闘技大会無制限部門終了 その05
闘技大会無制限部門終了 その05
一つだけ、アイテムを持ち込める。
だがその一つとは単体ではなく、束ねた物も一つとしてカウントするようだ。
そんな仕様だからか、何でも入れられる収納系の魔道具は持ち込み禁止。
……だからこそ、ギリ合法となっている職業能力の簡易アイテムボックスが輝く。
「“ 小袋収納 スモールポケット ”……っと、適性皆無だがそれでも機能するのが職業能力のいいところだ。まあ、枠は減ってるけど」
何も無い場所に手を伸ばせば、そこに穴が開きここではないどこかに繋がる。
これが擬似的なアイテムボックスとして、使うことができるわけだ。
本来の仕様としては、【空間魔法士】がより空間という概念の認識を掴むための補助輪のようなもの……実際、高位の術者ならより多くのアイテムを入れる空間を創れるしな。
加えて、【空間魔法士】だけでなく魔道具系の生産職に就いていれば、自分でアイテムボックスを作ることも可能だ……おそらく、これは使うことができる。
「あくまで、持ち込みが禁止なんだよな?」
《はい、使用そのものを禁ずる要項はございませんね》
「その辺に気づいていないわけが無いし、これを交渉の材料にする参加者がいるのかもしれないな」
アイテムの保持に悩む参加者に、提供する代わりの対価を要求するわけだ。
……魔道具は使用制限を設けられるので、仕込めば使えなくすることもできる。
最悪、死んだら誰も開けなくなる……なんてやり口もできなくはない。
壊しても中身が異空間に溢れる仕様にしておけば、誰も奪えなくなるからな。
「まあ、アイテムの保管についてはこれで一先ず問題ないか。あと、気にするのは……部門名にもある『特殊』、の部分か」
ルールを[メニュー]経由で確認しつつ、気になる部分を考える。
こう、エリアの縮小とかそういうのは定番な気もするが……それは存在しない。
フィールドの広さはむしろ固定、それだけは明言されていた。
だからこそ、特殊で耐久のサバイバルとは何なのかが気になって仕方がない。
「魔物が配置されている、とはあるがそれ以上……固有種も居ると思うか?」
《逆転の一手として、配置されている可能性はございます。また、最終日辺りには強化されたボス個体なども出現すると思われます》
「一気に減らすのに、最適って感じだしな。まあ、それが無くとも広範囲の殲滅が得意な逸脱した奴らが居るから、不要っちゃ不要な気もするけど」
ボスよりもボスしている、それが権能持ちの特徴なのだ。
俺ですら、ある意味なかなか死なない系のギミックボス染みているわけだし。
……さて、結局何を持っていくのかまだ決めていなかったな。
せっかくだし、他の人の意見も交えて考えてみようか。