LNCrawler

第二十六話 食好

転生したらチートアイテムが弱すぎて詰んでしまいました — novelba.com · All chapters

第二十六話 食好

よし。さっそくあの食堂まで行くとするか。

そうして俺は部屋から出て、食堂へ向かおうとした。

もう道は覚えたし、1人でもいけるな。

だが一応誘っておくか。

あの丸焼きを俺が食べれるところを見たら、どんな反応をするか楽しみだ。

「おーーい!トンプリー。

昼ごはん食べに行くぞーー!」

「おっ!いいね!一緒に食べに行こうか!」

「俺、昨日はあれから村長と食堂に行って、ご飯を食べに行ってたんだ。

とても美味かったぞ!

今日もまたあそこで食べようと思っているんだが、どうだ?」

「えっ?いいけど、…本当に行くのか?」

「何だ?嫌なのか?」

「別に嫌ってことはないが… 」

そうか。こいつ、コンボーが出されるっていうことを知ってて。

いい機会だ。どうせならちょっと意地悪してやろう。

「それなら早く行こうぜ!

あそこの名物はめっちゃ絶品なんだ」

そう言って俺は、ズカズカと歩き出し、トンプリーは躊躇っていたが、俺がおいていくと思ったのか、やむを得なくついてきた。

「昼は君の行きたい店に行くんだ。

今晩は、僕が昨日行った店に付き合ってくれよ。

その店は本当にうまくて美味くてたまらないんだ。

君と行くことができなくて残念だったが、僕がまた行きたいと思ってね。

今度は君を誘おうと思ったんだが、どうかな?」

「それは楽しみにしているよ」

意外にも一度行って気に入った店に人を連れてもう一度行く人っているんだな。

俺だけかと思ってた。

「そう言えば、技を覚えるのは順調か?」

「ああ、勿論だ。

もう今日だって、3つも覚えたんだぞ!」

「3つも?それはすごいな。

どんな技を覚えたんだ?

天候を変える技か?

それともあたり一面を焼き払う炎の技か?」

あれって、そんなすごいことばっかり書いてあったのか。

まだあのしょーもないのしか覚えてないけど大丈夫かなぁ?

「まあ、それはすぐ実践してやるから、その時まで楽しみにしていてくれ」

「分かった。期待しているよ」

そうして俺たちはようやく食堂に着いた。

昨日は遅い時間だったからかあまり人はいなかったが、今はまだ昼間だから、中を見ても人がたくさんだ。

ちなみにキーヌは来ていないようだ。

安心したような、残念なような…

「じゃあ注文しようか。

俺は何を食べるか決まっているが、

そっちは決まっているのか?」

「あっ俺?俺はもう決まって…」

「じゃあ頼みに行くか。

すみませーん。

昨日頼んだやつをください。」

「あらっ?昨日の旅人さんね。

お隣の人も同じでいいかしら?」

「いえ、ぼくは、」

「遠慮しないで大丈夫よ。

同じのにしてあげるから。

ほら、席に座って待っていて」

昨日はあまり人がいなかったから料理を運んでもらえないのかと思っていたが、この店は普段から席に料理を届けにくタイプみたいだな。

こういうので店の雰囲気って印象ずくこともあるからな。

トンプリーが言っていた店って、どんな感じなんだろう?

そんなことを考えながら、席についた。

「なあ?お前の言っていたお店って、店員が料理を机に届けにくるタイプか?

それとも自分でとりに行くタイプ…」

「お待たせしました。

コンボーの丸焼き2つです」

その瞬間、トンプリーの表情は一変した。

「あ、ああ。そうだな。それだな」

かなり慌てているみたいだな。

身体中ガクガク震え上がっている。

まあいい。とりあえず俺は食べるとするか。

「食事中にすまないが、伝えておかなければならないことがあるんだ」

「なんだ」

「実は僕、この食堂に一度来たことがあるんだ。

でも実はこれが苦手でどうしてももうここには来れなくなったんだ。

ほら、僕の部下がこいつだろ。

しかも僕自体が仲間のようなものだから、躊躇ってしまうんだ。すまない」

「それなら俺も謝らなければならないことがあるんだ」

「それは何だ?」

「実は俺、そのこと何となく予想してて、でもこういう反応させるのも悪くないかなーっていう気持ちで今お前にそれを食わせているんだ」

「………やってることが悪すぎるだろ」

俺は魔王軍に悪と言われるようになってしまったか。

「すまないが、私は具合が悪くなってしまったから、部屋に戻っているよ。

技の実践はまた今度見せてくれ」

「そうか。すまない、では」

「そうしてトンプリーは具合が悪そうに前屈みになりながら店を出て行った」

少し悪いことをしてしまったかもしれないな。

「せっかくだし、1人で技の実践をするか」

そうして俺は立ち上がり、きちんと手を合わせて、

「ロウウインドーーーー!」

スカート…捲れるか?