改善生産 中篇
改善生産 中篇
ショウ、そしてそのパーティーメンバーに対する贈り物は作り上げた。
家族のEHOにおける改善点を見つけ、少しだけお手伝いを行っている。
続いてはマイに関するアイテムを作るわけだが……ここでもまた、少し考えてみた。
「マイは従魔使いなわけだから、付随枠の拡張が一番定番なんだろうけども。まあ、それなら従魔用の装備も面白いかもな」
野生の魔物が奪ったアイテムを身に着けることがあるように、従魔もまた職人が作り上げたアイテムを装備可能である。
職人が一から装備を作れば、当然野生の魔物が纏うソレより上質な物になるだろう。
問題はその数……マイが従えている魔物の数は膨大なので、満遍なくは大変なはずだ。
「『SEBAS』、何かいいものは無いだろうか? どんな魔物にも対応している、かつ装備品として認識できるアイテムに心当たりはないか?」
《それでしたら、『魂殻』などいかがでしょうか? レムリアで開発された技術の一つでして、魂を保護する殻という性能からその名前が与えられました》
「魂の殻……なるほど、それならアンデッドでも聖獣でもどんな存在でも付けられるってことか。ちなみに、性能の方は?」
《共通して精神、特に魂魄への干渉に耐性が付きます。そのうえで、使用した素材に応じて特殊な防御性能を獲得します》
防御性能というだけあって、殻に攻撃は難しいのだろう。
百歩譲ったとしても、それは反撃という形になるのかもしれないな。
それ自体は俺の知識にも、初期に獲得した『魔道具適性0(笑)』にも無い情報だが、それは世界が異なっているから……という可能性が高い。
「まあ、何にせよ一度はやってみた方がいいか。レムリアの技術だし、やっぱり必要なのはレムリア産の素材か?」
《核となる代物は、やはりレムリアの理により生み出された魔核です。ですが、同時に使用する素材はどういったものでも理論上は問題ありません》
「自然界の材料なら、:DIY:でどんな物だろうと用意できるからな。それじゃあ、作り方を覚えてやってみますか」
再び:DIY:を使い、魂殻の制作に必要な情報を取り込む。
意識して引き出そうとすると、どこからともなく必要な知識が流れ込んでくる。
「──うん、これならイケそうだ。レムリアの素材で作った工房が必要みたいだが、それはもうとっくに用意してあるからな」
レムリアとの貿易が始まって、時折自分で作るようになっていたからな。
わざわざ向こうに行かずとも、こちらで作れるように場を整えていたのだ。
そうして魂殻を作り上げ、説明書とともにマイへ送ったのだった。