対家族製作 その05
対家族製作 その05
──とまあ、回想した通り。
パシフィス(少女)から渡航権を貰って、俺は休人初となるパシフィス(世界)渡航者になったわけだ。
先んじてネットである程度情報を調べておいたが、他の幻想大陸に比べて肯定感の低さが顕著に見られた……だからこそ、世界として『否定』を『肯定』しているのだろう。
存在しない生物を存在させるため、霊体が住まう世界となったレムリア。
それでも認知はされていた、だからこそ霊体として存在していたのかもしれない。
「だけど、存在しないものを全部存在させるような世界ではないんだろうな。子供が考えるような『ぼくのかんがえたどうぶつ』が全部存在するなら、どれだけ大陸が広くても足りないだろうよ」
ドローンを飛ばして情報を調べている。
幸い、環境はおかしくともきっちりと機能しているようだ。
前回は星の理を上手く理解しておらず、改善にもそれなりに時間が掛かった。
だが今回は『星隕石』もある──しかも特別製、ルリが降らせたあの隕石だ。
片付けをしてもらっているときに気づいたのだが、どうやらアレも『星隕石』だったようで……どんな世界にも対応しているというチート性能付き。
すでに模倣神代魔道具『万造の絨毯』で大量に複製しており、:DIY:を使わずとも用意そのものはできるようになっていた。
スキルを使わない時は【生産勇者】の職業能力が使えるので、作った品をさらに強化することができる……まあ問題は、加工を自力でどうにかしないといけない点だ。
「まあ、頑張りましたけどね。全パーツ加工だと相当時間が掛かるし、一定量組み込むだけで機能する感じで良かったよ」
今回、ドローンにそれぞれ組み込むのではなく、ドローンの制御装置の方へ星隕石を組み込むことで魔力式の電波を世界中へ届かせることができるようになっている。
俺が常駐すれば入れなくてもいいのだが、居なくなるとパシフィスの理の中で機能しなくなるからだな。
「……さて、そろそろ。『SEBAS』、俺の[ステータス]を解析してくれ」
《仰せのままに》
レムリア世界において、生命力という概念は消滅していた。
代わりにSP──魂魄力という数値が存在していたが、ここではどうなのだろうか。
理の内容によっては、それが対家族戦略に組み込めるかもしれない。
まあ、それが原因でこの世界の散策が難しくなるかもしれないけど。
ただ[ステータス]を見るだけなら俺でもできるが、『SEBAS』が調べてくれれば俺の分からない情報も暴いてくれる。
──さて、どんな情報が出てきたのやら。