LNCrawler

支配者会談 その02

転生して進化したら最強になって無双します — novelba.com · All chapters

支配者会談 その02

「【情報王】殿に問おう、今回の冒険者たちが行った闇厄街および霊子変換室への侵攻。そこに貴方は関わっているのか」

「ああ。俺が計画し、依頼を出した。だが、何もしなければこちらも何もしなかった。阻む物があったから、仕方なく排除しただけ。逆に尋ねるべきか? どうして俺の邪魔をしたのかを」

「なぜだと! 貴方がその先で行おうとしていることは、闇厄街に住まう人々の安寧を損なう行為だとどうして分からない!」

「英雄、まだ起きてもいないことにそこまで腹を立てるか。俺が到達した方がいい未来になる、そうは思わないか?」

最初はこの会談の発端となった事件、その当事者たちによる口論。

まあ、一方的に英雄様が怒鳴り散らしている感じもするけど……。

こういうことに慣れっこな【情報王】は、柳のように受け流している。

このままだと完全に英雄様が負けるんだろうが……この場には、他にも人がいた。

「あら、小耳に挟んだわよ? 案役街の情報でここを完璧に把握して、他の領域にも手を伸ばすのでしょう? それに、休人たちにアイテムを渡していたらしいわね──小さな球体、目玉みたいな物を」

「この地がより好くなることに変わりない。俺は正しい情報を、正しく使えるように管理するだけだ。奴らを支援する物も、そうして情報を正しく使えるように補助しただけだ」

「補助、ねぇ……他の方々、その点はどうお考えかしら?」

不思議と品性を感じる、なのに擬音的にはニヤリとほほ笑む『賭博』。

彼女は周りの参加者たちが発言する機会を与え、それに応える人々。

「そういや、コロシアムにも来てたな。俺にどんな補助をしてくれるんだ?」

『……来た』

「妾の場所にもな……のぅ【暗殺王】、後で二人っきりで話をせぬか? 他にも──」

なんだか一人、会話が逸れている者もいるが、皆が皆同じことを述べる。

すでに街の至る所に、【情報王】が展開した『プライベートアイ』が飛んでいた。

その眼が得た情報を、【情報王】は糧として力の養分にすることができる。

これまではできなかった情報収集も、その能力でだいぶ捗っているらしい。

敵を知り、己を知れば百戦危うからずという言葉があるが、【情報王】は知れば知るほど強くなることができるからな。

「──さて、ここまで上手く話し合いができております……【非業商人】さん、『薬毒』さん、何かご意見はありますか?」

「そうですね……私としては、そちらの機械に興味がありますね」

「私は特に……この後、皆さんが怪我をしないことを祈っております」

「とのことです。では、そろそろ纏めに入りましょう。皆さんの主張を、それぞれ提示していただきたい」

普通とは違う、会談の纏め方。

だがこれでいい……この場に居るのは、誰も彼もが実力者なのだから。