LNCrawler

家族談(01)

転生して進化したら最強になって無双します — novelba.com · All chapters

家族談(01)

ツクル──否、做が部屋から去った後。

瑠璃、舞、翔は座っていた場所から一歩も動かずにいる。

すでに解散を宣言されていた……が、それに従う道理は無かった。

做の『お花摘み』はそこまで長くはない、それでも遅らせる術を知っている。

「『SEBAS』君、お願いね」

《畏まりました》

再び部屋は暗くなり、プロジェクターが降ろされる。

だが、それに做が気づくことは無い……彼の居る部屋からは見えないからだ。

また、それと同じタイミングでいくつかの工作が行われている。

今頃、部屋に持ち込んだ端末に連絡が入っている頃だろう。

鬼の居ぬ間に洗濯、做が自身の戦う映像を省くことは初めから瑠璃に気づかれていた。

予め『SEBAS』と話をつけ、今この状況が作られている。

「あっ、始まった! 父さん、凄い唖然とした顔になってるね」

「自分は関係無い、みたいなことを考えていたのかもしれないわね」

「でも、実際お父さんって何をやっているのか不思議なんだけど……今回の参加者も、本当にみんな強かったし」

「ふふっ、それがあの人の凄いところなの。昔から、いろんな人を惹きつけて。どんな場所でも、どんな姿でもね……本当、嫉妬したくなるぐらいにね」

翔と舞は顔を合わせ……溜め息を吐く。

そう、家族の中で一番神秘的と呼べるレベルで運の良い瑠璃ではあるが、做には敵わないと常日頃から語っていたのだ。

瑠璃が幸運の持ち主ならば、做は奇縁の持ち主……そんな二人だからこそ、結ばれたんだろうなぁと子供たちは思っている。

投影されて続けていた映像では、すでに瑠璃と做の戦いが始まっていた。

あの手この手で障壁に挑む做、その手数は非常に幅が広い。

「父さん、自分で作る武器だったり、特別な能力だったり凄いよね……あれで攻撃力が1しかなくて、魔力と器用さも四桁まで届いてないなんてビックリ」

「ねえ、『SEBAS』。実際のところ、お父さんってどれくらい強いの?」

子供たちは瑠璃と戦い、その高すぎる壁を知った。

だからこそ、最終的に勝利を勝ち得た自分たちの父がどれほど強いのかが気になる。

それを知るのは、この場においてただ一人だけ──ほぼ初期から共にあり、右腕以上に働いてきた『SEBAS』だけだ。

《旦那様は……そうですね、大前提として生存であれば誰よりも優れているでしょう。たとえマグマの底でも、永久凍土の中でも、宇宙に放り投げられても生き残ります》

「……クマムシみたい」

《奥様との試合でご理解いただけた通り、生存の中で勝利に必要な要素を見つけ出すことができます。なので、どれくらいと申されれば世界の中でも五指には入ります──なお、残りの四指は同等の生存能力を持ちます》

世界最高峰の実力者たちの騒動に巻き込まれ、培った実力は伊達じゃない。

做が瑠璃に勝利したのは、偶然ではなく必然とも言えるのだった。