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脱獄計画 その11

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脱獄計画 その11

星層監極 街

混沌の使徒(仮)は、俺だけでなく他の星敵にもスカウトを行ったと思われる。

もともと混沌を求めるような暴れ者が居るので、そういった連中が応えそうで怖い。

「──ということで、神殿を立てましょう」

「……なぜ、そうなる?」

街(名前はまだ無い)に戻った俺は、混沌の使徒に対する策を発表してみた。

相手はアトランティス世界出身、『修羅』である。

最初に戦った縁なのか、星敵の中でも比較的友好的に接してくれている。

俺を殺すことは諦めてないようだが、それはそれとして割り切ってくれているようだ。

「説明した通り、混沌の使徒の勧誘そのものは決して避けられません」

「ああ、何やらきな臭い空気が街から漂いつつある。アレは奴らの仕業だったか……」

「何かご存じなので?」

「……アトランティス、そしていくつかの今は幻想大陸と呼ばれる世界は、奴らからの侵略に抗っていたからな。当時、『 侵略者 バシビウス 』という連中は居なかったよ」

今ではここ、そしてアトランティスと同じ幻想大陸に分類するパシフィス世界にも出現した寄生生命体『侵略者』。

だが、どうやら過去の存在というわけではなく、割と新しい出自らしい。

──そして、その代わり混沌がかつて幻想大陸を襲っていたことを知れた。

「目的は……いったい何だったのでしょう」

「さてな。ただ一つ言えることがあるとすれば、ロクでも無いことだったという確信ぐらいだ…………で、神殿をなぜ建てる?」

話はやや逸れていたが、どうやら忘れていなかったようだ。

神殿、神が地上に干渉しやすくするためのそこを、わざわざ迷宮の中に建てる。

一部の星敵は神々をかなり恨んでいるし、最悪神殿を破壊されかねない。

……実は神殿を壊されるのは、建てないよりも厄介なことになるが説明は省く。

「神殿を建て、領域を定めます。これで他所からの干渉を著しく抑えることができます」

「それは可能だろう。だが、信仰する対象はどうなる? それこそ、混沌の軍勢だけでなく秩序や中庸の神々も黙ってはいない」

「でしょうね。だからこそ、私は──」

俺の、俺と『SEBAS』が考えた計画について説明すると、『修羅』はしばらく口をポカーンと開いた後、真剣に何かを考えるように顔を俯かせた。

だがしばらくして顔を上げれば、協力してくれるとたしかに言ってくれる。

俺だけの案ならまだしも、『SEBAS』がきちんと考えてくれたプランだ。

確信できていた──協力者を集め、さっそく神殿造りを始めよう!