魔導世界密入 その04
魔導世界密入 その04
とりあえず、熟練度の方は条件を満たしているようだった。
そして説明を聞いている二つ目、リソースの方は……贄とか、必要なのだろうか?
「魂を捧げなければならないのって……やっぱりヤバい系というか、禁忌に触れたり邪神教的なヤツなのか?」
《大半は、です。人などの信仰に関わる存在がリソースとなるもの、清らかな乙女のみを捧げる必要があるものなどもあります。ですが真っ当な術式を思しきものでも、ある存在はよくリソースとして用いられるようです》
「……なに、その可哀そうな存在」
《──固有種です》
あー、うん。
自分で言われて納得してしまう。
彼らは特別な存在、経験値という意味ではあまり価値は無いのだけれど。
その代わりに生み出す 遺製具 レリック は、まさに求められているモノその物。
対象にアジャストしたもの、今回の話であれば相応しい贄となるのだろう。
《固有種から抽出された最上級のリソースを用いれば、ただ改良するだけでなく固有種の性質をも引き継いだものになるという例が流れております》
「ヤバいな、マジで。うちの世界、対策していなかったらすぐにでもこっちの世界の連中に乱獲されていたかもな」
なんせ『超越種』や『災凶種』が至る所に居るのだ、狙わない理由が無い。
今は遺製具化を防止しているので、足掻いている間に鎮圧できるだろうが。
「まあ、そこは風兎にも情報を回しておくとして、だ……結界の方は、どういったリソースが必要になるんだ?」
《まず、魔力のみでの改良はほぼ不可能ですね。精錬を重ねて質を高めれば、あるいは星の力で行えば問題はありません。しかし、あくまでこちらの世界の理、アイスプルでは実行できません》
「星からの助力は……無理だろうな。差し向けられた刺客からアプローチは可能だろうけど、どうなるか分からんな。まあ、それも手段に踏まえるとして……で、それ以外の方法は無いのか?」
《…………難しいですね。それこそ、固有種のリソースを盛大に注がなければ術式の行使もままならないでしょう》
さすがにそのやり方はやりたくない。
なので、質の方をどうにかしなければならないな……うーん、どうしたものか。
「その辺はしばらく忘れておくとして、最後のヤツ……改良の腕だっけ? それについて話してくれ」
《畏まりました》
改良の腕が普通に生産関係のことならば、俺……というか:DIY:スキルの恩恵でどうにかなるかもしれないが、そこに魔法やら魔術が関わると難しいかもしれない。
それでも、『SEBAS』から聞いておかないと困るわけで。
……というか、違っていたら誰かに頼らないといけないのだろうか?