闘技大会開発技部門終了 その02
闘技大会開発技部門終了 その02
開発技部門は同率優勝、というありえないような結果に終わった。
賞品は折半、【魔導勇者】に貸しを作ることもできて大満足。
「──さて、本命のリザルトだ」
《──『崩壊時空』、『無限虚溝』、『否消種火』、『不動止水』、『流転砂山』、『擬天聖園』の座標を獲得しました。書き換えられる前に一部を“検索召喚”にて回収、今なお解析が行われています》
「上出来だ。あくまで得たのは座標、変えられてしまえばそれで終わりだからな。強奪、そしてその複製までが今回の目的だ」
惜しむらくは、【魔導勇者】が試合では用いていなかった風系統、そして闇系統の異界とのアクセス座標が分からなかったことか。
まあ俺自身が自在に扱えるわけでもないので、一つ取れただけでも御の字か。
これらを利用し、何か面白いことができれないいのだが……特に決めてないけど!
「しかしまあ、星の【勇者】様まで連れ出して俺の討滅を狙ってくるとは。星敵関係、もう終わったんじゃないかって思ってたのに」
《我々が思う以上に、星敵という存在は特殊なのかもしれません。それに、旦那様が討滅されればアイスプルの正式な座標も露呈してしまいます。それが狙い、という可能性もございます》
「……死ねねぇな。いやうん、数え切れないほど死に尽くしているけど」
休人を討滅する方法、究極的に言えばGMコールでも何でもして俺のアカウントを削除させればできなくはない……が、そういった事例は過去一度として存在していない。
削除、ではなく停止はいくつもあった。
不正ツールの使用や過度な嫌がらせ、また外部からのハッキングへの協力などなど、多くのケースが存在している。
そういった事例に加えられないよう、俺も気を付けなければならない。
内部から外部へのアクセス、それを可能にしている万能執事も居るわけだしな。
閑話休題 きょかはとってあるけど
召喚術により特殊な場所にアクセスする、という考えは大変俺の興味をくすぐった。
創作物でも定番、しかもシンプルに召喚獣的な存在じゃないところがなおのこと良し!
「と、いうわけで俺もできるかな?」
《……召喚獣を呼び出すことよりかは、難易度は低いと思われます。ですが、それは旦那様の適性に関わらず行う場合のみ。それが必要なケースとなりますと……》
「うん、使役系の才能は無いからな。だからこそ、【魔導勇者】みたいに森羅万象を操るのに興味があるわけだし」
魔法でそれをやるだけなら、借り物ではあるが『プログレス:クラウンロッド』を使えばそれっぽいことはできる……が、それだとただの魔法だしな。
仕様的には全然困らない。
だがアレだ、ロマンである──それ以上の理由、必要か?
「この世ならざる場所から、特殊な現象を呼び出す……分かる人には分かるロマンがそこにはあるんだ」
《はぁ……》
「うん、悪いが完全にわがままだしな。今度ある程度かっぱらった触媒が溜まったら試してみよう」
《畏まりました》
今はいづれにせよ、計画を実行することはできない。
それよりも今は、得たモノとこれからの準備の確認をしておかないとな。