特殊耐久サバイバル部門前篇 その15
特殊耐久サバイバル部門前篇 その15
採掘を終えた俺は、安全な場所──エクリの影の中でその精錬を行うことに。
その際、今は能力値が足りなくなるため、再び得た『リミットブレイカー』を使う。
「──:DIY:開始」
それにより能力値の底上げが行われ、最低限展開した際に準備した素材を、加工することができる能力値を得られる。
まあ、だからと言って戦闘ができないことに変わりは無いのだが。
ともあれ、下準備はできた──いつも通りにやっていくだけだ。
「『SEBAS』、レシピを」
《畏まりました──投影します》
生産職の能力には、レシピを記録しておくことができるものもある。
だがシステム的な制限を設けられているため、求めるものすべてを知れるかは別。
なのでそちらはあっさり切り捨て、自前でレシピを用意して確認する。
これまで:DIY:で得た知識、そしてそれを基に専用レベルでアレンジした工程。
記録はしても記憶はしていないその方法をながら見しつつ、持ち得る限りの力を使い精錬作業を始める。
「──“千変宝珠・擬精芯入/火”」
まずは大前提、鍛冶に必要な火を魔力で創り上げていく。
エクリの影の設定を弄ってもらい、外部から火の微精霊を取り込み捏ね上げる。
擬似的に言うことを聞く精霊に仕立て上げたうえで、炉心としてその場に残す。
何度か繰り返していけば温度は上がり、鉱石を加工できるレベルまで暑くなる。
生命力が減衰していく、それぐらいの熱量が無いと鉱石の加工はできない。
鍛冶師系の職業能力で得た熱耐性に身を委ね、ただその時をじっと待つ。
《──旦那様》
「よし、やるぞ」
鉱石を並べ、台の上で打ち付ける。
何度も何度も叩いていくことで、精錬の初期工程である製錬を済ませていく。
現実的にはちょっと無理があるレベルで不純物が取り除かれていくのだが、そこはまあご都合主義で納得しておこう。
そうして鉱石を単一の物質のみにしたら、今度こそ精錬を始める。
こちらは同じ物質の中でも、高品質の物のみを抽出していく工程だ。
これまた都合よく鎚を打ち付けていけば、勝手にそれが行われていく。
ただし、その際に打ち付ける場所が決まっているため、間違えると失敗扱い。
不純な部分が残ってしまい、完成後の質に影響が出てしまう。
そんな工程を俺はノーミスで、完璧に仕上げていく──視界に答えが映っているから。
「インゴット一つ完成っと。“鑑定”……問題なく最高品質だ。よし、量産していくぞ」
まずは:DIY:を解除しても、鉱石を残せるようにインゴット化していく。
採掘してきた鉱石の中に、:DIY:で生成した物を混ぜるのが目的だ。
解除すれば消えてしまう仕様だが、加工済みならばそれは残る。
──こうして加工を繰り返すことで、多く後の工程で使える金属を増やせるのだ。