闘技大会開発技部門 その12
闘技大会開発技部門 その12
使う術式に悩んだ結果、模倣させてもらってきた戦闘技術を使うことに。
ただし、開発技縛りの真っ最中なので、すべてを補正無しで使わなければならないが。
≪さぁ、二日目の再開です。本日は三回戦と四回戦を行っていきますよ。それでは、第一試合の参加者を紹介します!≫
二回戦が終わった時点でその日の試合は終了しており、三回戦目からは次の日だった。
その間に俺も誰の戦闘術を使うのかを考えて待ち、ある程度構想は得ている。
「……まあ、他の試合を見てから考えようってだけなんだけど」
赤コーナーから出てきた柔道着を纏う武闘世界の休人、青コーナーから出てきた同じく武闘世界の老人……って、あっ。
≪ジーヂー選手は前回の闘技大会でも、準優勝という素晴らしい成績を出しています! 今回は打倒アンノウ……ではなく、ノイズ選手を掲げていますが、果たしてどうなるのでしょうか!?≫
見覚えのあるご老人と思ってみたのは、やはり過去に決勝を戦ったジーヂーだった。
彼の『プログレス』は武技を創るのに長けているので、この部門には最適なんだよな。
≪それでは三回戦──開始です!≫
お互いに武闘世界の出身ということで、彼らの戦いは近接戦がメイン……というわけでは無かった。
ジーヂーが武技を、たしか“虎砲”という空気砲を放つ。
それを対戦相手の柔道家は、何かを掴んでは逸らすという行動を繰り返す。
理屈はよく分からないが、どうやら圧縮された空気を受け流せているようだ。
なのでジーヂーも遠距離攻撃を止め、普通に接近戦を仕掛ける。
そこからは、掴もうとする柔道家と掴ませずに攻撃したいジーヂーの攻防。
しばらくはジーヂーのペースで行われていたのだが──それは唐突に。
「おっ、『プログレス』か?」
《『フロートアーム』、そして派生能力である“インビジブルアーム”でしょう》
「文字通り、奥の手ってヤツか……たしかに掴み系の人には向いているな」
《はい、大抵の相手には通用したでしょう》
その言動が示すように、ジーヂーは限界突破──“生危回壊”──のオーラを放ち、拘束をあっさり突破、そのまま隙を晒す柔道家に一撃を叩き込み──勝利となる。
「とりあえず、ただ武術やら体術をってのはあんまり面白くないな。あの柔道家みたいに隠し札で追い詰める……ってのを今回はやってみようか」
《畏まりました。では、『愚者の石』の術式もそれに合わせたものに変更しましょう》
「ああ、それで頼むよ」
そんなこんなでギリギリでの術式変更を済ませ、俺たちもまた三回戦に呼ばれ舞台へと向かうのだった。