。

「出します。」

---

再生。

---

第5節。

---

斎藤。

動く。

---

千葉。

捕まえられない。

---

ペルティエ。

千葉の選手を。

徹底的に。

追う。

---

そして。

相模原が。

試合を。

自分たちの流れへ。

持っていく。

---

八幡は。

何度も。

止める。

---

戻す。

---

別角度。

---

また。

止める。

---

時計。

さらに。

進む。

---

誰を。

斎藤へ。

当てるか。

---

誰が。

岡崎を見るか。

---

誰が。

メルシエへ。

対応するか。

---

柿山との。

接触を。

誰に任せるか。

---

ペルティエの。

マンマークを。

どう外すか。

---

そして。

こちらは。

誰を。

休ませるのか。

---

一つ決めれば。

別の場所に。

問題が出る。

---

そのたび。

また。

映像を見る。

---

中村。

「こっちなら?」

マルコ。

「いや。」

「それでは右が危ない。」

---

八幡。

「なら。」

「ここを変えて。」

---

ルイス。

「その選手は。」

「できれば長時間使いたくない。」

---

本庄。

「こっちなら。」

「問題ありません。」

---

また。

組み直す。

---

時計は。

進む。

---

八幡。

コーヒー。

何杯目か。

もう。

分からない。

---

中村も。

椅子へ。

深く座り込む。

「……相模原。」

「面倒だな。」

八幡。

「はい。」

---

マルコだけは。

まだ。

画面を。

見続けている。

---

4-2-1-3。

---

柿山。

岡崎。

メルシエ。

斎藤。

ペルティエ。

---

相模原。

後半戦。

**3勝1敗。**

現在。

**2連勝中。**

---

対する。

エストレヤ千葉。

現在。

**2連敗中。**

---

だが。

ここで。

ただ。

いつもの形へ。

戻す。

それでは。

意味がない。

---

八幡。

「相手は。」

「うちを。」

「かなり研究してくる。」

---

マルコ。

「ああ。」

---

「なら。」

「こちらも。」

「その研究を。」

「外す必要がある。」

---

誰を。

出す。

---

誰を。

休ませる。

---

誰を。

どこへ。

置く。

---

その答えを。

出すために。

---

エストレヤ千葉の。

首脳陣会議は。

**遅くまで続いた。**

### 第330話 相模原の研究

同じ頃。

相模原マンスリーFC。

クラブハウス。

---

こちらでも。

会議は。

続いていた。

---

議題は。

ただ一つ。

---

**第22節。**

**エストレヤ千葉戦。**

---

大型モニター。

そこに。

千葉の試合映像が。

映っている。

---

第17節。

北海道フェニックスFC戦。

---

当時。

無敗だった。

首位。

北海道。

---

その北海道を。

敵地で。

**2-1。**

千葉が。

破った試合。

---

映像を止める。

相模原の監督。

「ここ。」

---

千葉が。

ボールを奪う。

---

すぐに。

周囲が動く。

---

戸塚。

ダニエル。

森川。

材木座。

---

一気に。

攻撃へ。

---

「前半戦で。」

「我々が戦った千葉とは。」

「もう違う。」

---

第5節。

---

**エストレヤ千葉 0-1 相模原マンスリーFC。**

---

あの時。

相模原は。

敵地で。

千葉を破った。

---

だが。

だからといって。

今回も。

同じように勝てる。

そんな考えは。

誰にもなかった。

---

むしろ。

第5節以降。

千葉は。

大きく変わった。

---

長い。

無敗。

---

そして。

北海道の。

無敗まで。

止めた。

---

スタッフの一人が。

資料を見る。

「ただ。」

「今は二連敗です。」

---

第20節。

鹿児島レヴァンテFC。

**1-3。**

---

第21節。

青森ブランシェFC。

**2-3。**

---

相模原側。

そこも。

当然。

調べている。

---

監督。

「二連敗だから。」

「弱くなった。」

「そう考えるな。」

---

「むしろ。」

「この二試合には。」

「使える材料が多い。」

---

映像。

鹿児島戦。

---

千葉。

ボールを持つ。

---

相手。

守備位置を。

調整。

---

戸塚への。

コース。

---

消す。

---

ダニエルが。

受けたい場所。

そこへ。

先に。

人を置く。

---

森川。

ボールを受ける。

---

縦。

そして。

中。

---

そこへ。

カバー。

---

スタッフ。

「かなり。」

「千葉の攻撃を。」

「読んでますね。」

「ああ。」

---

次。

青森戦。

---

また。

似た場面。

---

千葉の。

ビルドアップ。

---

ボールが。

ある場所へ。

入った瞬間。

---

青森。

動く。

---

プレス。

---

千葉が。

窮屈になる。

---

監督。

「今の千葉は。」

「研究され始めている。」

---

それは。

相模原も。

分かっている。

---

千葉は。

もう。

追いかける側だけではない。

---

他クラブから。

徹底的に。

研究される側。

---

そして。

相模原も。

その一つ。

---

映像。

切り替わる。

---

**戸塚彩加。**

---

相模原スタッフ。

「まず。」

「ここ。」

---

千葉の。

中盤。

---

守備。

ボール奪取。

パス。

---

攻撃の。

入口。

---

「戸塚に。」

「自由に前を向かせない。」

---

だが。

別のスタッフ。

「マンマークですか?」

---

少し。

沈黙。

---

そして。

一人の男へ。

視線が向く。

---

**ロマン・ペルティエ。**

---

背番号6。

---

異名。

**イレイザー。**

---

ペルティエは。

腕を組んだまま。

映像を見る。

---

監督。

「まだ決めない。」

---

「千葉が。」

「誰を出すか分からない。」

---

そこ。

---

相模原側も。

警戒している。

---

千葉は。

二連敗。

---

さらに。

最近の試合では。

主力に。

疲労も見える。

---

当然。

相模原側も。

映像から。

気づいている。

---

スタッフ。

「ターンオーバー。」

「してくる可能性があります。」

「ああ。」

---

だから。

ペルティエを。

誰へ付けるか。

今。

決め打ちはしない。

---

千葉が。

いつものメンバーなら。

候補はいる。

---

だが。

メンバーを。

変えてきた場合。

話は。

変わる。

---

監督。

「比企谷が。」

「こちらを調べていないはずがない。」

---

スカウト兼分析官。

**比企谷八幡。**

---

相模原側も。

当然。

存在を知っている。

---

特に。

北海道戦。

---

無敗の首位を。

敵地で破った。

---

あの試合以降。

千葉の分析能力を。

軽視するクラブは。

減っている。

---

スタッフ。

「夏に加入した。」

「三人も。」

「確実に調べられてますね。」

---

監督。

「当たり前だ。」

---

モニター。

---

**柿山渉。**

---

**岡崎・ウォージン・健太。**

---

**ヴァランタン・メルシエ。**

---

そして。

元々いる。

---

**斎藤寛太。**

---

**ロマン・ペルティエ。**

---

監督。

「この五人。」

「全員。」

「対策されていると思え。」

---

斎藤が。

椅子に座ったまま。

画面を見る。

---

第5節。

---

千葉との。

前回対戦。

---

斎藤。

中央。

---

何度も。

ボールを受ける。

---

千葉が。

捕まえられない。

---

試合を。

動かす。

---

斎藤。

「前と同じようには。」

「いかないでしょうね。」

---

監督。

「ああ。」

---

第5節。

斎藤は。

千葉を。

苦しめた。

---

だが。

それを。

八幡たちが。

忘れているはずがない。

---

斎藤への。

対策。

---

必ず。

用意してくる。

---

今度は。

メルシエが。

口を開く。

「なら。」

「私たちを使えばいい。」

---

斎藤を見る。

---

第5節とは。

違う。

---

今は。

前に。

---

左。

メルシエ。

---

中央。

柿山。

---

右。

岡崎。

---

三人がいる。

---

斎藤を。

抑えるために。

千葉が。

中央へ。

人数を使えば。

---

外。

---

メルシエ。

岡崎。

---

そこが。

空く。

---

逆に。

サイドを。

警戒すれば。

---

斎藤。

---

そして。

中央の。

柿山。

---

監督。

「そうだ。」

---

ホワイトボード。

---

### 4-2-1-3

---

**柿山**

**メルシエ     岡崎**

**斎藤**

**――  ペルティエ**

---

相模原が。

第22節で。

使う可能性が高い。

基本配置。

---

監督。

「我々の強みを。」

「変える必要はない。」

---

「だが。」

---

「千葉は。」

「そこを。」

「知っている。」

---

だから。

一段。

その先。

---

相手が。

どう止めようとするか。

---

そこまで。

考える。

---

今度は。

千葉の。

攻撃映像。

---

**森川佑。**

---

左。

---

受ける。

---

中へ。

---

シュート。

---

別の映像。

---

**ダニエル・ロドリゲス。**

---

中央。

---

ボールを。

引き出す。

---

前を向く。

---

ラストパス。

---

さらに。

---

**材木座義輝。**

---

前線。

---

背負う。

---

収める。

---

味方が。

追い越す。

---

相模原スタッフ。

「この三人。」

「特に連動させたくないですね。」

---

監督。

「ああ。」

---

そして。

ペルティエ。

---

誰を。

消す。

---

それだけで。

千葉の攻撃が。

大きく。

変わる可能性がある。

---

だが。

監督は。

また。

言う。

「だから。」

「先発を見るまで。」

「決めない。」

---

ペルティエ。

小さく。

頷く。

---

「誰でもいい。」

---

静かに。

そう言った。

---

「指定された選手を。」

「消す。」

---

イレイザー。

---

その言葉に。

迷いはない。

---

一方。

別のスタッフが。

映像を。

切り替える。

---

千葉。

セットプレー。

---

第18節。

愛媛戦。

---

そして。

第19節。

山形戦。

---

例の。

四人。

---

戸部。

森川。

ダニエル。

中田。

---

転ぶ。

---

揉める。

---

そして。

突然。

始まる。

本当のFK。

---

ゴール。

---

相模原側。

無言。

---

しばらく。

誰も。

喋らない。

---

岡崎。

「……何だこれ。」

---

柿山。

「ふざけてんのか?」

スタッフ。

「全部。」

「作戦だったらしい。」

---

柿山。

「マジかよ。」

---

斎藤は。

映像を。

もう一度見る。

---

戸部が。

転ぶ。

---

四人が。

揉める。

---

ベンチまで。

騙されている。

---

そして。

一瞬。

守備側の。

集中が切れる。

---

そこを。

突く。

---

斎藤。

「……嫌だな。」

---

監督。

「何がだ。」

---

「何してくるか。」

「分からない。」

---

そこ。

---

普通なら。

映像を。

研究すれば。

傾向が。

見えてくる。

---

だが。

このFK。

---

その場で。

選手たちが。

考えた。

---

しかも。

八幡も。

マルコも。

知らなかった。

---

スタッフ。

「このFKは。」

「比企谷が考えたものではありません。」

---

監督。

「ああ。」

---

だからこそ。

面倒。

---

ベンチが。

考えていないことまで。

選手が。

試合中に。

やる。

---

そして。

戸部翔。

---

FKそのものの。

精度も。

高い。

---

監督。

「ペルティエ。」

---

「分かっている。」

---

ペルティエ。

答える。

---

戸部と。

自分。

---

FK精度なら。

---

相手が。

上。

---

そこに。

変な意地はない。

---

だから。

余計なFKは。

与えない。

---

特に。

戸部が。

直接狙える位置。

---

相模原側も。

そこは。

徹底する。

---

監督。

「千葉は。」

「二連敗中だ。」

---

「だが。」

---

「追い詰められて。」

「同じことを。」

「繰り返すチームではない。」

---

八幡。

マルコ。

そして。

千葉の選手たち。

---

必ず。

何か。

変えてくる。

---

相模原。

現在。

**二連勝中。**

---

後半戦。

**3勝1敗。**

---

