続探索イベント その15
続探索イベント その15
空間の捻じれの先、本来開くことの無い扉に対して頼ったのはメカトラ。
万能の願望機は俺が望んだ『鍵』の力を使い、見事その扉を開いた。
『──鍵はまだ残されていた。そう、これは続きを開くためのモノだった』
『絶望を絶やすため、失敗を失うため、閉塞された空間を閉じていた……しかし、いつかは開かねばならない』
『その時が来たということなのだろう。ならば、私たちは君を歓迎しよう』
『知っただろう、アレは特に君を歓迎するに違いない』
『生者よ、真実は知ったであろう。だからこそ、あの場所で起きた事実を知ってほしい。私たちはあの時、何をすれば良かったのか。どうか考えてくれ』
流れたのはモノローグ。
たしか、初級である不思議な家の攻略を終えたときにも同じような文面が流れていたような気がする。
しかしながら、過程を省いていきなりゴールした俺にはさっぱりな内容だった。
まあ、後で再度攻略すればいちおう分かるだろうし、今は気にしないでおこう。
《旦那様、攻略完了おめでとうございます》
「えっと、何もしていないけどな。ああそうだ、エリア開放の方はどうだ?」
《はい、上級のメインエリア、サブエリア。そして一部の中級サブエリアです》
「その辺は初級の時と変わらない仕様か。さすがに中級クリアを前提とした、初級サブエリアの開放は無いわけだ」
もしかしたら、と思ったがさすがにその仕様だと後が面倒だから控えたのかもな。
ともあれ、中級をそれなりの時間で攻略した俺にはいくつかの鍵が与えられた。
「またいろいろと試してみるとして……そうだな、空間渡航の情報を売ってみよう」
《旦那様、よろしいのですか?》
「ああ、ただ出し惜しみしたって無駄にしかならない。いつものように、タクマに横流ししてからアイツの信頼できる客を経由して回してもらおう。プラスして、宣伝の方もしてもらえばいいんじゃないか?」
ただ無策で言っているわけでもない。
空間に精通する存在が現れれば、当然ながらそちらにも対応した『プログレス』も誕生するだろう。
実際に体験することが、ある意味重要なのだが……そもそもできると知らなければ、体験以前の話だ。
「そうなると、誰でもあの捻じれにアクセスできるアイテムが要るな。移動云々は自分で頑張って……よし、やることができたな。情報の方、『SEBAS』頼んだぞ」
《畏まりました》
やはり、実地に行くこそがアイデアを閃くカギになるな。
そんなことを思いながら、俺はこのエリアから出ていくのだった。