魔導世界密入 その06
魔導世界密入 その06
術式改良のための術式、これの入手が非常に難しいことが分かった。
……『プログレス』に、高度な改良能力が搭載されることに期待したい。
「とりあえず、これで目的のものについては分かった。しかしまあ、おさらいの間も誰も来なかった……これはいいことだ」
《『騎士王』の隠蔽術式は、この世界でも通じるほどに性能が高いようですね。ドローンなどはすでに、何機か発見されてしまっております》
「俺の技術自体は限界があるわけだな。機械だから見つからない、というのはさすがに甘過ぎたか」
《現在、発見されたドローンはすべて機械式のみです。魔材式には『騎士王』の術式を劣化ですが再現したモノを組み込んでおりますので、そちらの効果があるのでしょう》
純粋な機械は魔力を有していないため、魔力感知などを行われても気づかれない……だが、それ以外の方法で調べられると魔力的な対策ができないので露見してしまう。
たとえば、金属を検知するような術式。
鍛冶師や錬金術師でも同じようなことができるので、今回使われたのはそういったものと思われる。
「…………まあ、バレたら動き出すということで。『SEBAS』、魔導世界に関する情報で追加したいことはあるか?」
俺も俺で、別の機会に調べたことはあるので基礎的な情報は知っていた。
魔導世界──魔力を尊び、その運用を極限まで進めた世界。
運用の違いに差はあれど、住民のほぼすべてが魔力を自在に扱えるらしい。
彼らのことを他世界の者たちは『魔導士』と呼び、優秀な魔力持ちとして認識する。
そして、その中でも優れた八人こそ、あの『愚かな賢者』も含む『八大星魔』。
彼ら(一人除く)はそれぞれ世界の一部を支配し、治めているようだ。
「ただ、俺の調べられる範囲で分かったのは六つだけなんだよな……『愚かな賢者』の話で七つあること自体は確定だけど」
《[掲示板]で調べられる範囲でも、六つとなっております。ただ、ウワサほどですがたしかに七つ目があるという話題は何度か挙げられておりますね》
「少なくとも、休人が辿り着くことはできていないわけだな……ちなみに、八つ目どうこうが挙がったことは?」
《そちらはございませんね。『愚かな賢者』は休人たちにも積極的に接触しているため、当人から情報を得ていたようです》
……まあ、休人なんて突然現れた知識の宝庫なわけだしな。
接触しない方がおかしいし、むしろよくそこから情報を求めたな……俺もやったけど。
──七つ目、それに他の領域もどういう感じなのだろうな。