流れは。

相模原。

---

だが。

油断は。

ない。

---

第5節。

相模原は。

千葉を。

**1-0で破った。**

---

しかし。

あの時の千葉と。

今の千葉は。

違う。

---

そして。

今の相模原も。

あの時とは。

違う。

---

監督。

「前回勝ったことは。」

「忘れろ。」

---

「今回。」

「もう一度。」

「勝つために。」

「千葉を全部調べる。」

---

画面。

再び。

北海道戦。

---

首位を。

破った。

千葉。

---

そこから。

鹿児島。

青森。

---

二連敗。

---

成功した試合。

失敗した試合。

---

両方を。

材料にする。

---

相模原も。

千葉を。

研究する。

---

千葉も。

相模原を。

研究する。

---

互いに。

相手が。

何を知っているのか。

---

そこまで。

読み合う。

---

第22節。

**相模原マンスリーFC**

対。

**エストレヤ千葉。**

---

試合は。

まだ。

始まっていない。

---

だが。

ピッチの外では。

すでに。

**戦いが始まっていた。**

### 第331話 スタメン発表

**9月20日。**

第22節。

相模原マンスリーFC。

対。

エストレヤ千葉。

---

試合当日。

アウェイ。

---

スタジアムには。

両チームのサポーターが。

続々と集まっていた。

---

現在。

エストレヤ千葉は。

**二連敗中。**

対する。

相模原マンスリーFCは。

**二連勝中。**

---

そして。

試合前。

両チームの。

スターティングメンバーが。

発表される。

---

まず。

アウェイ。

**エストレヤ千葉。**

---

大型ビジョンに。

選手たちの名前が。

表示されていく。

---

## エストレヤ千葉 スターティングメンバー

### GK

**背番号21 玉縄幸三 24歳**

---

郷田京は。

左足首捻挫で離脱中。

そのため。

ゴールを任されたのは。

玉縄。

---

### RSB

**背番号6 毛利良一 21歳**

---

### CB

**背番号35 橋本翔 19歳**

---

### CB

**背番号4 鬼塚純一郎 36歳**

---

### LSB

**背番号24 高山俊樹 25歳**

---

ここで。

スタジアムが。

少しざわつく。

---

CB。

**橋本翔。**

そして。

**鬼塚純一郎。**

---

19歳。

そして。

36歳。

---

若手と。

大ベテラン。

---

宇津木健太。

長谷川智樹。

これまで。

多くの試合で組んできた。

二人ではない。

---

明確な。

変更。

---

そして。

中盤。

---

### DMF

**背番号3 笹森正義 20歳**

---

### DMF

**背番号7 エミリオ・アルバレス 28歳**

---

戸塚彩加。

いない。

---

守備の中心を。

担ってきた。

戸塚を。

スタメンから外した。

---

代わって。

笹森。

エミリオ。

---

バランス型。

笹森。

---

攻撃型。

エミリオ。

---

二人の。

ダブルボランチ。

---

さらに。

二列目。

---

### LSH

**背番号8 塩川康文 26歳**

---

### RSH

**背番号14 ダニエル・ロドリゲス 23歳**

---

### OMF

**背番号20 戸部翔 24歳**

---

ここにも。

変更。

---

森川佑は。

スタメンではない。

---

左。

塩川。

---

右。

ダニエル。

---

中央。

戸部。

---

そして。

最前線。

---

### CF

**背番号9 マティアス・ベニテス 23歳**

---

材木座義輝でもない。

---

マティアス。

---

第20節。

鹿児島戦。

---

第21節。

青森戦。

---

二試合連続。

ゴールを決めている。

---

二連敗の中でも。

結果を残している。

その男を。

先発へ。

---

スターティングメンバー。

十一人。

---

### GK

**21 玉縄幸三 24歳**

### DF

**6 毛利良一 21歳**

**35 橋本翔 19歳**

**4 鬼塚純一郎 36歳**

**24 高山俊樹 25歳**

### MF

**3 笹森正義 20歳**

**7 エミリオ・アルバレス 28歳**

**8 塩川康文 26歳**

**14 ダニエル・ロドリゲス 23歳**

**20 戸部翔 24歳**

### FW

**9 マティアス・ベニテス 23歳**

---

かなり。

変えた。

---

相模原側の。

分析スタッフも。

すぐに。

メンバー表へ。

目を落とす。

---

「……変えてきた。」

---

予想通り。

いや。

予想以上。

---

二連敗。

蓄積疲労。

そして。

相模原対策。

---

千葉は。

いつもの十一人を。

そのまま。

送り込んではこなかった。

---

そして。

ベンチ。

---

## エストレヤ千葉 ベンチメンバー

### GK

**背番号15 古賀悠斗 28歳**

---

### DF

**背番号2 坂本湊 22歳**

**背番号33 葉山隼人 25歳**

---

### MF

**背番号10 森川佑 29歳**

---

森川は。

**昨日。**

誕生日を迎えた。

---

28歳から。

**29歳。**

---

この日は。

ベンチスタート。

---

続いて。

### MF

**背番号19 川崎大志 22歳**

**背番号22 中田正和 34歳**

---

そして。

FW。

---

**背番号11 材木座義輝 24歳**

**背番号16 栗林宰三 26歳**

**背番号32 元原太陽 39歳**

---

ベンチにも。

経験。

個性。

そして。

攻撃のカードが。

揃っている。

---

森川。

川崎。

材木座。

栗林。

元原。

---

展開次第では。

攻撃陣を。

大きく。

変えられる。

---

相模原の。

分析スタッフ。

メンバー表を。

見つめる。

---

「戸塚がいない。」

---

「森川も。」

---

「材木座もベンチ。」

---

さらに。

最終ライン。

---

「宇津木と。」

「長谷川もいない。」

---

前回までの。

千葉の映像。

---

それを基準に。

組み立ててきた。

対策。

---

だが。

スタメン発表の時点で。

修正が。

必要になった。

---

そして。

もう一人。

相模原側が。

視線を止める。

---

**背番号20。**

---

戸部翔。

---

今日は。

OMF。

---

千葉の。

中央に。

入る。

---

そして。

相模原には。

いる。

---

背番号6。

**ロマン・ペルティエ。**

---

異名。

**イレイザー。**

---

誰を。

消すのか。

---

試合前まで。

決め打ちしなかった。

相模原。

---

千葉の。

スタメンが。

出た。

---

ここから。

決める。

---

一方。

千葉ベンチ。

八幡は。

ピッチを。

見ていた。

---

会議は。

遅くまで。

続いた。

---

誰を。

休ませる。

誰を。

出す。

誰を。

相模原の五人へ。

ぶつける。

---

何度も。

組み直した。

---

そして。

最終的に。

選ばれた。

十一人。

---

GK。

玉縄。

---

最終ライン。

毛利。

橋本。

鬼塚。

高山。

---

中盤。

笹森。

エミリオ。

---

左。

塩川。

---

右。

ダニエル。

---

中央。

戸部。

---

最前線。

マティアス。

---

マルコ・ベッルーニも。

ピッチを。

見つめる。

---

二連敗。

---

ここで。

いつもの形に。

しがみつくことは。

しなかった。

---

ターンオーバー。

そして。

相模原対策。

---

相手が。

千葉を。

研究しているなら。

---

その研究通りの千葉を。

出さなければいい。

---

ただし。

---

変えれば。

勝てる。

そんな。

単純な話でもない。

---

相模原は。

後半戦。

**3勝1敗。**

現在。

**二連勝中。**

---

さらに。

夏に。

強力な三人を。

前線へ。

加えている。

---

第5節。

千葉は。

ホームで。

この相模原に。

**0-1で敗れた。**

---

今日は。

アウェイ。

---

千葉。

二連敗。

---

相模原。

二連勝。

---

そして。

前回対戦とは。

両チームとも。

違う。

---

八幡。

「……さて。」

---

スタメン発表が。

終わる。

---

相模原側も。

千葉側も。

最後の。

確認へ。

入る。

---

**9月20日。**

**第22節。**

**相模原マンスリーFC**

対。

**エストレヤ千葉。**

---

二連敗を止めるための11人が決まった。

### 第332話 囮

時間は。

試合当日の。

**一昨日。**

9月18日。

エストレヤ千葉。

クラブハウス。

---

ミーティングルームには。

選手たちが。

集まっていた。

---

前方。

マルコ・ベッルーニ。

その横には。

八幡。

中村敏三郎。

---

大型モニターには。

次節。

相模原マンスリーFCの。

予想布陣。

---

**4-2-1-3。**

---

左。

メルシエ。

中央。

柿山。

右。

岡崎。

---

トップ下。

斎藤。

---

ダブルボランチの一角。

ペルティエ。

---

マルコ。

「今日。」

「伝えるのは。」

「相模原戦で。」

「我々がどう攻めるかだ。」

---

選手たち。

静かに。

聞く。

---

マルコが。

千葉の布陣へ。

画面を切り替える。

---

**マティアス**

**塩川        ダニエル**

**戸部**

**笹森   エミリオ**

**高山 鬼塚 橋本 毛利**

**玉縄**

---

マルコ。

「まず。」

「戸部。」

---

戸部翔。

顔を上げる。

「はい。」

---

マルコ。

「この試合。」

「君には。」

「囮になってもらう。」

---

戸部。

「俺が?」

「ああ。」

---

周囲も。

少し。

反応する。

---

OMF。

背番号20。

戸部翔。

---

高い技術。

パス。

そして。

何より。

FK。

---

相模原が。

警戒しないわけがない。

---

マルコ。

「相模原には。」

「ペルティエがいる。」

---

画面。

背番号6。

---

**ロマン・ペルティエ。**

---

異名。

**イレイザー。**

---

マルコ。

「彼が。」

「誰をマークするか。」

「確定はできない。」

---

「だが。」

「こちらの中央。」

「特に戸部を。」

「警戒する可能性は高い。」

---

八幡も。

口を開く。

「今までの映像も。」

「相当見られてると思う。」

---

「戸部が。」

「中央で自由にやったら。」

「面倒なのは。」

「向こうも分かってる。」

---

戸部。

「なるほど。」

---

マルコ。

「だから。」

「それを利用する。」

---

戸部を。

中心にしない。

---

むしろ。

相手に。

**中心だと思わせる。**

---

戸部が。

中央で。

動く。

---

ボールを。

要求する。

---

危険な場所へ。

顔を出す。

---

ペルティエ。

あるいは。

相模原の中央。

---

意識が。

戸部へ向く。

---

そこで。

本命。

---

マルコが。

左右を指す。

---

**塩川康文。**

そして。

**ダニエル・ロドリゲス。**

---

「この試合。」

「攻撃のメインは。」

「サイドだ。」

---

左。

塩川。

---

右。

ダニエル。

---

**サイドアタック。**

---

マルコ。

「相模原の前線は。」

「強力だ。」

---

「だからこそ。」

「その両翼にも。」

「守備をさせる。」

---

左。

メルシエ。

---

右。

岡崎。

---

攻撃能力。

高い。

---

なら。

その二人の。

背後。

---

そこを。

狙う。

---

八幡。

「特に。」

「ボールを奪った直後。」

---

「相手の両ウイングが。」

「戻り切る前に。」

「サイドへ出したい。」

---

塩川。

「左は。」

「俺が仕掛ける。」

八幡。

「お願いします。」

---

右。

ダニエル。

---

本来。

中央でも。

違いを作れる。

---

だが。

今回は。

RSH。

---

ダニエル。

「右から。」

「中にも入っていい?」

マルコ。

「もちろんだ。」

---

「ただ。」

「最初から。」

「中央に寄りすぎるな。」

---

まず。

幅を取る。

---

相模原の。

守備を。

横へ。

広げる。

---

その上で。

状況を見て。

中へ。

---

毛利の。

オーバーラップも。

使える。

---

左では。

高山。

塩川。

---

右では。

毛利。

ダニエル。

---

相模原の。

両サイドを。

押し込む。

---

マルコ。

「中央を。」

「無理に。」

「こじ開ける必要はない。」

---

そこには。

