闘技大会無制限部門終了 その02
闘技大会無制限部門終了 その02
まだ手を隠していたであろう『陰陽師』との会話を終え、満身創痍で帰還。
しかし、特殊耐久サバイバル部門にも参加登録している俺に、休みなど無いのだ。
「まあ、最悪リタイアしておけばいいんだけど……まさか、こう来るとはな」
《運営からの[メール]ですね》
「殿堂入りからの参加不可、エキシビションマッチ限定での参加か……『騎士王』と扱いが同じなんだよな」
さすがに賞品を取り過ぎたようで、もう参加しないで欲しいという連絡が運営側から届いている……その分の補填として、いくつかのメリットは用意されているようだが。
「もともと『天』を持っている分として最上位の扱いだったけど、剥奪されてもこのままにしてくれるみたいだな。あと、実況解説系の依頼を受けられるって……こっちは引き受ける気無いけど」
口が回るならともかく、俺自身戦闘を上手く言語化できるわけじゃないし。
代役で『SEBAS』にやってもらえるなら、できなくは無いだろうけど。
「殿堂入りについては強制だし、次の特殊耐久サバイバル部門はある意味最後だ……そうなると、星々も何かやるんじゃないか?」
《すでに手段を選んでいなかった以上、それは確実ですね。運営側も、旦那様の参加による彼らの影響を懸念して殿堂入りとした可能性が高いです》
「……俺を討つために過剰に投入されるのを嫌った、みたいな感じか」
逸脱した連中が本戦前に敗北する可能性は極めて低いし、その分だけ休人が本戦に上がる確率が下がってしまう。
運営としては、それは望まない。
俺という個人を大会から排除するだけで、問題はクリアできるわけだしな……うん、いいことだらけだ。
「問題は、殿堂入りした連中のみを集めた特別な試合をいつかやるかもしれないって記述だよな。これ、『騎士王』やらそれに匹敵する連中が蔓延る魔窟に、報酬目当てで飛び込むのは愚策だろうに……」
報酬は弾むと書かれているが、命が対価となればそれは決して等価にはならない。
参加は強制じゃないし、まだ殿堂入り扱いも少ない……先のことだし、今はいいか。
「『SEBAS』、『騎士王』に匹敵するヤツってどれくらい居るんだろうな……」
《休人の[掲示板]によると、武闘世界には非常時にしか現れない特別な『極逸』が存在しているとのことです》
「それが、『騎士王』と同等の存在ってことなわけだ。生産世界は……どうだろう、新しい世界だから居ないって否定はできないか。それに魔導世界……まだ『八大星魔』全員を見たわけじゃないもんな」
そして、【勇者】。
中でも星の名を冠する彼らは、必ずチート武具という名の星具を手にしている。
彼らもまた、休人では勝てない存在として殿堂入りすることは間違いない。
……なんでこう、バトル物みたいに死闘を繰り広げ続けなければならんのやら。