魔導世界密入 その02
魔導世界密入 その02
魔導世界の暗躍街っぽい場所に飛ばされ、かつ案内役に逃げられた俺。
すぐに姿を晦ませ、改めて情報収集に勤しむことに。
「…………マジか」
《どうやら、そのようですね》
「休人が居ないとか、どんだけ先のエリアに飛ばされたのやら」
EHOというVRMMOが始まり、それなりに経過している。
冒険世界……はルリやショウ、マイの活躍もあってそれなりに開拓が進んでいた。
しかし、他の世界ではまだまだ未開拓の部分が多いようで。
この狭間の空間に、休人は独りたりとも存在していなかった。
「ちょっとおさらいだな。魔導世界は最初にいくつかの初期地点を選べて、その中から自分に合った場所から始められる」
《はい。純粋な魔法のみに特化する、魔術に特化する。あるいは精霊や呪術、そしてそれらの複合……様々ですね》
魔法と魔術の違い、いろいろと端折って説明するならそれはシステムの補正の幅。
また、それ以外のモノとの違いは、完全に自分が主導かどうかだな。
自分の理想を体現できる領域に向かい、休人たちは研磨を続ける。
原人たちはいろんな意味で、休人たちを支援してくれるだろう……自分のために。
「それぞれで所属があり、魔導世界内でも競う要素があるみたいだが……より遠くに出るためには、生産世界同様に試練を乗り越えなければならない」
《そうして多くの試練を経て、各領域の支配者の目に適うことで狭間への正式な入場許可が得られるようですね》
「…………けど、ここは中でも特別。ごくまれに『八大星魔』すら来る場所。そんな所に置き去りにするとか、本当にアレだな」
アレ、の意味はさておきこれが今調べられる中でどうにか集めた情報だ。
こちらの世界に来てから開示された魔導世界専用の[掲示板]、そこから漁ったいる。
情報の精査などは『SEBAS』がやってくれているので、信用度はかなり高い。
……というか、最悪俺を殺そうとする連中にばったり遭遇しかねんでは無いか。
「まあいい、一先ずはより多くの情報を集めていこう。魔導世界といえば術式の改良、そのやり方自体は[ヘルプ]機能に掲載されたから分かるが……たぶん、不完全だよな」
各世界ごとの理による恩恵は、[ヘルプ]にきちんと記されるようになっていた。
そこに記されていたのは、今まで手を付けられないでいた術式改良の行い方。
「各術式の熟練度、捧げるリソース、そして改良の腕……とりあえずはこれが条件か」
ある程度使用している術式に、魔力か価値のあるモノを捧げる。
そして術式を弄ることで、恒久的に改良された術式が手に入るとのこと。
ある意味単純ではあるが、だからこそ難しい──俺の求める術式など、いったいどれだけの難易度なのだ。