ペルティエ。

---

そして。

斎藤も。

守備へ。

戻ってくる。

---

だから。

最初から。

中央だけで。

勝負しない。

---

戸部。

「じゃあ。」

「俺は。」

「相手を中央に。」

「引っ張ればいいんだ。」

マルコ。

「それが。」

「最初の仕事だ。」

---

戸部。

少し笑う。

「囮ね。」

---

八幡。

「でも。」

「本当に。」

「囮だけじゃないから。」

---

戸部。

「ん?」

---

八幡が。

映像を。

切り替える。

---

相模原の。

守備。

---

サイドへ。

人数が動く。

---

中央。

一瞬。

スペース。

---

八幡。

「サイドが効けば。」

「今度は。」

「向こうが。」

「外を気にし始める。」

---

そうなれば。

戸部。

---

今度は。

本当に。

使う。

---

マルコ。

「戸部。」

「相手が。」

「君から離れた瞬間。」

---

「そこからは。」

「自由にやれ。」

---

戸部。

「了解。」

---

囮。

---

だが。

最後まで。

囮ではない。

---

相手が。

戸部を。

消しに来れば。

---

塩川。

ダニエル。

---

サイド。

---

相手が。

サイドを。

止めるために。

広がれば。

---

戸部。

---

中央。

---

どちらを。

選んでも。

別の場所が。

空く。

---

そして。

もう一人。

---

マルコ。

「エミリオ。」

---

エミリオ・アルバレス。

「はい。」

---

マルコ。

「君には。」

「隙を。」

「見逃してほしくない。」

---

エミリオ。

少し。

口角を上げる。

---

八幡が。

説明を続ける。

「サイド攻撃を。」

「続ければ。」

「相模原の守備は。」

「横に動く。」

---

「その時。」

「必ず。」

「最終ラインと。」

「中盤の間。」

---

「それか。」

「CBとSBの間に。」

---

「隙ができる。」

---

そこへ。

---

**エミリオのスルーパス。**

---

前。

マティアス。

---

右から。

ダニエル。

---

左から。

塩川。

---

そして。

戸部。

---

誰かが。

走る。

---

エミリオ。

「見えたら。」

「出していいんだな?」

マルコ。

「迷うな。」

---

「出せ。」

---

エミリオ。

「了解。」

---

笹森は。

その隣。

---

笹森正義。

20歳。

---

マルコ。

「笹森。」

「エミリオが。」

「前へ意識を向けた時。」

---

「君が。」

「バランスを取る。」

---

笹森。

「はい。」

---

エミリオが。

スルーパスを。

狙う。

---

その背後。

---

笹森。

---

相模原。

斎藤。

---

そして。

カウンター。

---

そこへの。

備え。

---

攻撃だけ。

考えるわけには。

いかない。

---

マルコ。

「そして。」

「もう一つ。」

---

再び。

戸部。

---

「戸部のパスも。」

「使う。」

---

戸部。

頷く。

---

囮として。

動く。

---

だが。

ボールが。

入った時。

---

無理に。

自分で。

仕掛ける必要はない。

---

ワンタッチ。

---

右。

---

ダニエル。

---

左。

---

塩川。

---

前。

---

マティアス。

---

逆サイド。

---

大きく。

展開。

---

マルコ。

「戸部。」

「君が。」

「ボールを受けられた時。」

---

「相手が。」

「寄ってきたなら。」

---

「そこで。」

「勝負しなくていい。」

---

「散らせ。」

---

戸部。

「サイドに?」

「ああ。」

---

戸部を。

止めるために。

中央へ。

人が寄る。

---

なら。

その瞬間。

外へ。

---

**戸部のパスから。**

**サイドを使う。**

---

そして。

また。

外へ。

相手が。

意識を向ける。

---

次は。

中央。

---

八幡。

「今回は。」

「一個の形を。」

「繰り返さない。」

---

「外。」

---

「中。」

---

「また外。」

---

「エミリオの縦。」

---

「戸部から。」

「逆サイド。」

---

「相手が。」

「何を消せばいいか。」

「迷う状態にしたい。」

---

マルコ。

「その通りだ。」

---

相模原は。

千葉を。

研究している。

---

なら。

研究された。

いつもの攻撃を。

そのまま。

見せない。

---

メインは。

---

**塩川。**

**ダニエル。**

---

両サイド。

---

そこへ。

---

**エミリオのスルーパス。**

---

そして。

---

**戸部の展開力。**

---

さらに。

戸部自身を。

囮として。

使う。

---

最前線。

マティアスは。

その動きに。

合わせる。

---

マルコ。

「マティアス。」

「中央に。」

「立っているだけでは。」

「駄目だ。」

---

マティアス。

「分かってる。」

---

柿山とは。

違う。

---

マティアスには。

マティアスの。

使い方がある。

---

左右へ。

流れる。

---

CBを。

動かす。

---

サイド攻撃へ。

絡む。

---

そして。

最後。

ゴール前へ。

入る。

---

マルコ。

「我々は。」

「相模原と。」

「正面から。」

「同じことを。」

「繰り返すつもりはない。」

---

第5節。

---

斎藤に。

試合を支配された。

---

ペルティエにも。

苦しめられた。

---

そして。

今は。

さらに。

前線が。

強くなった。

---

だからこそ。

---

こちらも。

変える。

---

戸部。

囮。

---

塩川。

左。

---

ダニエル。

右。

---

エミリオ。

隙を。

狙う。

---

そして。

相手が。

戸部への。

警戒を緩めれば。

---

その瞬間。

背番号20が。

本来の。

仕事を始める。

---

マルコ。

「いいか。」

---

選手たちを。

見る。

---

「最初から。」

「すべてを。」

「見せる必要はない。」

---

「相手が。」

「こちらへ。」

「対応したら。」

---

「その対応を。」

「利用する。」

---

八幡は。

黙って。

モニターを見る。

---

相模原は。

千葉を。

研究している。

---

千葉も。

それを。

知っている。

---

なら。

研究された。

その先へ。

---

マルコ。

「相模原に。」

「我々の攻撃を。」

「選ばせるな。」

---

「我々が。」

「相模原の守備を。」

「動かす。」

---

9月18日。

---

試合まで。

あと二日。

---

エストレヤ千葉の。

相模原対策が。

選手たちへ。

伝えられた。

### 第333話 休ませる決断

戦術説明が。

一段落した。

---

だが。

マルコには。

もう一つ。

選手たちへ。

伝えておくことがあった。

---

「そして。」

「今回のメンバーについて。」

---

室内が。

静かになる。

---

すでに。

選手たちには。

相模原戦の。

メンバーが伝えられている。

---

その中で。

特に。

目を引いたのが。

六人。

---

**戸塚彩加。**

**長谷川智樹。**

**宇津木健太。**

---

この三人は。

---

**ベンチ外。**

---

そして。

---

**森川佑。**

**川崎大志。**

**材木座義輝。**

---

この三人は。

---

**ベンチスタート。**

---

今までの。

千葉を考えれば。

かなり。

大きな変更。

---

選手たちにも。

多少の驚きは。

あった。

---

戸塚。

宇津木。

長谷川。

---

守備の。

中心。

---

森川。

川崎。

材木座。

---

攻撃で。

長く使われてきた。

選手たち。

---

その六人が。

一斉に。

先発から。

外れる。

---

マルコ。

「驚いた者も。」

「いると思う。」

---

誰も。

否定しない。

---

実際。

かなり。

変えている。

---

マルコ。

「だが。」

「これは。」

「二連敗したから。」

「責任を取らせるためではない。」

---

そこは。

はっきり。

言った。

---

「パフォーマンスだけを見て。」

「外したわけでもない。」

---

そして。

マルコが。

横を見る。

---

チームドクター。

**鳥山右京。**

---

鳥山が。

前へ出る。

---

「私から。」

「説明しておく。」

---

六人を見る。

---

「戸塚。」

「長谷川。」

「宇津木。」

「森川。」

「川崎。」

「材木座。」

---

「この六人は。」

「現在。」

---

一度。

言葉を切る。

---

「かなり。」

「疲労が溜まっている。」

---

室内。

静か。

---

鳥山。

「怪我をしている。」

「という意味ではない。」

---

「試合に出ようと思えば。」

「出られる。」

---

だが。

---

「出られることと。」

「良い状態で。」

「プレーできることは。」

「別だ。」

---

以前。

首脳陣会議でも。

話していたこと。

---

**プレー可能。**

---

それは。

---

**ベストコンディション。**

---

という意味ではない。

---

鳥山。

「リーグ戦が。」

「ここまで進んでいる。」

---

「試合だけではない。」

---

「移動。」

「練習。」

「身体への負担。」

---

「小さな疲労が。」

「積み重なっている。」

---

特に。

六人。

---

出場時間。

運動量。

身体への。

接触。

---

それぞれ。

理由は違う。

---

だが。

共通しているのは。

---

**回復が追いついていない。**

---

本庄麻衣も。

資料を持って。

補足する。

---

「筋肉の状態。」

「身体の張り。」

「回復速度。」

---

「いくつかの項目を。」

「総合して見ています。」

---

「今。」

「無理に使い続けるより。」

---

「一度。」

「負荷を落とした方がいい。」

---

だから。

---

戸塚。

長谷川。

宇津木。

---

三人は。

完全に。

メンバーから。

外した。

---

試合になれば。

使いたくなる。

---

ベンチに。

入れてしまえば。

---

展開次第で。

出場させる可能性がある。

---

だから。

最初から。

---

**ベンチ外。**

---

休ませる。

---

一方。

---

森川。

川崎。

材木座。

---

この三人も。

疲労は。

かなり。

溜まっている。

---

だが。

---

マルコ。

「三人は。」

「ベンチに入れる。」

---

「ただし。」

「最初から。」

「長い時間。」

「使うつもりはない。」

---

森川。

「了解。」

---

昨日ではなく。

この日の時点では。

まだ。

28歳。

---

明日。

9月19日。

---

森川は。

29歳になる。

---

川崎も。

頷く。

---

材木座。

「分かりました。」

---

不満。

ではない。

---

むしろ。

自分たち自身が。

身体の重さを。

感じていた。

---

二連敗。

---

鹿児島戦。

青森戦。

---

コンディションの。

問題だけで。

負けたわけではない。

---

相手に。

研究された。

---

戦術的にも。

苦しめられた。

---

だが。

その中で。

---

いつもなら。

追いつける。

---

いつもなら。

もう一歩。

寄せられる。

---

いつもなら。

動き直せる。

---

そんな場面で。

身体が。

ついてこない。

---

それも。

事実だった。

---

戸塚が。

腕を組む。

「じゃあ。」

「今回は。」

「完全休養ですか。」

---

鳥山。

「そう思ってくれていい。」

---

戸塚。

「……分かりました。」

---

少し。

悔しそうではある。

---

だが。

医療スタッフの。

判断。

---

そして。

シーズンは。

相模原戦で。

終わるわけではない。

---

長谷川。

「俺も。」

「休めってことですね。」

---

本庄。

「はい。」

---

「特に。」

「長谷川選手は。」

「ここで無理する必要はありません。」

---

長谷川。

苦笑。

「分かりました。」

---

宇津木も。

「了解です。」

---

マルコ。

「三人には。」

「しっかり。」

「休んでもらう。」

---

そして。

ベンチ組。

---

森川。

川崎。

材木座。

---

「君たちは。」

「必要になれば。」

「使う。」

---

「だが。」

「こちらも。」

「無理はさせない。」

---

鳥山。

「そこは。」

「私からも。」

「監督へ伝えてある。」

---

マルコ。

「ああ。」

---

勝つために。

主力を。

使い続ける。

---

それだけが。

正解ではない。

---

二連敗。

---

だからこそ。

焦って。

いつもの選手を。

並べる。

---

その選択も。

できた。

---

