現状報告 その03
現状報告 その03
機械の箱庭でやったことを語った結果、息子と娘からツッコミを受けてしまう。
やっぱり、『SEBAS』に編集済みのものを用意してもらったのが不味かったのか?
「……絶対分かってないでしょ。あのね、お父さん。百歩、一万歩譲って他の人とは違うことがやりたいって言って、裏で支えるようなことをしたいって人は居ると思う」
「ああ、それは間違いない」
「…………。でもそれならそれで、もっとやり方があったんじゃないの? 一番最初の段階で、何か向こうも企んでたっぽいけど。それでも、大人しくついていって話し合いをするとかもできたでしょう?」
淡々と語る舞の話を聞く。
我が娘は自身も瑠璃の娘と言うことでトラブルに巻き込まれながらも、もっと巻き込まれる弟を支えてきた熟練の問題対処人。
理路整然としたその内容に、大人なのに全然反論できていない駄目な父親。
……なお、隣で笑っている母親も少々表情が硬くなっている気がする。
舞なりに俺のやっていたことを理解し、そのうえでどうすればよかったかという話に今はなっている……たられば云々とか言えないような、きちんとした理に適う内容だった。
「──と、いろいろとやり方はあったと思うの。もちろん、お父さんのやり方は誰も犠牲者が出ないから悪くは無いと思うわ」
「! だ、だろう?」
「でも、ちょっと被害多かったと思う……あと、管理者にはあとでちゃんと会ってね」
「…………あい」
ちらりと『SEBAS』が見ているであろうカメラの方を向けば、返事をするように一瞬だけ光る──これでEHOに戻ればすぐに『SEBAS』が連絡してくれるはずだ。
「ご、ごほんっ! しょ、翔? お前は何か感想とかあるか?」
「うーん、総隊長さんが持ってたあの武器について何か分かった?」
「昔の凄い人の魂が宿った特別な魔動機盤。映像に在ったヤツ以外にも、魔工機士がそれなりに保有しているみたいだな。あと、個人でもあるって記録自体はあったっけ?」
「じゃ、じゃあ、俺でも使えるかな!?」
「…………少し、考えてみるな」
いろいろと後回しの予定だったが、翔が求めるなら話は別である。
先ほどと同様に、一瞥してその意思を伝えておく──ある意味、やる気は湧いてきた。
みんなの話を聞く前から、モチベーションそのものは取り戻せてしまう。
だがそれとは別に、やはり家族の近況は気になるからな……このまま続行だ。
「えっと、次は誰から話す?」
「なら、私が──」
「「(お)母さんは最後にして!」」
「そう? 分かったわ、最後に相応しい凄い話を用意するわ!」
瑠璃が張り切っているようだが、子供たちの気持ちが痛いほど分かる…………絶対、本人の想像以上に凄いことをやっているはずだもんな。