闘技大会無制限部門前篇 その21
闘技大会無制限部門前篇 その21
耳飾りの 遺製具 レリック 、そして俺の販売した光線銃による曲射がショウを追い詰める。
足を負傷した結果、機動性を大きく削がれてしまったショウは──
「──ん? アレってもしかして……」
ショウが何やら決意を定めた顔で、手を胸に当てた。
それからだ、放たれた光線が尽くショウを包む膜に防がれている。
繰り返されるたび、ショウの傷ついた部位が治っていくのが分かった。
回復用のアイテムは装備以外使えない、つまりそれは──
《職業、装備、武技や魔技に該当するものはございません。遺製具によるものでしょう》
「けど、ショウが持っている遺製具の中に、そんな物は…………いや待て、ショウが倒した中にそれっぽいのが居た気がするな!」
正直、ショウ(たち)の偉業はその数が多いため、特定が難しい。
その中には、固有種を倒したという話も存在していた。
《情報を検索…………坊ちゃまがパーティーで挑んだ 固有 ユニーク 種、それらしき能力がございました》
「ああ、言われて思い出した。でもそれってさ、たしかショウが選ばれたわけじゃないんだよな?」
《はい。そのため仕様上、坊ちゃまが使うことはできないはずですが……『プログレス』の影響かと思われます》
「ショウの新たな能力ってわけか」
あくまで推測ではあるが、正解はどうあれ事実は変わらない。
ショウは何らかの形でパーティーメンバーの持つ遺製具を、自分も利用したのだ。
「──攻撃の吸収、お陰でショウもダメージが通らなくて苦戦したって話だったな。その遺製具もダメージの吸収はできる仕様らしいけど、今回はそれが功を奏したのか」
《光線銃はたしかに有用ですが、そのダメージ量がネックですからね。特に『曲光』は拡散する『拡光』ほどではありませんが、通常よりも威力が低下しますし……どうやら、決めるようですね》
光線銃は遺製具で吸収し、柄の遺製具が生み出す攻撃は剣で捌いている。
……どうやら剣で捌き、威力を低下させたものも吸収対象になっているらしい。
《本来の選出者ではできないことも、坊ちゃまであれば可能となっています。一種のバグとも言えますが、優れたやり方です》
「結局どっちの攻撃も吸収して、それを利用しての身体強化のごり押し。全然手札を見せないまま、勝つことができるわけだ」
どうやらネックレス型の遺製具による法則の書き換えも、そう何度も使えなかったらしい……最後はあっけなく、対戦相手を舞台から落としてショウが勝利するのだった。
「さすがに最後は相手も手が尽きたか……いやまあ、普通遺製具は一つ持っているだけでも凄い方だしな」
《一つ持っているだけで幸運、それ以上であればそれ以外の素質を秘めている、という認識ですからね。それは『プログレス』が普及した今も変わっていません》
…………そんな遺製具を、人造という多少のデメリットはあるが創れる俺。
うん、そりゃあ禁忌認定されて『騎士王』に排除されるのが普通なわけだ。