だが。

千葉は。

しなかった。

---

戦術的な。

ターンオーバー。

---

そして。

医学的な。

コンディション管理。

---

両方を。

考えた。

---

結果。

---

戸塚。

長谷川。

宇津木。

---

**ベンチ外。**

---

森川。

川崎。

材木座。

---

**ベンチスタート。**

---

六人を。

一気に。

先発から外す。

---

代わって。

---

橋本。

鬼塚。

---

笹森。

エミリオ。

---

塩川。

ダニエル。

戸部。

---

そして。

マティアス。

---

普段とは。

かなり。

違う。

エストレヤ千葉。

---

マルコ。

「勘違いしてほしくない。」

---

「休むことも。」

「シーズンを戦うために。」

「必要な仕事だ。」

---

六人を見る。

---

「まだ。」

「先は長い。」

---

そして。

今度は。

今回。

先発する選手たちへ。

---

「だから。」

---

「今回は。」

「君たちの番だ。」

---

橋本翔。

19歳。

---

鬼塚純一郎。

36歳。

---

笹森正義。

20歳。

---

塩川康文。

26歳。

---

マティアス・ベニテス。

23歳。

---

そして。

その他の。

先発組。

---

マルコ。

「主力が。」

「いないから。」

「戦力が落ちる。」

---

「そんな試合に。」

「するつもりはない。」

---

「違う選手が出れば。」

「違うサッカーができる。」

---

それこそが。

今回。

相模原の研究を。

外すための。

一つの狙いでもある。

---

八幡は。

後ろから。

選手たちを見る。

---

相模原は。

千葉を。

研究している。

---

なら。

その研究材料に。

多く出ていた。

選手たちを。

一気に変える。

---

ただし。

それは。

奇策のためだけではない。

---

疲労。

---

シーズンを。

最後まで。

戦うための。

判断。

---

戦術と。

コンディション。

---

その二つが。

重なった。

今回の。

大幅な変更。

---

マルコ。

「相模原が。」

「我々のメンバー表を見れば。」

「多少は驚くだろう。」

---

少し。

笑う。

---

「だが。」

---

「驚かせることが。」

「目的ではない。」

---

「勝つために。」

「必要だから。」

「こうする。」

---

誰も。

異論は。

なかった。

---

9月18日。

---

試合まであと二日。

---

エストレヤ千葉はいつもの主力に頼らない。

---

大きく姿を変えて相模原へ挑む。

### 第334話 イレイザーの標的

9月20日。

---

時間は。

再び。

試合当日へ。

---

相模原マンスリーFC。

ロッカールーム。

---

キックオフまで。

残りわずか。

---

千葉の。

スターティングメンバーは。

すでに。

発表されている。

---

相模原のスタッフは。

そのメンバーを見て。

最後の修正を。

行っていた。

---

予想以上に。

変えてきた。

---

戸塚。

ベンチ外。

---

長谷川。

ベンチ外。

---

宇津木。

ベンチ外。

---

森川。

ベンチ。

---

川崎。

ベンチ。

---

材木座。

ベンチ。

---

前回までの。

千葉の映像で。

何度も。

中心になっていた選手たち。

---

その多くが。

先発から。

消えている。

---

相模原監督。

「やはり。」

「変えてきたな。」

---

だが。

想定していなかった。

わけではない。

---

千葉は。

二連敗。

---

主力には。

疲労も。

見えていた。

---

そして。

何より。

自分たちが。

研究されていることを。

千葉側も。

理解している。

---

なら。

変えてくる可能性は。

十分。

考えていた。

---

監督は。

ホワイトボードへ。

千葉の布陣を書く。

---

**マティアス**

**塩川        ダニエル**

**戸部**

**笹森  エミリオ**

**高山 鬼塚 橋本 毛利**

**玉縄**

---

そして。

一つの名前を。

丸で囲んだ。

---

**戸部翔。**

---

相模原の選手たちが。

その名前を見る。

---

監督。

「ロマン。」

---

ロマン・ペルティエが。

顔を上げる。

---

「今日。」

「君が消すのは。」

---

指。

---

背番号20。

---

**戸部翔。**

---

ペルティエ。

「分かった。」

---

短い。

返事。

---

迷いは。

ない。

---

監督。

「基本的には。」

「戸部についてくれ。」

---

「簡単に。」

「前を向かせるな。」

---

「中央で。」

「自由に。」

「ボールを触らせるな。」

---

ペルティエ。

静かに。

頷く。

---

イレイザー。

---

その仕事が。

決まった。

---

標的。

---

**エストレヤ千葉。**

**背番号20。**

**戸部翔。**

---

相模原スタッフ。

「ダニエルではなく。」

「戸部ですか。」

---

監督。

「ああ。」

---

もちろん。

ダニエルも。

危険。

---

右サイドから。

中へ。

入れる。

---

技術も。

パスも。

ある。

---

だが。

今日の配置を見る限り。

中央にいるのは。

戸部。

---

そして。

相模原が。

事前に研究した。

千葉の攻撃。

---

中央。

OMF。

---

そこを。

消す。

---

監督。

「戸部を。」

「中央で。」

「自由にさせれば。」

---

「左右へ。」

「ボールを。」

「散らされる。」

---

左。

塩川。

---

右。

ダニエル。

---

前。

マティアス。

---

さらに。

後ろから。

エミリオ。

---

戸部を。

経由して。

それらが。

繋がる。

---

そう。

相模原は。

考えた。

---

監督。

「特に。」

「戸部が。」

「前を向いた時だ。」

---

そこから。

一気に。

選択肢が。

増える。

---

右。

---

左。

---

中央。

---

そして。

自分でも。

運べる。

---

だから。

その前に。

---

消す。

---

ペルティエ。

「受ける前から。」

「付く。」

---

監督。

「そうしてくれ。」

---

「ただし。」

「追いすぎて。」

「中央を。」

「完全に空けるな。」

---

ペルティエ。

「ああ。」

---

マンマーク。

---

ただ。

人だけを。

見るわけではない。

---

相手。

味方。

ボール。

スペース。

---

全部を。

見ながら。

標的を。

消す。

---

それが。

ペルティエ。

---

斎藤寛太が。

ホワイトボードを見る。

---

「戸部を。」

「囮にしてくる可能性は?」

---

その一言。

---

監督。

斎藤を見る。

---

「ある。」

---

即答。

---

相模原も。

そこまで。

考えている。

---

千葉側も。

ペルティエの。

マンマーク能力を。

調べている。

---

なら。

戸部へ。

食いつかせる。

---

そういう。

使い方も。

当然。

考えられる。

---

監督。

「だから。」

「他の選手も。」

「戸部だけを見るな。」

---

「今日の千葉は。」

「いつもと。」

「違う可能性が高い。」

---

特に。

---

**塩川康文。**

---

そして。

---

**ダニエル・ロドリゲス。**

---

両サイド。

---

監督。

「ここも。」

「警戒しろ。」

---

岡崎。

少し。

表情を変える。

---

自分の。

後ろ。

---

毛利。

ダニエル。

---

そこを。

使われる可能性。

---

反対。

---

メルシエ側。

---

高山。

塩川。

---

相模原も。

分かっている。

---

だが。

それでも。

中央の。

戸部を。

放置することは。

できない。

---

ペルティエ。

「もし。」

「戸部が。」

「下がったら?」

---

監督。

「基本は。」

「ついていい。」

---

「ただし。」

「明らかに。」

「こちらを。」

「引き出すだけなら。」

---

「途中で。」

「受け渡せ。」

---

ペルティエ。

「了解。」

---

完全な。

盲目的マンマークではない。

---

だが。

戸部が。

危険な場所へ。

入れば。

---

そこには。

ペルティエ。

---

ボールを。

受けようとすれば。

---

ペルティエ。

---

前を。

向こうとすれば。

---

ペルティエ。

---

背番号20を。

試合から。

消す。

---

それが。

今日。

背番号6へ。

与えられた。

仕事。

---

そして。

監督。

「もう一つ。」

---

全員を見る。

---

「戸部の近くで。」

「余計なファウルをするな。」

---

全員。

分かっている。

---

戸部翔。

---

直接FK。

---

そこだけは。

絶対に。

軽視できない。

---

ペルティエも。

分かっている。

---

自分も。

FKを。

得意としている。

---

だからこそ。

戸部の。

危険性も。

理解できる。

---

監督。

「ペナルティーエリア。」

「少し外でも。」

「簡単に。」

「足を出すな。」

---

「特に。」

「正面。」

---

一発。

---

それだけで。

試合が。

変わる。

---

柿山。

「こっちが。」

「先に取ればいい。」

---

監督。

「そのために。」

「お前たちがいる。」

---

前線。

---

メルシエ。

柿山。

岡崎。

---

その後ろ。

斎藤。

---

そして。

ペルティエ。

---

相模原。

現在。

二連勝中。

---

後半戦。

3勝1敗。

---

流れは。

悪くない。

---

だが。

相手は。

千葉。

---

前回。

第5節では。

**1-0。**

---

勝っている。

---

それでも。

油断は。

ない。

---

監督が。

最後に。

ホワイトボードを。

叩く。

---

「ロマン。」

---

もう一度。

確認。

---

ペルティエ。

立ち上がる。

---

「分かっている。」

---

視線の先。

---

千葉。

背番号20。

---

「戸部翔。」

---

「俺が。」

---

「消す。」

---

**イレイザー。**

ロマン・ペルティエ。

---

その標的が。

試合直前。

ついに。

決まった。

---

だが。

相模原は。

まだ。

知らない。

---

戸部を。

中央から。

消そうとする。

その判断こそ。

---

エストレヤ千葉が。

待っていたものだった。

### 第335話 キックオフ

9月20日。

---

第22節。

**相模原マンスリーFC**

対。

**エストレヤ千葉。**

---

両チームの選手が。

ピッチへ。

姿を現す。

---

ホーム。

相模原。

---

そして。

アウェイ。

千葉。

---

千葉のゴール前。

背番号21。

**玉縄幸三。**

---

郷田京の。

負傷離脱。

---

その中で。

今日。

ゴールを守るのは。

玉縄。

---

最終ライン。

右から。

毛利。

橋本。

鬼塚。

高山。

---

19歳。

橋本翔。

---

その隣には。

36歳。

鬼塚純一郎。

---

大ベテラン。

---

ダブルボランチ。

笹森。

エミリオ。

---

二列目。

右。

ダニエル。

---

中央。

戸部。

---

左。

塩川。

---

最前線。

マティアス。

---

いつもの。

千葉とは。

かなり違う。

---

一方。

相模原。

---

予想通り。

---

**4-2-1-3。**

---

最前線。

---

中央。

**背番号22 柿山渉。**

---

左。

**背番号19 ヴァランタン・メルシエ。**

---

右。

**背番号33 岡崎・ウォージン・健太。**

---

その後ろ。

---

**背番号10 斎藤寛太。**

---

ダブルボランチの一角。

---

**背番号6 ロマン・ペルティエ。**

---

八幡たちが。

警戒していた。

五人。

---

全員。

先発。

---

千葉ベンチ。

八幡。

「予想通り。」

---

マルコ。

「ああ。」

---

八幡の視線。

ペルティエへ。

---

そして。

戸部へ。

---

試合前。

相模原が。

誰を。

ペルティエへ。

任せるのか。

---

それは。

まだ。

千葉側には。

分からない。

---

だが。

数分もすれば。

分かる。

---

戸部。

軽く。

身体を動かす。

---

その表情は。

いつも通り。

---

一昨日。

マルコから。

言われた。

---

**今回は囮になってもらう。**

---

ペルティエが。

自分へ来るなら。

それでいい。

---

来なければ。

普通に。

ゲームを作る。

---

どちらでも。

構わない。

---

審判が。

両チームを。

確認する。

---

そして。

---

ピーーーーーッ!!

