LNCrawler

第四十一話 離村

転生したらチートアイテムが弱すぎて詰んでしまいました — novelba.com · All chapters

第四十一話 離村

「ど、どう言うことだ?」

「実は、トンプリーと相談したんですが、この村が襲撃されている理由は、王都に税金が払えないせいなんです」

「しょうがないんだ!

戦いで何度も金がなくなる。

そうすると金が払えないのも当たり前なんだ!」

「そう。だから明日、俺が直接財務大臣のところへ行って、訴えかけてみようと思うんだ」

「そんな…この村からいなくなるのか?」

「まあ、そう言うことになるな」

「そんなの、みんな心配だぞ?」

「いや、わしは大丈夫だと思うぞ?」

そ、村長?

「なんてったって、わしらは一度、奴らを追い返したのじゃ」

「でも、次来る時はもっと強くなってくるんじゃ?」

確かに少し心配にはなるな。

「それなら逆に、準備に時間がかかるんじゃないか?

その間に、王都へ行って訴えて貰えばいいんじゃ」

なんて物分かりのいい村長なんだ。

俺は何も説明していないのに、全てを察してくれた。

「今回はここまでやってくれたんじゃ。

きっと、次もやってくれるはずじゃ!

この英雄に、みんなで期待しておこう!」

「そうだな!若い2人に任せておけば、安心だ!」

「あ、ありがとう。

俺、期待に応えられるように頑張るぞ!」

「私も絶対に成功させます!」

「おーーーー!」

「それなら今日は、みんなで盛り上がるぞーーー!」

俺らは村中のみんなで飲んで、食べて、喋って盛り上がった。

そこで村長がこちらにやってきて言った。

「まさか、王都に直接行くなんて驚きじゃ。

しかも、いきなり明日に行くとはな」

「トンプリーと決めたことなんです。

帰るつもりはありません」

「ならば、明日には皆で送り届けるぞ?」

「そ、そんな?恐縮です」

「ハッハッハ遠慮するでないぞ」

そう言って村長は去って行った。

そしたら、そのあとは入れ違いのようにリッテリンがこちらへ来て、

「今日の活躍は、見事だったな。2人とも。」

「いえいえ。あなたも一緒に、前に出て戦ってくれていたじゃないですか?」

「確かにそうだが、2人には私は敵わないな。

王都に直接行くそうだが、頑張ってくれ。

私はここで村を守らなければならないから、行くことはできない。

が、いつかまた戻ってきた時には、共に戦えるといいな」

「ああ。楽しみだな!」

そう言ってリッテリンも向こうへ行ってしまった。

今度は村の男たちがきて、

「なあ?お前らこの村から出て行っちゃうのか?」

村の人たちとは、村にきてから何度かいろんな話をしている。

ほとんどの人が知り合いで、友達のようなものだ。

俺らとの別れをとても悲しんでくれている。

「なあ。みんな俺たちはここに戻ってこないと言っているが、もし財務大臣を説得することができたら、ここに戻ってくるつもりだぜ?」

「そうなのか?」

「それなら、もし戻ってきたらまたみんなで楽しくやっていこうな!」

「おう!」

「そうだ!お前も一緒に酒を飲まないか?

今少しお猪口に入っているから、飲んでみろよ?」

「いや、俺は酒は苦手で…」

「ちょっとくらいいいだろ?」

「それなら、少しだけ…」

と思って俺は酒を口に入れた。

「ぶぶっーー!」

俺は思わず口から吐き出してしまった。

なんだこの酒?

アルコールが強すぎる!

「これ、アルコール何度だ?」

「えー?100%くらいだったような…?」

強すぎるだろ!

そっか。ここは異世界だから、酒に対する耐性は異様に強いのか。

「すまないが、これ以上は飲めない」

「そ、そうか、すまんな」

そうして男たちは酒をおかわりしにいった。

そしたら後ろから声が聞こえてきた。

「あの、少しいい?」

「ん?キーヌか。大事な話か?

すまないが、いまは周りの騒音であまり声が聞こえない」

「いや、今じゃないの。

あとでまた、温泉に来てくれない?

最後なんだし」

「後で?わかったよ」

そうしてキーヌは先へ戻って行った。

「おまたせ。コンボーの丸焼き2人前だよ」

「うまそーーー!

いっただっきまーーす!」

俺は美味しく丸焼きほ方ばっていた。

あ、トンプリーは大丈夫か?」

「い、いた、だき、ま、す」

そうしてトンプリーは少しずつ丸焼きを口に入れた。

「う、やっぱりきついな」

「別に、無理して食べる必要はないんだぜ?」

「いや、私はこれから旅に出ると言うのに、こんなことで屈していてはダメなんだ」

そんなこと言っているが、こいつ、普通に共食いだよな?

逆によく食べれるな。

そうして俺とトンプリーは食べ終わり、部屋に戻った。

「それじゃあ、出発は明日の朝だ。

寝坊しないように気をつけような」

「りょうかいーーー」

2人は部屋に入っていった。

「ふーーー。明日はついに村を出るのかーーこの部屋から去るのも惜しいなーー。

風呂の準備をして、そろそろ入りに行くか」

そうして俺は部屋を出て、温泉へ向かった。

としようとしたが、一つ心残りがあったのだ。

俺は温泉とは別の方向に歩いた。

「なあ、調子はどうだ?」

「…ヴオルール!」