続探索イベント その16
続探索イベント その16
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裏技染みた方法で、手順を無視してゴールした。
その方法はタクマに売ることにして、俺は再び行動を開始する。
「よしよし、売れているみたいだな……行列もできているっと」
訪れたのは、自分で作ったアイテムを販売している屋台。
販売員は人形、一定額売り切るごとに店舗が移動するという面倒な仕様付きだ。
《値引き交渉を仕掛ける者も現れましたが、すべて拒絶できているようです》
「……ああ、たまに判定で負けると安くする仕様だっけ?」
自分で販売せずとも、委託することで楽に売ることができる便利なやり方。
しかし、『休人<原人<人形(魔道具)』の順に値引き関係のスキルが効いてしまう。
思考に値引き意識を差し込まれるのだが、その抵抗に必要なパラメーターが違うとのこと……まあ、損をしたくないならきちんと自分で販売しろということだ。
《精神抵抗をきちんと組み込んでおけば、人形でも問題ありません。最上位職の場合、確証は持てませんが……》
「そこら辺は仕方がない。どの職業も、だいたい100%超えだからな」
《休人に設けられたプロテクトも、過剰な干渉を防ぐだけです。話術の範疇に収まる交渉は、多少抵抗ができても休人自身の思考能力や知性によって通ってしまいます》
「…………うーん、あんまり俺は受けない方が良い気がするな。物理的に殺されかねん」
鑑定スキルを受けるだけで死んでしまう虚弱体質なので、同様に精神に干渉する交渉系の能力も死ぬ攻撃に含まれるだろう。
まあ、逆に交渉がいっさい通じないという意味では効果的ではあるが。
俺自身の話術として、そこまで交渉に抵抗できないからな。
《耐性スキルだけでなく、話術スキルを持つことで抵抗は可能です。“職業系統樹”の中には、それらのスキルが内包された職業もございます。そちらで対抗されますか?》
「システム的には抵抗できそうだけど、普通に言い包められそうなんだよな……やっぱりその辺は、『SEBAS』に頼らせてもらいたいな」
《……畏まりました》
なんだかいろいろと溜めた言い方だったのが気になるが……まあ、気にしないでおく。
話術スキルを+1する魔道具なんかは、いちおう存在していて試したことはある。
しかしながら、やはり対抗に使うにはそこまで性能が発揮できないんだよな。
……なお、外部で取り付けたスキルは、職業の条件を満たすのには使えなかったぞ。
「おっと、もう閉店するみたいだ……って、こりゃあ……」
《どうやら、動き出したようですね》
「痺れを切らしたか、あるいはこれすらも計画なのか……お手並み拝見といこう」
人形の閉店作業を妨害する休人たち。
もちろん、ただの輩という可能性もあるのだが……おそらくはジンリの手の者だ。
こっちもあっちも、手を探るためのちょうどいい機会だ──さあ、比べてみようか。