---

**キックオフ。**

---

試合が。

始まった。

---

千葉。

後方で。

ボールを動かす。

---

鬼塚。

---

橋本。

---

橋本から。

笹森。

---

笹森。

前を見る。

---

すぐ。

戸部が。

中央から。

顔を出す。

---

「笹森!」

---

パスを。

要求。

---

その瞬間。

---

スッ。

---

一人。

動いた。

---

背番号6。

---

**ロマン・ペルティエ。**

---

戸部の。

すぐ近く。

---

笹森。

一瞬見る。

---

だが。

出さない。

---

横。

エミリオへ。

---

戸部。

少し。

右へ動く。

---

ペルティエ。

---

ついていく。

---

戸部。

今度は。

下がる。

---

ペルティエ。

距離を。

保ちながら。

動く。

---

八幡。

「……戸部だ。」

---

中村。

「ああ。」

---

マルコも。

すぐに。

理解した。

---

相模原。

ペルティエの。

標的。

---

**戸部翔。**

---

予想の。

一つ。

---

そして。

千葉にとっては。

歓迎できる。

選択でもあった。

---

戸部。

ボールを。

受けようと。

中央へ。

移動。

---

ペルティエ。

身体を。

寄せる。

---

パスコース。

消す。

---

戸部。

また。

動く。

---

ペルティエも。

動く。

---

完全に。

意識されている。

---

戸部。

ちらり。

後ろを見る。

---

ペルティエ。

---

「……やっぱ俺か。」

---

小さく。

呟く。

---

そして。

少し。

笑った。

---

今日。

戸部の。

最初の仕事。

---

それは。

---

**囮。**

---

戸部が。

中央で。

ペルティエを。

引きつける。

---

その間。

---

左。

---

塩川康文。

---

右。

---

ダニエル・ロドリゲス。

---

二人が。

高い位置へ。

上がっていく。

---

エミリオ。

顔を上げる。

---

戸部。

見ない。

---

右。

---

ダニエルへ。

---

パス。

---

ダニエル。

受ける。

---

相模原の。

左サイドが。

寄せる。

---

ダニエル。

無理をしない。

---

後ろ。

毛利。

---

毛利から。

もう一度。

ダニエル。

---

右サイド。

二人で。

動かす。

---

ペルティエ。

一瞬。

そちらを見る。

---

だが。

戸部から。

離れない。

---

戸部。

中央を。

横切る。

---

ペルティエ。

ついていく。

---

ダニエル。

それを見る。

---

そして。

中ではなく。

---

縦。

---

右サイドを。

仕掛けた。

---

「行った!」

---

千葉ベンチ。

中村が。

立ち上がる。

---

ダニエル。

一人。

かわす。

---

そのまま。

深い位置へ。

---

相模原。

CBが。

中央を見る。

---

マティアス。

ゴール前へ。

走る。

---

ダニエル。

クロス。

---

マティアス!

---

だが。

相模原CB。

先に。

頭。

---

クリア。

---

こぼれ球。

---

笹森が。

拾う。

---

千葉。

もう一度。

作り直す。

---

八幡。

黙って。

見る。

---

最初の。

サイドアタック。

---

まだ。

決定機ではない。

---

だが。

狙いは。

出た。

---

そして。

相模原側も。

気づく。

---

斎藤。

「……右か。」

---

千葉。

いつものように。

戸部へ。

ボールを集めない。

---

ペルティエが。

戸部を。

消しているから。

ではない。

---

最初から。

---

**戸部を使うつもりがないかのように。**

---

今度は。

左。

---

高山。

前へ。

---

塩川。

開く。

---

高山から。

塩川。

---

塩川。

トラップ。

---

前を向く。

---

メルシエが。

戻る。

---

相模原SBも。

対応。

---

塩川。

一度。

止まる。

---

高山。

外を。

追い越す。

---

二人。

動く。

---

相模原の。

守備が。

左へ。

寄る。

---

その瞬間。

---

塩川。

中央。

---

エミリオへ。

戻す。

---

エミリオ。

ワンタッチで。

前を見る。

---

相模原。

中盤と。

最終ライン。

---

その間。

---

マティアスが。

一歩。

動いた。

---

エミリオの。

左足。

---

スッ。

---

縦へ。

鋭い。

スルーパス。

---

「マティアス!」

---

相模原CB。

反応。

---

マティアス。

走る。

---

だが。

わずかに。

CBが先。

---

足を伸ばし。

カット。

---

ボールは。

タッチラインへ。

---

エミリオ。

「惜しい。」

---

マティアス。

親指を。

立てる。

---

開始直後。

---

右。

ダニエル。

---

左。

塩川。

---

そして。

隙を見て。

エミリオ。

---

一昨日。

マルコが。

伝えた形。

---

それが。

すでに。

出始めている。

---

一方。

---

戸部。

まだ。

ほとんど。

ボールに。

触っていない。

---

その横。

---

ペルティエ。

---

離れない。

---

相模原ベンチ。

監督は。

腕を組む。

---

予定通り。

---

イレイザーが。

戸部を。

消している。

---

だが。

---

その割には。

千葉が。

困っていない。

---

むしろ。

戸部を。

経由せず。

---

左右から。

攻撃してくる。

---

監督。

「……。」

---

違和感。

---

そして。

ピッチ上。

ペルティエも。

少しずつ。

感じ始める。

---

戸部。

自分を。

外そうと。

必死にならない。

---

むしろ。

時折。

わざと。

危険そうな位置へ。

入ってくる。

---

当然。

ペルティエは。

ついていく。

---

すると。

---

その反対側。

---

塩川。

ダニエル。

---

スペースが。

生まれる。

---

ペルティエ。

戸部を見る。

---

戸部も。

見る。

---

目が。

合った。

---

戸部。

ニッ。

---

笑った。

---

ペルティエ。

眉が。

わずかに。

動く。

---

まだ。

開始直後。

---

スコア。

**0-0。**

---

だが。

相模原が。

戸部を。

消すために。

用意した。

イレイザー。

---

その存在を。

逆に。

利用する。

---

エストレヤ千葉の。

狙いは。

すでに。

動き始めていた。

### 第336話 主導権

前半。

**20分。**

---

スコアは。

まだ。

動いていない。

---

**相模原マンスリーFC 0-0 エストレヤ千葉。**

---

だが。

---

試合を。

支配しているのは。

明らかに。

---

**エストレヤ千葉だった。**

---

相模原。

ボールを奪う。

---

斎藤。

受けようと。

動く。

---

だが。

笹森。

すぐに。

距離を詰める。

---

斎藤。

一度。

下がる。

---

そこへ。

パス。

---

受ける。

---

笹森。

無理に。

飛び込まない。

---

斎藤。

前を見る。

---

メルシエ。

左。

---

岡崎。

右。

---

柿山。

中央。

---

だが。

---

パスコース。

ない。

---

千葉。

最終ライン。

---

高山。

鬼塚。

橋本。

毛利。

---

大きく。

崩れない。

---

斎藤。

横へ。

---

相模原。

ダブルボランチへ。

戻す。

---

八幡。

ベンチから。

見る。

---

第5節。

---

あの時は。

違った。

---

斎藤が。

受ける。

---

前を向く。

---

運ぶ。

---

パスを。

散らす。

---

千葉は。

捕まえられない。

---

試合そのものを。

斎藤に。

動かされた。

---

だが。

今日は。

---

笹森が。

斎藤を。

簡単には。

自由にさせない。

---

そして。

その後ろ。

---

鬼塚。

---

橋本。

---

柿山を。

警戒。

---

特に。

鬼塚。

---

柿山が。

身体を。

ぶつける。

---

鬼塚。

動かない。

---

柿山。

「……。」

---

もう一度。

身体を。

入れる。

---

鬼塚。

簡単には。

崩れない。

---

36歳。

---

経験。

---

柿山が。

何を。

狙っているのか。

---

分かっている。

---

余計な。

接触。

---

余計な。

挑発。

---

乗らない。

---

柿山。

舌打ち。

---

一方。

右。

---

岡崎。

---

ボールを。

受ける。

---

高山。

対応。

---

岡崎。

細かく。

触る。

---

右。

左。

---

高山の。

重心を見る。

---

そして。

中。

---

左足へ。

持っていこうとする。

---

高山。

ついていく。

---

だが。

足を。

出さない。

---

岡崎。

「……。」

---

ミドルを。

打ちたい。

---

だが。

コース。

狭い。

---

仕方なく。

後ろへ。

戻す。

---

千葉。

守備でも。

焦らない。

---

そして。

ボールを。

奪えば。

---

すぐ。

変わる。

---

エミリオ。

受ける。

---

前を見る。

---

戸部。

中央。

---

当然。

ペルティエ。

近い。

---

だが。

---

エミリオは。

戸部へ。

出さない。

---

左。

---

塩川。

---

パス。

---

塩川。

受ける。

---

高山。

後ろから。

上がる。

---

相模原。

右サイド。

二人が。

対応。

---

塩川。

縦。

---

止める。

---

中。

---

また。

縦。

---

相手を。

揺さぶる。

---

そして。

後ろ。

笹森へ。

---

笹森。

逆を見る。

---

大きく。

右。

---

ダニエル。

---

展開。

---

相模原の。

守備。

一気に。

横へ。

走らされる。

---

ダニエル。

胸で。

落とす。

---

毛利。

追い越す。

---

ダニエル。

縦へ。

行くと。

見せる。

---

中。

---

エミリオ。

---

エミリオ。

ワンタッチ。

---

前。

---

マティアス。

動く。

---

スルーパス!

---

相模原CB。

ギリギリ。

カット。

---

また。

千葉。

---

相模原ベンチ。

監督。

腕を組んだまま。

表情が。

変わる。

---

想定していた。

千葉ではない。

---

戸部を。

消せば。

中央での。

展開力が。

落ちる。

---

そう。

考えていた。

---

実際。

---

戸部は。

消えている。

---

前半20分。

---

ボールへ。

絡む回数は。

明らかに。

少ない。

---

ペルティエ。

仕事を。

している。

---

だが。

---

**千葉の攻撃は消えていない。**

---

むしろ。

---

戸部が。

ペルティエを。

中央で。

引きつける。

---

その外。

---

塩川。

---

ダニエル。

---

二人が。

何度も。

ボールを受ける。

---

そして。

中央後方。

---

エミリオ。

---

隙があれば。

一発。

---

スルーパス。

---

さらに。

笹森。

---

無理をしない。

---

エミリオが。

前へ出れば。

残る。

---

サイドバックが。

上がれば。

スペースを。

埋める。

---

攻守の。

バランス。

---

崩れない。

---

相模原。

ようやく。

ボールを。

前へ。

---

ペルティエ。

受ける。

---

斎藤へ。

---

斎藤。

ターン。

---

笹森。

寄せる。

---

斎藤。

一瞬で。

身体を。

ずらす。

---

笹森を。

外した。

---

「来た!」

---

八幡。

見る。

---

斎藤。

前。

---

柿山。

---

右。

岡崎。

---

左。

メルシエ。

---

三つ。

選択肢。

---

斎藤。

右。

---

岡崎へ。

---

岡崎。

高山と。

一対一。

---

切り返す。

---

左足。

---

シュートを。

狙う。

---

高山。

コースを。

切る。

---

岡崎。

さらに。

一歩。

---

高山。

まだ。

足を出さない。

---

岡崎。

打てない。

---

後ろから。

笹森も。

戻る。

---

二対一。

---

岡崎。

仕方なく。

中央へ。

戻す。

---

だが。

そこには。

鬼塚。

---

カット。

---

鬼塚。

すぐ。

エミリオへ。

---

攻守。

切り替わる。

---

相模原。

戻る。

---

エミリオ。

顔を上げる。

---

右。

ダニエル。

---

左。

塩川。

---

中央。

マティアス。

---

そして。

---

戸部。

---

ペルティエと。

一緒に。

いる。

---

エミリオ。

一瞬。

戸部を見る。

---

ペルティエの。

意識も。

戸部へ。

---

その瞬間。

---

エミリオ。

左足。

---

戸部ではない。

---

右サイド。

---

ダニエルの。

前方へ。

---

スルーパス。

---

ダニエル。

走る!

---

相模原。

左SB。

慌てて。

戻る。

---

ダニエル。

追いつく。

---

そのまま。

ペナルティーエリア。

右。

---

顔を上げる。

---

中央。

マティアス。

---

逆。

塩川。

---

ダニエル。

低い。

クロス!

---

マティアス!

---

足を。

伸ばす!

---

ガッ!!

