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冬のある日

異世界のんびり農家 — ncode.syosetu.com · All chapters

冬のある日

俺は目を覚ました。

昼食後、寝てしまったようだ。

しかもコタツで。

……

いかんな。

風邪をひいてしまう。

いくら【健康な肉体】があるからって、油断はいけない。

注意しなければ。

というわけで、クロ、ユキ、起きるように。

クロはともかく、ユキが仰向けって珍しいな。

油断しすぎだぞ。

ああ、クロはヨダレがたれてる。

アンにバレたら怒られるぞ。

でもって、ザブトンの子供たち。

コタツの中にみっちり入るのはやめて。

ちょっと怖いから。

……

酒スライム、お前もコタツの中に入っていたのか?

ああ、ザブトンの子供たちに邪魔されて動けなかったのね。

すまなかった。

熱くなってるぞ、冷やしてこい。

外は駄目だぞ、凍るから。

地下が涼しいぞ。

もうコタツの中には……毛玉?

これは、ヒトエか。

拗 ( す ) ねているのか?

どうした?

ヨウコと喧嘩した?

ヨウコがアイギスを褒めて、ヒトエを褒めない?

ああ、魚の食べ方か。

いや、アイギスのは名人芸というか、アイギスにしかできない食べ方だからな。

お前はまだ子供なんだから、気にせずに食べていいんだぞ。

わかった、ヨウコには俺から言っておいてやる。

それでいいか?

じゃあ、コタツの中からでるように。

次からは、潜り込まずに顔はだすんだぞ。

でもって、ザブトンの子供たちが出たスペースに潜り込む姉猫と子猫たち。

追い出すのが遅いって、俺に文句を言うのはどうなのかな?

魔王がいないからって、荒れないように。

ん?

アイギスと鷲もきたのか。

あ、こらヒトエ、アイギスに当たらない。

アイギス、高い場所に避難だ。

鷲、待て!

アイギスを攻撃されて怒る気持ちはわかるが、待て。

ヒトエを攻撃すると、ヨウコが怒る。

うん、わかる。

ヒトエが悪い。

しかし、子供のことになると道理がひっこむのが親だ。

そう、むずかしいんだ。

まあ、事情を詳しく説明すれば、ヨウコならヒトエを叱ると思うけどな。

俺はヒトエを抱え、食堂に。

甘い物でも食べるか?

だったら人の姿に……なったな。

よしよし。

ちょっと待ってろ。

……

わかってる。

妖精女王の分も用意するから、ヒトエを頼むぞ。

甘い物…… 善哉 ( ぜんざい ) の作り置きがあるな。

これでいいか。

ヒトエ、妖精女王、モチはいくつだ?

ははは、そんなに食べられるのか?

わかったわかった。

ただ、ヒトエは小さく切ったモチだからな。

大きいのは喉に詰まる危険性がある。

俺は火鉢でモチを焼きつつ、善哉の追加を作る。

すぐに足りなくなるだろうから。

予想通り、モチを焼く匂いにつられ、グランマリアがやってきた。

クーデル、コローネの調子はどうだ?

大きい問題はなし?

小さい問題はあるんだな。

ああ、味覚の変化ね。

できるだけ希望通りにしてやってくれ。

善哉は……大丈夫ね。

了解、二人にも持っていってくれるか?

すまない。

俺もあとで様子を見にいくから。

まずはヒトエと妖精女王の分の善哉。

モチも希望通りの数。

次にグランマリア、クーデル、コローネの善哉を……姉猫、子猫たちが走っていった。

魔王が来たようだ。

じゃあ、魔王とビーゼルの分も用意するか。

はいはい。

マルビット、ルィンシァ、スアルロウの分もね。

見回り、ご苦労さま。

問題は?

なしね。

ラズマリアはどうした?

見回り中に仕留めた獲物を、ハイエルフたちのところに持っていってる?

じゃあ、すぐにくるな。

ラズマリアの分も用意しよう。

おっと、この足音は……子供たちだ。

勉強、終わったのかな?

たしか、礼節の勉強だったよな……

ははは、俺の前だけ静かに歩いても駄目だぞ。

見えていないところでも、静かに歩くように。

善哉、食べるか?

モチだけでいい?

わかった、ウルザ、アルフレート、みんなの分を焼いてやってくれ。

一人二つまでだぞ。

夕食、食べられなくなったら俺が叱られる。

……モチがもうすぐなくなる?

あれ?

そんなに食べたかな?

あ、ギラルと混代竜族がお土産で持って帰ったからか。

空を飛ぶクジラの肉のお礼にと、気前よく配ってしまった。

とりあえず、今回の分は大丈夫だな?

