懇神会後 後篇
懇神会後 後篇
休人たちの物語に、少しずつ関わりつつある過去と神。
神代、そして神話の存在によって彼らは激動の時代を進むことに……なるかも?
「そうなると、アイスプルのワールドクエストが気になるんだよなぁ」
《SP不足、そして条件の達成が未だに満たされておりません》
「……SP、結構溜まっているはずなんだけども。条件ってのはたしか、住民関係の内容だったな?」
前に一度確認したときは、そもそもSPが絶対的に足りなかったのでそこで話は済んだのだが……ある時、再度確認したところ条件が一部開示されたようで。
《【勇者】、【魔王】、【聖女】。この三つの職業が、必要とのことです》
「俺が前二つをどうにかできるにしても、最後のだけはな……【聖者】なら未開放状態であるんだが?」
《残念ながら、【聖女】に限定されております。清らかな乙女、何より巫女であることが求められていると思われます》
「まあ、創作物なら解釈次第で『清らか』の定義が違ってくるとは思うけど……少なくとも、男じゃないことは確かだな」
いや、男の娘ならあるいは……うん、この辺は考えないでおこう。
なお、性別を変える魔法薬などは存在するのだが、職業システムに欺瞞は効かない。
星、あるいは神に祈ればあるいは何とかなるだろうが、その場合は不可逆……俺は俺であることを辞めたくはないのだよ。
「しかし、【勇者】と【魔王】はギリギリ分からないでもない。でも、どうして【聖女】だけが必須な条件に入っているんだろうか。例えば【賢者】、地球だと割と重要な存在なはずだぞ」
《あくまでもEHOにおける重要な存在が、その三つなのでしょう。旦那様の世界における【勇者】と【魔王】、それとは異なる役割に似た使命が【聖女】にもあるのです》
「…………なるほどな。なんだかんだ、今まで地球の常識が外れること、ファンタジー関連以外で無かったから間違えたか。ゲームの定番【勇者】と【魔王】、けど地球というか日本の常識が当て嵌まるわけじゃないのか」
元より、【勇者】という存在は日本が世界に広めたと言っても過言では無いだろう。
かつて、そして今も世界にとって強く勇ましい者は──『英雄』と呼ばれるのだから。
「まあ、【聖女】をこっちに連れ込むのは難しいだろうし、最初から家族以外の面々を連れてくる気もさして無かったからな……はてさて、どうしたものやら」
心当たりと言えば、『SEBAS』が裏でやってくれていることぐらいだが。
思惑が絡まり過ぎて、正直混乱中……面倒なことは、全部任せておこう!