---

相模原CB。

身体を。

投げ出した。

---

ボール。

弾かれる。

---

ゴールライン。

外。

---

千葉。

コーナーキック。

---

アウェイ側。

サポーター。

大きな。

拍手。

---

マティアス。

悔しそうに。

手を叩く。

---

ダニエル。

親指を。

立てる。

---

そして。

戸部。

---

まだ。

ペルティエの。

近く。

---

戸部。

「ちゃんと。」

「俺のこと見てるねぇ。」

---

ペルティエ。

反応しない。

---

戸部。

笑う。

---

仕事は。

している。

---

ボールに。

触らなくても。

---

ペルティエを。

一人。

引き受ける。

---

それだけで。

価値がある。

---

だが。

---

相模原側も。

馬鹿ではない。

---

斎藤。

状況を。

見ていた。

---

戸部。

ほとんど。

ボールを。

触らない。

---

それなのに。

千葉は。

困っていない。

---

右。

ダニエル。

---

左。

塩川。

---

中央後方。

エミリオ。

---

そこから。

攻撃が。

作られている。

---

斎藤。

ペルティエを見る。

---

そして。

千葉ベンチ。

---

マルコ。

---

八幡。

---

斎藤。

「……最初からか。」

---

気づき始める。

---

戸部を。

消している。

---

違う。

---

**戸部に。**

**ペルティエを消させられている。**

---

前半。

20分。

---

スコア。

**0-0。**

---

しかし。

シュートへ。

繋がる回数。

---

ボールを。

前進させる回数。

---

相手陣内で。

プレーする時間。

---

試合の。

流れ。

---

すべて。

千葉が。

上回っている。

---

相模原は。

二連勝中。

---

千葉は。

二連敗中。

---

だが。

ピッチの上では。

そんな流れを。

感じさせない。

---

大幅に。

メンバーを変えた。

エストレヤ千葉。

---

その千葉が。

前半20分。

---

完全に。

**試合の主導権を握っていた。**

### 第337話 高さと経験

前半。

20分。

---

エストレヤ千葉。

右からの。

コーナーキック。

---

その準備を。

見ながら。

相模原の監督は。

千葉の選手たちを。

改めて見た。

---

今日。

千葉は。

最終ラインを。

大きく変えている。

---

右SB。

**毛利良一。**

---

CB。

**橋本翔。**

---

CB。

**鬼塚純一郎。**

---

左SB。

**高山俊樹。**

---

宇津木。

いない。

---

長谷川。

いない。

---

二人とも。

ベンチ外。

---

疲労。

---

そこまでは。

相模原側も。

ある程度。

予測していた。

---

だが。

---

相模原監督。

「……そういうことか。」

---

ただ。

休ませるためだけではない。

---

ようやく。

意味が。

見えた。

---

相模原の。

最前線。

---

**柿山渉。**

---

荒い。

---

強い。

---

身体を。

ぶつける。

---

腕を。

使う。

---

相手を。

苛立たせる。

---

ファウルぎりぎりの。

接触を。

繰り返す。

---

そこへ。

千葉が。

ぶつけたのは。

---

**鬼塚純一郎。**

---

36歳。

---

大ベテラン。

---

多少。

身体を。

ぶつけられても。

動じない。

---

挑発にも。

簡単には。

乗らない。

---

柿山の。

駆け引きを。

経験で。

受け止める。

---

そして。

もう一人。

---

**橋本翔。**

---

19歳。

---

だが。

---

**198センチ。**

---

圧倒的な。

高さ。

---

身体能力。

---

若さ。

---

空中戦。

---

相模原監督。

「鬼塚で。」

「柿山の駆け引きを。」

「受け止める。」

---

「橋本で。」

「高さを。」

「潰す。」

---

しかも。

橋本は。

U-19日本代表にも。

選ばれる。

若手CB。

---

粗さは。

ある。

---

だが。

今日。

隣にいるのは。

鬼塚。

---

36歳。

---

経験を。

補える。

---

さらに。

左。

---

高山。

---

岡崎への。

対応。

---

先ほどから。

簡単には。

足を出さない。

---

左足へ。

持たせない。

---

ドリブルで。

ファウルを。

取りに来ても。

焦らない。

---

右。

毛利。

---

メルシエ側への。

対応。

---

若さ。

運動量。

---

そして。

必要なら。

鬼塚や。

笹森が。

カバー。

---

相模原監督。

「攻撃だけじゃない。」

---

千葉は。

今日。

守備も。

相模原に。

合わせている。

---

前線。

中盤。

最終ライン。

---

全部。

---

その時。

---

スタジアム。

大きな。

歓声。

---

相模原監督。

顔を上げる。

---

コーナーキック。

---

千葉。

キッカー。

---

**戸部翔。**

---

ペルティエも。

当然。

近くにいる。

---

だが。

セットプレー。

---

マンマークの。

状況は。

変わる。

---

戸部。

ボールを。

セットする。

---

相模原。

守備陣。

警戒。

---

例の。

山形戦。

---

奇策。

---

あれも。

当然。

見ている。

---

何か。

やるのか。

---

普通に。

蹴るのか。

---

相模原守備陣。

集中。

---

戸部。

後ろへ。

下がる。

---

今回は。

誰も。

転ばない。

---

誰も。

揉めない。

---

戸部。

走る。

---

右足。

---

バシッ!!

---

普通に。

蹴った。

---

だが。

---

ボールの。

質が。

高い。

---

鋭く。

曲がる。

---

ゴール前。

---

相模原GK。

出るか。

迷う。

---

ニア。

---

マティアス。

動く。

---

相模原CB。

ついていく。

---

中央。

---

鬼塚。

---

その奥。

---

橋本。

---

「橋本!!」

---

198センチ。

---

橋本翔。

---

跳んだ。

---

高い。

---

相模原DFも。

跳ぶ。

---

届かない。

---

橋本。

頭。

---

ドンッ!!

---

強烈な。

ヘディング。

---

ボール。

ゴールへ。

---

相模原GK。

反応。

---

手を。

伸ばす。

---

だが。

---

届かない。

---

ネット。

---

バサッ!!

