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第三十四話 構想

転生したらチートアイテムが弱すぎて詰んでしまいました — novelba.com · All chapters

第三十四話 構想

「無銭飲食って、俺は無料なんじゃないのか?」

「何でお前さんだけ無料になるんだよ!

ちゃんと金くらい払ってきな!」

「いや、俺は今噂になっている英雄ですよ?

無料にしてくれるんじゃないんですか?」

「英雄が自分から英雄っていうのも、あんまり信用できないなー」

そっか。いくら英雄でどこで食べても無料になるとしても、俺が英雄だとわからなかったらそんなのただの嘘と思われるだけなのか。

「おい。トンプリー!お前、昨日はここに来て食べたんだろ?

どうやって済ませたんだ?」

「あ、そうかそうか。

昨日はお金を持ってきたんだった。

今日もちゃんと持ってきて…」

「あれ?ない。財布がないぞ!」

「はーーー?!なんでこんな時に?」

「僕が気持ち悪くなって一度部屋に戻った時に、置いて行ったんだよ。

その後君のところに戻った時も、何か?と慌てて駆けつけたものだから、財布のことなんて忘れていたよ。

しかもこのまま一回も部屋に帰らずに晩ご飯だなんて予想をしていなかったから…」

「どうするんだ?

一度部屋に戻るか?」

俺はそうして部屋に戻ろうとしたが、

「待ちな!金を払うのが先だよ。

払えないなら、今から捕まえてもらうけどね」

あー。そうだった。

俺たちそもそも店に出られないことで慌ててるんだった。

このまま捕まって牢屋送りなんてなったら洒落にならないな。

さっきはヴオルールにあんな偉そうなこと言ってたけど俺も捕まっちゃいましたーなんてことになったら、流石に顔向けできないからな。

「ガチャリ」

そこは扉を開ける音が聞こえた。

「なんじゃ?やっぱり金が払えなくて困ってるんじゃな?」

店に村長が入ってきた。

「村長?!

あの、すいません私たちお金がなくて、無銭飲食と間違われそうになったんです」

「そっか。わしも言い忘れていたのが悪かったな。

店長。今日はわしが払うから、許してやってくれ」

「村長の頼みならわかりました」

そうして会計を済ませ、俺たちは店を後にした。

「金が払えれなくて危なかったぜ。

ここはお礼を言っておかないとな」

「こちらことすまんかった。

わしがきちんとこのことを言っておけば、こんなことにはならなかったんじゃから」

「いえ、そんなことは…」

無銭飲食にならなかったのは良かったが、冷や汗をかいてしまった。

そうだ!

「みんなで風呂入ってさっぱりしません?」

2人は少し考えてから、

「それはいいな。わしもこのことを思い出した瞬間、走ってこっちにきて汗をかいたからさっぱりしたいんじゃ」

「どこにあるのか知っているのかい?」

トンプリーはまだいったことがなかったみたいだな。

流石に村長は知っていたみたいだけど。

「案内するからついてきて」

そう言って、おれは温泉まで案内した。

途中に部屋の前まで通った時は、間違えて帰りそうになっていたから、もしかしたら別にトンプリー自体は行きたくなかったのかもしれない。

「ほら!ここだよ」

そして俺たち3人は、着替えてから温泉に入った。

「いい眺めじゃなー」

「はい。私は初めてここにきましたが、とても良い眺めで感動します」

「あそこに王都も見えるしな」

「そう言えば王都で思い出したんじゃが、もうすぐじゃな」

「ああ、あいつらの襲撃のことですか。

さっき店でトンプリーからそのことを聞かされてたので、なんのことかはわかりますが」

「今まで何度も対抗していたのじゃが、こっちは村単位で戦っているというのに、なぜかいつも相手の方が優勢なんじゃ。

そして気分が晴れたのか、みんながボロボロになった頃に王都に戻り、それを何度も繰り返しているんじゃ」

王都って言われてるけど、確かにこっちからしたら嫌な奴らだな。

「ただし今回は違うんじゃ。

今回はいずれこの村の英雄になるものがいるんじゃ。

だから、相手にものを言わせることができるかもしれない。

ちなみに、どんなことを覚えたんじゃ?」

俺は村長にも覚えたことを全て伝えた。

「なに?そんなことしか覚えてないのか?」

やっぱそうですよねーー!すみません!