脱獄後検証 後篇
脱獄後検証 後篇
死んだ後無敵になる権能と、死んだ後に再起可能なアイテムの組み合わせ。
そこに休人としての死に戻りが重なった結果、俺は事実上の無敵と化した。
「まあ、心臓の耐久度が尽きたら使えなくなるとか、そもそも心臓を奪われたら意味が無いとかいろいろあるけど……そもそも、その前提のクリアが大変だしな」
まず心臓の耐久度、これは死んだときに発動するのと同様に、生きている時に発揮する効果によって──毎秒耐久度が回復する。
心臓を奪うこと、これに関してもそれそのものがすぐに排除へ繋がるわけではない。
死んでも『死兵』や『死闘の越境者』により、それなりの時間動くことができる。
何より、蘇生薬があればいつまでもどこまでも延命可能だ。
そして、生きている間に心臓を奪えばいいし、そうでなくとも代用品を移植する。
…………埒外な連中に壊されることは想定しており、心臓はストックしていた。
幸い、『超越生者』の証は俺に帰属するので一定時間で還るので消えることは無い。
「さて、それはそれとして他のことも考えるとしようか……職業と[称号]についてだけど、あんまり直接的な強さには繋がらないみたいなんだよな」
そもそもとして、脱獄云々で得られるものなので戦うことには繋がらなかった。
たとえば【脱走者】、逃げることに特化した職業……せめて反撃も考慮してればな。
他にも『難攻不落の攻略者』、こちらは格上が配備された場所を攻めたりそこから逃げる時に補正が入る……まあ使えるけど、そもそもそんな場所に行きたくないし。
「俺としては、生と死、それに新しく対応するようになった命が名称に付く[称号]なんかが欲しいんだけどな……」
そう、これもまた『超越生者』になって起きた予想外の便利過ぎるチート。
これまでは二種類だった制限無しでセットできる[称号]に新たに『命』が増えた。
結果、初期からお世話になっている『命懸けの愚行』などの[称号]をセット枠に数えることなく付けられるように……まあ、そこまで無いのだけれど。
《ですが、名称にそれらが含まれずとも有益な[称号]はいくつか獲得できました》
「まあな。特にワールドクエスト関係、本当にいろいろと手に入ったよな」
どうやら俺一人で進めるのではなく、休人たちを誘ったのが上手くいったようで。
集団で一つの目的に挑む、そういった関係の[称号]ががっぽりである。
まあ、その内容についてはいづれ。
これから何をするのか……今はそれを考える時間だ。
「とりあえずはそうだな、また強くなるためにできることをいろいろとやってみよう。今回、星敵だの逸脱した連中だのいろいろと戦い続けて学んだこともあるからな」
職業や[称号]もそうだが、やはり俺はアイテムでどうにかするのが一番良さそうだ。
まだまだやれることがある、悩むのは全部やってからにしよう。