---

一瞬。

---

そして。

アウェイ側。

---

爆発。

---

「うおおおおおおおおおおおおおお!!」

---

橋本。

着地。

---

ゴールを見る。

---

入った。

---

「っしゃあああああ!!」

---

拳を。

握る。

---

19歳。

---

背番号35。

---

**橋本翔。**

---

セットプレーから。

先制。

---

スコア。

---

**相模原マンスリーFC 0-1 エストレヤ千葉。**

---

千葉の選手たち。

橋本へ。

集まる。

---

鬼塚。

橋本の。

頭を。

叩く。

---

「ナイスだ!」

---

橋本。

「痛いっす!」

---

鬼塚。

「これくらいで痛がるな!」

---

戸部も。

走ってくる。

---

「俺のボールも。」

「良かったでしょ?」

---

橋本。

「最高でした!」

---

戸部。

「よし。」

---

ペルティエ。

ゴール前。

---

静かに。

橋本を見る。

---

自分より。

遥かに。

高い位置。

---

そこから。

叩き込まれた。

---

相模原監督。

腕を組む。

---

そして。

また。

思う。

---

今日の。

千葉の。

DF選択。

---

橋本。

---

鬼塚。

---

高山。

---

毛利。

---

相模原対策として。

組まれている。

---

しかも。

守るだけではない。

---

橋本の。

**198センチ。**

---

セットプレーでは。

そのまま。

武器になる。

---

相模原監督。

「……なるほどな。」

---

休養。

---

ターンオーバー。

---

研究外し。

---

相模原対策。

---

そして。

選手それぞれの。

特徴。

---

全部。

重なっている。

---

単純に。

主力を。

休ませただけではない。

---

千葉ベンチ。

---

マルコ。

拳を。

握る。

---

中村。

「よし!」

---

八幡も。

立ち上がる。

---

「橋本!」

---

橋本。

遠く。

ベンチへ。

拳を。

向ける。

---

前半。

20分過ぎ。

---

二連敗中の。

エストレヤ千葉。

---

試合を。

支配し。

---

そして。

セットプレー。

---

戸部翔の。

右足。

---

橋本翔の。

高さ。

---

二つの。

武器が。

噛み合った。

---

**相模原 0-1 千葉。**

---

試合の主導権だけではない。

---

ついに。

スコアまで。

---

エストレヤ千葉が。

先に。

動かした。

### 第338話 何もさせない

橋本翔の。

先制ゴール。

---

**相模原マンスリーFC 0-1 エストレヤ千葉。**

---

ホーム。

相模原。

---

当然。

このままでは。

終われない。

---

キックオフ。

再開。

---

相模原。

少し。

前への圧力を。

強める。

---

斎藤。

下がって。

ボールを。

受ける。

---

笹森。

ついていく。

---

斎藤。

ワンタッチ。

---

ペルティエ。

---

そこから。

左。

---

メルシエ。

---

ようやく。

前を向く。

---

毛利。

構える。

---

メルシエ。

ボールを。

身体の内側へ。

隠す。

---

一歩。

---

二歩。

---

簡単には。

奪えない。

---

これが。

メルシエ。

---

高い。

ボールキープ能力。

---

毛利。

無理に。

奪いに行かない。

---

時間を。

使わせる。

---

そこへ。

エミリオ。

戻る。

---

二人。

---

メルシエ。

「……。」

---

仕掛ける。

---

右足。

---

中央へ。

持ち出す。

---

だが。

---

笹森も。

戻っている。

---

前。

塞がれる。

---

メルシエ。

後ろへ。

戻す。

---

相模原。

やり直し。

---

ホームサポーター。

声を。

上げる。

---

だが。

攻撃が。

加速しない。

---

今度は。

右。

---

岡崎。

---

高山と。

一対一。

---

細かい。

タッチ。

---

縦。

---

止まる。

---

中。

---

高山。

ついていく。

---

左足を。

警戒。

---

岡崎。

一瞬。

身体を。

ぶつける。

---

高山。

倒れない。

---

足も。

出さない。

---

岡崎。

ファウルを。

取れない。

---

さらに。

笹森。

カバー。

---

岡崎。

戻す。

---

また。

相模原。

やり直し。

---

斎藤。

中央で。

動く。

---

右。

---

左。

---

笹森の。

視界から。

消えようとする。

---

だが。

笹森だけではない。

---

エミリオ。

---

鬼塚。

---

橋本。

---

周囲も。

斎藤の位置を。

確認している。

---

第5節。

---

一人で。

試合を。

動かした。

斎藤。

---

今日は。

違う。

---

受けても。

前を。

向かせない。

---

前を向いても。

次を。

自由に選ばせない。

---

斎藤。

「……面倒だな。」

---

ようやく。

柿山へ。

縦パス。

---

柿山。

背中。

---

鬼塚。

---

ドンッ。

---

身体が。

ぶつかる。

---

柿山。

ボールを。

収める。

---

鬼塚。

押し切ろうとは。

しない。

---

柿山が。

腕を使う。

---

鬼塚。

付き合わない。

---

橋本。

すぐ近く。

---

柿山。

ターンできない。

---

落とす。

---

斎藤。

走り込む。

---

しかし。

---

笹森。

先。

---

ボールを。

奪う。

---

「よし!」

---

千葉。

切り替え。

---

笹森。

エミリオ。

---

エミリオ。

顔を上げる。

---

戸部。

---

ペルティエ。

---

また。

一緒。

---

エミリオ。

笑う。

---

出さない。

---

左。

塩川。

---

塩川。

受ける。

---

前へ。

---

相模原。

戻る。

---

ホームなのに。

---

相模原が。

追いかける。

---

千葉が。

動かす。

---

そんな時間が。

続く。

---

前半。

30分。

---

**0-1。**

---

相模原。

まだ。

決定機らしい。

決定機を。

作れない。

---

相模原ベンチ。

監督。

立っている。

---

「もっと。」

「斎藤を使え!」

---

だが。

使いたくても。

---

中央。

閉じられる。

---

なら。

サイド。

---

メルシエ。

---

岡崎。

---

しかし。

そこも。

千葉が。

対応。

---

特に。

岡崎。

---

高山が。

徹底して。

左足の。

シュートコースを。

消している。

---

ドリブルへ。

安易に。

足を出さない。

---

ファウルも。

与えない。

---

岡崎の。

二つの武器。

---

ドリブル。

---

ファウル獲得。

---

どちらも。

思うように。

使わせない。

---

そして。

柿山。

---

鬼塚。

---

36歳。

---

経験で。

対応。

---

柿山。

少し。

苛立ち始める。

---

「もっと寄越せ!」

---

斎藤へ。

声。

---

だが。

斎藤も。

簡単ではない。

---

千葉。

今日。

守備の距離が。

いい。

---

一人。

抜かれても。

次。

---

その次。

---

必ず。

いる。

---

前半。

35分。

---

相模原。

FK。

---

少し。

距離がある。

---

ペルティエ。

左足。

---

千葉。

警戒。

---

玉縄。

壁を。

調整。

---

ペルティエ。

直接。

---

蹴る。

---

曲がる。

---

だが。

---

ゴール。

右。

---

外。

---

玉縄。

見送る。

---

ペルティエ。

小さく。

息を吐く。

---

これも。

決まらない。

---

そして。

千葉。

ゴールキック。

---

急がない。

---

玉縄。

橋本へ。

---

橋本。

鬼塚。

---

鬼塚。

笹森。

---

相模原。

前から。

来る。

---

笹森。

エミリオ。

---

エミリオ。

ワンタッチ。

---

右。

毛利。

---

毛利。

ダニエルへ。

---

また。

サイド。

---

相模原の。

プレスを。

外す。

---

ダニエル。

縦。

---

一人。

かわす。

---

中央。

マティアス。

---

戸部も。

上がる。

---

ペルティエ。

戸部へ。

---

その瞬間。

---

ダニエル。

逆。

---

塩川へ。

大きく。

展開。

---

塩川。

フリー。

---

相模原。

慌てて。

戻る。

---

千葉ベンチ。

八幡。

「いい。」

---

相手が。

戸部を見る。

---

その間に。

外。

---

外を。

警戒する。

---

今度は。

エミリオ。

---

そして。

戸部。

---

まだ。

大きくは。

使わない。

---

相模原に。

選択を。

迷わせる。

---

前半。

40分。

---

相模原サポーター。

さらに。

声を。

大きくする。

---

ホーム。

---

一点。

ビハインド。

---

何とか。

前半のうちに。

追いつきたい。

---

相模原。

前へ。

人数を。

増やす。

---

斎藤。

ようやく。

少し。

前を向いた。

---

左。

メルシエ。

---

パス。

---

メルシエ。

キープ。

---

毛利。

対応。

---

柿山。

中央。

---

橋本と。

鬼塚の間へ。

動く。

---

クロス。

---

高い。

---

柿山。

跳ぶ!

---

だが。

---

その横。

---

橋本翔。

---

さらに。

高い。

---

ドンッ!!

---

頭。

---

完璧に。

弾き返す。

---

柿山。

着地。

---

橋本を見る。

---

「……高ぇな。」

---

橋本。

何も。

返さない。

---

クリアボール。

---

エミリオ。

拾う。

---

すぐ。

前。

---

マティアス。

---

千葉。

また。

カウンター。

---

相模原。

慌てて。

戻る。

---

ホームチームが。

攻め切れない。

---

攻めれば。

逆に。

千葉が。

前へ出る。

---

相模原に。

流れが。

来ない。

---

前半。

45分。

---

アディショナルタイム。

---

相模原。

最後。

もう一度。

攻撃。

---

岡崎。

右。

---

高山。

---

岡崎。

縦。

---

切り返し。

---

中。

---

左足。

---

シュート!

---

その前。

---

笹森。

身体を。

入れる。

---

ブロック。

---

ボール。

跳ねる。

---

鬼塚。

大きく。

クリア。

---

その直後。

---

ピッ。

ピッ。

ピーーーーーッ!!