よし。

明日、モチを 搗 ( つ ) こう。

ははは、いまからは無理だ。

モチ米を水に 浸 ( つ ) けたり、 蒸 ( む ) さないといけないからな。

準備が大変なんだぞ。

そうそう、鬼人族メイドたちに感謝だ。

夕方。

転移門を使って、温泉地に向かう。

ドラゴンの姿で入れる巨大な温泉は、ドラゴンたちが交代で利用するようになった。

人の姿で入るのも悪くないが、ドラゴン姿で入ると解放感があるのだそうだ。

現在、グーロンデが入っている。

女性が入浴中なら近付かないのがマナーというか常識なのだが、ドラゴンの姿なのでセーフという扱い。

ただ、万が一を考えて、近付くときは鐘を二回、鳴らすようにしている。

人の姿で入浴していないとも限らないからな。

うん、ドラゴン姿だ。

仰向けじゃなくて、ちょっと安心した。

「村長、どうしました?」

グーロンデは頭の一つを持ち上げ、聞いてくる。

俺の目的は、グーロンデが温泉に入る前に狩った魔獣。

パニックカリブー。

ドラゴンの姿じゃなかったらしいから、パニックカリブーも油断していたのだろうな。

グーロンデの指示する場所に行くと、うーん。

心臓が弱い人には見せられない現場。

手を合わせたあと、角を確保。

残りは【万能農具】で耕しておく。

「グーロンデ、やりすぎ」

でも、パニックカリブーを逃がさなかったのは褒めておく。

夕食は期待してもいいぞ。

ああ、夕食はここで食べるか?

それとも戻るか?

「もう少ししたら、戻ります」

了解。

夕食後、まったりと客間に。

最近、魔王とビーゼルはルーとよく話をしている。

ウルザとアルフレートが魔王のいる王都の学園に行くからだろう。

だろうけど……時々、三人して沈痛な顔をしているのはなぜかな?

ウルザもアルフレートも、そんなに不安に思うほど酷くはないと思うが?

それに、子供たちだけで送らず、お目付け役を用意することにもなった。

最初はガルフが候補だったが、顔見知りだと甘えるとのことでルーから却下された。

そして選ばれたのが、温泉地の転移門を管理しているアサ。

執事っぽい格好からもわかるが、もともと太陽城では城主の執事を勤めていたらしい。

ベル、ゴウの推薦もあり、ウルザとアルフレートが学園に行く間のお目付け役となった。

必然的に温泉地の転移門の管理を別の者が引き継ぐことになり、その候補を四村から派遣してもらうことを相談中。

アサ以外に、お目付け役はあと二人。

一人はウルザの土人形、アース。

絶対にウルザについていくとの主張を一回も曲げなかったので、了承。

ただし、ウルザだけでなくほかの子供もみるように。

現在、アースは子供たちと一緒に学園生活で必要なことを学んでいる。

もう一人は、混代竜族から派遣してもらうことになっている。

空を飛ぶクジラの件でここに来たとき、なにかできることはありませんかと言ってくれたので、素直に甘えてみた。

数年、学園に拘束されても大丈夫な者を用意してくれるそうだ。

ありがたい。

このお目付け役三人に加え、ゴール、シール、ブロンの獣人族の男の子たちがいるわけだから、そんなに心配する必要はないと俺は思う。

そう魔王、ビーゼル、ルーに伝えたら、声を揃えてこう言われた。

「甘い」

……甘いかなぁ?

お久しぶりです。

更新、遅れめで申し訳ありません。

今年もあと少しですが、年内にあと数回は更新したいと思います。

よろしくお願いします。

レビューありがとうございます。

これからも頑張ります。

感想欄、色々な感想ありがとうございます。

批判、先読み、予想、考察も感想の一つとして受け入れておりますが、不特定多数が目にする場所であることをご了承ください。

覚えておいてほしいのが、世の中には色々な人がいて、価値観は人それぞれということ。

「赤」と言われて連想する「赤」は、他人が考えている「赤」とは別の色の可能性もあるのです。

色でわかりにくければ、「美味しいラーメン」でもかまいません。

人によって「美味しいラーメン」でイメージする味、内容は違うでしょう。

拘る場所も違うと思います。

そのことを忘れずにいてください。

まとめ。

感想欄に書き込む前に読み直しと深呼吸。

数名の方から、感想欄の謝罪をメッセージでいただきました。

お気になさらず。

更新(ネタ提供)しない作者が一番悪いのです。