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脱獄開始 その03

転生して進化したら最強になって無双します — novelba.com · All chapters

脱獄開始 その03

愚かな休人がヤバい星敵(?)の一人に接した結果、塵も残さず消し飛ばされた。

何人か居る星敵の最上格、彼らには休人を手玉に取れるだけの実力があるのだ。

あの後軽く雑談を行い、【傾界魔王】とは別れた。

向こうも何やら用事があるらしく……そこに関わりたくはなかったので気にしない。

「もともと、何も無ければ家でゆっくりする予定だったし……時間が早く経つのって本当にいいよな」

休人の中でも多く使われがちな、時間加速機能を用いた現実よりも長い休憩。

あえて[ログイン]しても何もせず、ゆっくりするというのも悪くは無い。

凄い(?)人だと仕事の合間合間でそれをやるようだが、まあ少なくともうちの会社だとそれはやっていないな……むしろ、仕事をやりたくなくなりそうだ。

「まあ、外に出てしまいましたし、今日はそのまま行くとしましょう」

今日は料理はしないと宣伝済みなので、どうしようと問題は無い。

……まあ外に出たので、営業をするのかと聞かれるのだが、普通に断っていく。

代わりに明日の方が旨い、漬け込んでいるとでも言えばだいたい落ち着く。

そうこうして俺が向かうのは、街の外にある神殿。

「気が向いたときしか赴きませんからね。あと、使徒が暴れたとき。それ以外で、きちんと拝礼するのもたまにはいいでしょう」

神殿の前で一礼し、中へ入る。

特に意味は無いのだが、まあそこは気分でやってみただけだ。

中は普段……じゃなかった、異常事態である混沌の使徒が領域の侵蝕を行っている時とは違い、清涼感を放つ神聖な空間となっており、邪悪な存在はいっさい存在しない。

「…………普段だと思っている、あの状況の方が異常でしたね」

苦笑気味にそう語ったが、正直自分の中でも少しショックだった。

星敵たちと力を合わせ、築き上げたこの神殿を俺はまともに体験できなかったわけで。

まあ、最初に一通り見てはいたのだが、当時は今ほど神聖感が無かったからな。

時折星敵たちが参拝し、拝んでいるからこその今があるのだ。

「──失名神話の神々よ、今日も生きていられる皆様のご加護に感謝を……」

内容はともかく、強い感謝の念を込めながらひたむきに祈りを捧げる。

辿り着いたそこは、俺が彫った失名神話の神々の神像が置かれた特別な場所。

他よりも、少しだけ神聖感を増してのご提供だ。

お陰で星敵の中にも、ここで祈ってくれる者たちが居るほど。

「……さて、戻りましょうか」

ある場所をちらりと一瞥した後、俺は神殿から出て転移を行う。

そして、[ログアウト]処理を行い……現実へと帰還するのだった。