---

前半終了。

---

スコア。

---

## 相模原マンスリーFC 0-1 エストレヤ千葉

---

得点。

**橋本翔。**

---

選手たちが。

ロッカールームへ。

戻っていく。

---

ホーム。

相模原。

---

メルシエ。

---

柿山。

---

岡崎。

---

斎藤。

---

ペルティエ。

---

警戒された。

五人。

---

全員。

ピッチに。

いる。

---

だが。

前半。

---

ほとんど。

いいところを。

出せなかった。

---

斎藤には。

試合を。

支配させない。

---

岡崎には。

得意な形で。

仕掛けさせない。

---

メルシエには。

自由に。

タメを。

作らせない。

---

柿山には。

ゴール前で。

仕事を。

させない。

---

ペルティエは。

戸部を。

消している。

---

しかし。

---

その戸部自身が。

最初から。

囮。

---

結果。

ペルティエまで。

千葉の狙いに。

組み込まれている。

---

相模原監督。

無言で。

ロッカールームへ。

向かう。

---

前回。

第5節。

---

自分たちは。

千葉を。

**1-0で破った。**

---

だが。

今日。

前半45分。

---

まるで。

違う。

---

千葉が。

相模原を。

研究してきた。

---

それは。

分かっていた。

---

だが。

想像以上。

---

相模原が。

千葉を。

研究した。

その対策まで。

---

**千葉に利用されている。**

---

一方。

千葉。

---

二連敗中。

---

主力を。

大幅に。

入れ替えた。

---

それでも。

崩れない。

---

むしろ。

---

前半。

試合を。

完全に。

支配。

---

そして。

一点。

リード。

---

**0-1。**

---

ホームの。

相模原に。

ほとんど。

いいところを。

出させないまま。

---

前半45分が。

終了した。

### 第339話 ハーフタイム

前半終了。

---

**相模原マンスリーFC 0-1 エストレヤ千葉。**

---

両チーム。

それぞれの。

ロッカールームへ。

戻る。

---

まず。

ホーム。

---

## 相模原マンスリーFC

---

扉が。

閉まる。

---

重い。

空気。

---

一点差。

---

まだ。

0-1。

---

だが。

問題は。

点差ではない。

---

前半。

ほとんど。

自分たちの。

良さを。

出せていない。

---

柿山。

椅子へ。

座る。

「……やりづれぇ。」

---

鬼塚。

---

何度。

身体を。

ぶつけても。

乗ってこない。

---

挑発しても。

反応しない。

---

さらに。

クロスが入れば。

198センチの。

橋本。

---

柿山。

思うように。

勝負できない。

---

岡崎。

タオルで。

汗を拭く。

---

高山。

---

足を。

簡単に。

出してこない。

---

左足の。

シュート。

---

そこも。

徹底的に。

警戒されている。

---

ドリブルで。

ファウルを。

誘おうとしても。

引っかからない。

---

岡崎。

「かなり。」

「俺のこと。」

「調べてるな。」

---

メルシエ。

水を。

飲む。

---

自分も。

同じ。

---

ボールを。

持てば。

毛利。

---

さらに。

周囲。

---

一人で。

無理に。

奪おうとしてこない。

---

キープは。

できる。

---

だが。

---

その次。

---

斎藤。

柿山。

岡崎。

---

そこへ。

繋げる前に。

千葉が。

場所を。

埋める。

---

斎藤。

黙って。

座っている。

---

第5節。

---

あの時とは。

全く違う。

---

自分が。

動けば。

笹森。

---

笹森を。

外しても。

エミリオ。

---

さらに。

後ろ。

---

鬼塚。

橋本。

---

一人を。

外しただけでは。

自由になれない。

---

そして。

ペルティエ。

---

壁に。

背を預ける。

---

前半。

自分の仕事。

---

戸部翔。

---

かなり。

抑えた。

---

自由には。

させていない。

---

ボールに。

触らせる回数も。

減らした。

---

だが。

---

それが。

相模原の。

優位に。

繋がっていない。

---

むしろ。

---

ペルティエ。

「……使われたな。」

---

斎藤が。

見る。

「気づいた?」

「ああ。」

---

ペルティエ。

戸部を。

マーク。

---

戸部。

それを。

嫌がらない。

---

むしろ。

自分を。

連れて歩いている。

---

その間。

---

塩川。

---

ダニエル。

---

エミリオ。

---

そこから。

千葉が。

攻撃を作る。

---

相模原監督が。

前へ。

立つ。

---

「まず。」

---

全員。

顔を上げる。

---

「落ち着け。」

---

「一点だ。」

---

まだ。

45分。

ある。

---

一点。

返せば。

同点。

---

二点なら。

逆転。

---

だが。

---

「前半と。」

「同じことを。」

「後半もやれば。」

---

「負ける。」

---

はっきり。

言った。

---

ホワイトボード。

---

千葉。

---

中央。

戸部。

---

左右。

塩川。

ダニエル。

---

後ろ。

エミリオ。

---

監督。

「戸部を。」

「消すこと自体は。」

「できている。」

---

ペルティエを見る。

---

「ロマン。」

「君の仕事が。」

「悪いわけではない。」

---

「問題は。」

「千葉が。」

「最初から。」

「それを想定していたことだ。」

---

ペルティエ。

頷く。

---

監督。

「後半。」

「戸部だけに。」

「引っ張られるな。」

---

「状況によって。」

「受け渡せ。」

---

完全に。

離すわけではない。

---

戸部を。

自由にすれば。

危険。

---

だが。

前半のように。

戸部だけへ。

意識を。

集中しすぎるのも。

危険。

---

監督。

「特に。」

「両サイド。」

---

塩川。

---

ダニエル。

---

「ここへ。」

「簡単に。」

「ボールを入れさせるな。」

---

さらに。

---

「エミリオ。」

---

千葉。

背番号7。

---

「こいつの。」

「縦パス。」

「もっと警戒しろ。」

---

前半。

何度も。

狙われた。

---

一瞬。

ライン間。

---

CBとSBの間。

---

そこへ。

鋭い。

スルーパス。

---

監督。

「前半は。」

「千葉に。」

「こちらの守備を。」

「動かされた。」

---

「後半は。」

「逆だ。」

---

そして。

攻撃。

---

監督。

斎藤を見る。

---

「寛太。」

---

「もっと。」

「位置を変えろ。」

---

斎藤。

「分かりました。」

---

笹森に。

捕まるなら。

---

さらに。

下がる。

---

サイドへ。

流れる。

---

ペルティエの。

横まで。

降りる。

---

そこから。

ボールを。

引き出す。

---

「前の三人も。」

「待つな。」

---

メルシエ。

---

柿山。

---

岡崎。

---

「動け。」

---

「千葉のDFを。」

「動かせ。」

---

鬼塚。

橋本。

高山。

毛利。

---

前半。

整った状態では。

崩せなかった。

---

なら。

---

位置を。

変えさせる。

---

柿山が。

流れる。

---

メルシエが。

中へ。

---

岡崎が。

中央へ。

---

斎藤が。

外へ。

---

形を。

崩す。

---

監督。

「ホームだ。」

---

「このまま。」

「何もできずに。」

「終わるな。」

---

空気が。

変わる。

---

柿山。

立ち上がる。

---

「一点だろ。」

---

岡崎。

「ああ。」

---

メルシエも。

静かに。

頷く。

---

相模原。

まだ。

死んでいない。

---

二連勝中。

---

後半戦。

3勝1敗。

---

ここから。

反撃。

---

一方。

---

アウェイ。

---

## エストレヤ千葉

---

こちらは。

相模原とは。

空気が違う。

---

だが。

---

浮かれても。

いない。

---

橋本。

座る。

---

前半。

先制ゴール。

---

それでも。

表情は。

真剣。

---

鬼塚。

「前半は。」

「良かったな。」

---

橋本。

「はい。」

---

鬼塚。

「でも。」

「後半。」

「絶対変えてくるぞ。」

---

橋本。

「分かってます。」

---

その前。

マルコ。

---

「鬼塚の。」

「言う通りだ。」

---

全員。

監督を見る。

---

マルコ。

「前半。」

「我々の狙いは。」

「機能した。」

---

戸部。

囮。

---

塩川。

ダニエル。

---

サイドアタック。

---

エミリオ。

縦。

---

さらに。

戸部が。

ペルティエを。

引きつける。

---

そして。

守備。

---

柿山。

岡崎。

メルシエ。

斎藤。

---

ほとんど。

自由を。

与えなかった。

---

マルコ。

「だが。」

---

「相模原も。」

「当然。」

「修正する。」

---

八幡が。

前半の。

いくつかの場面を。

モニターへ。

映す。

---

「特に。」

「ここ。」

---

斎藤。

---

前半終盤。

少しずつ。

下がって。

ボールを。

受け始めている。

---

八幡。

「斎藤は。」

「笹森から。」

「逃げる位置を。」

「探し始めてる。」

---

笹森。

頷く。

---

「後半。」

「もっと。」

「動いてくると思う。」

---

「無理に。」

「一人で。」

「全部ついていかなくていい。」

---

笹森。

「受け渡す?」

「そう。」

---

斎藤の。

得意技。

---

マークを。

外す。

---

それに。

付き合いすぎれば。

笹森自身が。

本来いるべき。

場所から。

消される。

---

八幡。

「斎藤を。」

「捕まえることより。」

「斎藤が。」

「何をしたいか。」

「そこを見よう。」

---

笹森。

「分かりました。」

---

次。

---

柿山。

---

鬼塚。

---

橋本。

---

八幡。

「柿山も。」

「後半は。」

「中央に。」

「居続けないと思う。」

---

鬼塚。

「だろうな。」

---

前半。

中央では。

鬼塚。

橋本。

---

二人に。

抑えられた。

---

なら。

サイドへ。

流れる。

---

橋本を。

外へ。

連れ出す。

---

鬼塚を。

動かす。

---

そういう。

変化。

---

マルコ。

「橋本。」

「追いすぎるな。」

---

橋本。

「はい。」

---

「鬼塚。」

「ああ。」

---

「声を。」

「掛け続けてくれ。」

---

鬼塚。

「任せろ。」

---

36歳。

---

19歳。

---

年齢差。

17。

---

だからこそ。

鬼塚の。

経験。

---

橋本の。

身体能力。

---

互いを。

補う。

---

そして。

高山。

---

マルコ。

「岡崎は。」

「後半。」

「さらに。」

「仕掛けてくる。」

---

高山。

「はい。」

---

「今まで通り。」

「簡単に。」

「足を出すな。」

---

岡崎。

---

左足。

---

ミドル。

---

ドリブル。

---

ファウル獲得。

---

全部。

警戒。

---

高山。

「分かってます。」

---

毛利。

---

メルシエ。

---

こちらも。

同じ。

---

一人で。

無理に。

奪わない。

---

キープされても。

慌てない。

---

危険な。

次のプレーを。

させない。

---

そして。

攻撃。

---

マルコが。

戸部を見る。

---

「戸部。」

---

「後半。」

---

戸部。

顔を上げる。

---

「そろそろ。」

「君も。」

「使う。」

---

戸部。

ニヤッ。

---

「やっと?」

---

周囲。

少し。

笑う。

---

前半。

戸部は。

徹底して。

囮。

---

ペルティエを。

引きつけた。

---

だが。

---

相模原は。

ハーフタイム。

必ず。

修正する。

---

ペルティエが。

戸部から。

少し。

離れる。

---

サイドへの。

カバーを。

意識する。

---

その瞬間。

---

戸部が。

空く。

---

マルコ。

「相手が。」

「君への。」

「警戒を。」

「一段落としたら。」

---

「そこから。」

「ゲームを作れ。」

---

戸部。

「了解。」

---

八幡。

「でも。」

「いきなり。」

「戸部ばっかりに。」

「しないでください。」

---

エミリオ。

「分かってる。」

---

塩川。

---

ダニエル。

---

前半。

効いている。

---

そこは。

捨てない。

---

サイド。

---

エミリオの。

スルーパス。

---

そして。

戸部。

---

攻撃の。

選択肢を。

一つ。

増やす。

---

マルコ。

「前半。」

「相模原は。」

「我々に。」

「対応できなかった。」

---

「だから。」

「後半。」

「対応してくる。」

---

一度。

間。

---

「なら。」

---

「その対応を。」

「また。」

「利用する。」

---

戸部。

笑う。

---

ダニエルも。

頷く。

---

マティアス。

静かに。

立ち上がる。

---

スコア。

---

**0-1。**

---

一点。

リード。

---

だが。

守り切るために。

引くつもりは。

ない。

---

相模原は。

ホーム。

---

必ず。

出てくる。

---

なら、その前へ出てくる力を逆に使う。

---

マルコ。

「後半。」

「二点目を。」

「取りに行く。」

---

選手たち。

「はい!」

---

相模原。

---

前半の千葉対策を修正する。

---

千葉。

---

その修正まで読んで次を用意する。

---

ハーフタイム十五分。

---

両チームの戦術は再び書き換えられた。

---

そしてまもなく後半が始まる。

### 第340話 後半開始

両チームの選手が。

再び。

ピッチへ。

戻ってくる。

---

スコア。

**相模原マンスリーFC 0-1 エストレヤ千葉。**

---

ホーム。

相模原。

---

一点を。

追う。

---

アウェイ。

千葉。

---

一点を。

守る。

---

いや。

---

**二点目を取りに行く。**

---

両チーム。

それぞれ。

ハーフタイムで。

修正を入れた。

---

ピーーーーーッ!!

---

**後半開始。**

---

相模原。

キックオフ。

---

いきなり。

前半とは。

違う。

---

斎藤。

下がる。

---

かなり。

下がる。

---

ダブルボランチの。

近くまで。

---

笹森。

見る。

---

だが。

追わない。

---

一昨日。

そして。

ハーフタイム。

---

言われている。

---

**追いすぎるな。**

---

斎藤。

ボールを。

受ける。

---

笹森。

一定の距離。

---

斎藤。

前を見る。

---

柿山。

---

中央ではない。

---

右へ。

流れる。

---

橋本。

一瞬。

ついていこうとする。

---

「翔!」

---

鬼塚。

声。

---

橋本。

止まる。

---

柿山を。

追いすぎない。

---

右へ。

流れた柿山には。

高山。

---

受け渡す。

---

斎藤。

左。

---

メルシエ。

---

だが。

メルシエも。

いつもの。

左サイドではない。

---

中央へ。

入ってくる。

---

毛利。

追う。

---

今度は。

鬼塚。

「毛利!」

---

毛利。

止まる。

---

中央。

笹森。

エミリオ。

---

そこへ。

受け渡す。

---

八幡。

ベンチ。

「やっぱり。」

---

中村。

「ああ。」

---

相模原。

前線を。

動かしてきた。

---

千葉の。

マークを。

崩すため。

---

ポジションを。

入れ替える。

---

斎藤。

パス。

---

中央へ。

入った。

メルシエ。

---

エミリオ。

寄せる。

---

メルシエ。

身体を。

入れる。

---

キープ。

---

やはり。

強い。

---

エミリオ。

簡単には。

奪えない。

---

メルシエ。

右足。

---

前。

---

柿山!

---

だが。

---

鬼塚。

先。

---

足を。

伸ばす。

---

カット。

---

「よし!」

---

鬼塚。

すぐ。

笹森。

---

笹森。

前。

---

エミリオ。

---

相模原。

攻撃から。

守備へ。

---

切り替える。

---

そして。

---

ペルティエ。

---

戸部。

---

前半ほど。

近くない。

---

戸部。

気づく。

---

「……お。」

---

ペルティエ。

戸部を。

見る。

---

だが。

完全には。

ついてこない。

---

サイド。

---

ダニエル。

---

そちらも。

警戒。

---

戸部。

少し。

笑う。

---

**来た。**

---

ハーフタイム。

マルコが。

言っていた。

---

相手が。

戸部への。

警戒を。

一段。

落とした時。

---

そこから。

戸部も。

使う。

---

エミリオ。

ボールを。

持つ。

---

戸部。

中央。

---

今度は。

---

パス。

---

戸部。

受けた。

---

ペルティエ。

すぐ。

寄せる。

---

だが。

前半とは。

違う。

---

最初から。

密着していない。

---

その。

わずかな。

時間。

---

戸部。

ワンタッチ。

---

左。

---

塩川。

---

速い。

展開。

---

塩川。

受ける。

---

高山。

上がる。

---

相模原。

右サイド。

二人。

寄る。

---

塩川。

高山へ。

---

高山。

縦。

---

クロス。

---

中央。

マティアス!

---

相模原CB。

ヘディング。

---

クリア。

---

だが。

---

こぼれ球。

---

エミリオ。

---

拾う。

---

ペルティエ。

今度は。

エミリオへ。

寄せる。

---

戸部。

空く。

---

エミリオ。

すぐ。

戸部。

---

戸部。

受ける。

---

前を。

向く。

---

相模原監督。

「寄せろ!」

---

斎藤。

戻る。

---

ペルティエも。

戸部へ。

---

二人。

---

戸部。

待つ。

---

引きつける。

---

そして。

---

右。

---

ダニエル。

---

パス。

---

ダニエル。

フリー。

---

相模原。

左SB。

慌てて。

出る。

---

毛利。

外。

---

ダニエル。

中。

---

二人。

別方向。

---

相模原。

迷う。

---

ダニエル。

中へ。

---

左足ではない。

---

右足。

---

低い。

クロス。

---

マティアス。

ニア!

---

合わせる!

---

ガッ!!

---

相模原GK!

---

反応。

---

弾いた!

---

「っ!」

---

マティアス。

頭を。

抱える。

---

ダニエル。

悔しそうに。

手を叩く。

---

千葉ベンチ。

立ち上がる。

---

八幡。

「惜しい!」

---

後半。

開始早々。

---

千葉。

決定機。

---

相模原。

修正した。

---

戸部だけを。

追い回さない。

---

サイドも。

見る。

---

だが。

---

その結果。

---

今度は。

戸部が。

ボールを。

触り始める。

---

戸部が。

触れば。

---

相模原の。

中央が。

寄る。

---

そこから。

---

また。

サイド。

---

相模原監督。

表情を。

変えない。

---

だが。

分かっている。

---

前半。

戸部を。

消した。

---

すると。

サイドに。

やられた。

---

後半。

サイドを。

警戒。

---

すると。

戸部が。

出てくる。

---

しかも。

後ろには。

エミリオ。

---

どこかを。

消せば。

---

別の場所が。

開く。

---

斎藤。

「……面倒だな。」

---

前半と。

同じ言葉。

---

だが。

今度は。

意味が。

さらに。

重い。

---

相模原。

それでも。

攻める。

---

ホーム。

---

一点。

追っている。

---

岡崎。

右。

---

今度は。

中央へ。

入る。

---

高山。

受け渡す。

---

岡崎。

左足。

---

ミドルを。

狙える位置。

---

笹森。

寄せる。

---

岡崎。

足を。

振る。

---

フェイント!

---

笹森。

飛ばない。

---

岡崎。

もう一度。

---

今度こそ。

左足!

---

バンッ!!

---

シュート!

---

橋本。

身体を。

投げ出す。

---

ドンッ!!

---

ブロック!

---

ボール。

跳ねる。

---

柿山。

反応!

---

だが。

---

鬼塚。

先に。

身体を。

入れる。

---

柿山。

後ろから。

接触。

---

鬼塚。

倒れない。

---

ボール。

玉縄へ。

---

玉縄。

しっかり。

キャッチ。

---

柿山。

「チッ。」

---

鬼塚。

何も。

言わない。

---

玉縄。

すぐには。

蹴らない。

---

全体を見る。

---

そして。

右。

毛利へ。

---

また。

千葉の。

攻撃。

---

後半。

5分。

---

スコア。

まだ。

---

**0-1。**

---

だが。

---

相模原も。

前半とは。

違う。

---

動き始めた。

---

千葉も。

前半とは。

違う。

---

戸部を。

使い始めた。

---

両チーム。

ハーフタイムで。

一段。

変化。

---

相模原が。

千葉の狙いを。

修正する。

---

千葉が。

その修正を。

さらに。

利用する。

---

試合は。

前半以上に。

---

**戦術の読み合いへ。**

---

入っていた。