続探索イベント その19
続探索イベント その19
再び開示の間に入り浸ることに。
誰かが鍵を開けてくれたので、条件が緩和されて入室できた中級の開示の間である。
「なあ、『SEBAS』……いちおう確認だが、今回は入賞できるか?」
《純粋な探索によるポイントでは、上位陣には及ばないでしょう。ですが、その支援を行う生産者の部門であれば、上位三位までに入ることは確実です》
「なるほど、そりゃあいい。一位は無理だろうけど、三位までならイケるのか」
俺自身、いかに『SEBAS』が優秀でいかに:DIY:が優れていようとも、挙げられた生産に関する部門でトップになるとは考えていなかった。
アイデアがあまりにニッチ過ぎる。
ピッキングツールをすべての休人が望むかと言えば、間違いなくそれは無い。
言わば邪道だけを集めて販売しているのが俺の店で、真面目に真っ当にやろうとしている休人たちはあそこには来ない……まあ、それを狙っていたからだけど。
「一位や二位に選ばれるのは、どういう類のアイテムを作っている奴なんだろうな」
《戦闘行為が極力避けられているイベントなので、偵察や情報収集に適したアイテムなどがやはり人気でしたね。自動マッピングを再現したアイテムや、謎解き要素のヒントを得られるアイテムなどです》
「前者はともかく、後者は凄そうだな。思考能力に補正でも付けられるのか?」
《構築された仕掛けを読み取り、干渉できる部分を視覚的に捉えることができます。罠を感知できる、斥候系の職業能力に似たモノでしょうか?》
いちおう見習いやその上である一次職は開放してあるので、簡易版であれば例えで出てきた能力も理解できる。
しかし、思考強化とも呼ぶべき物は存在しないのか。
スキルで加速だの並列だのができるという話は、聞いたことがあったのだが。
まあ、適性が無い奴がスキルを持っても大した意味は無いと言うし。
使うだけで天才に成れる、そんなアイテムは存在しないわけだな。
「需要に合わせたアイテムを作れる奴が、一番ってことか」
《三位までには入らないでしょうが、料理アイテムや回復アイテムなどは入賞しているでしょう。制限時間がある以上、料理はその時間内で調整することで問題無く使用可能ですし、回復アイテムも同じことです》
「スキルを使って攻略を進めれば、その分だけ身力の消耗も早い。自然回復を待つより、ガンガン飲んでいくわけか」
戦闘行為も極力無いのだから、いろいろと使い道はある。
回避スキルや武技も、魔法だって時短に使えるわけで。
タイムアタック……一種の業である。
コンマ一秒でも縮めるため、どこまでも人は何でも使うわけだし。