特殊耐久サバイバル部門前篇 その17
特殊耐久サバイバル部門前篇 その17
魔道具を作り上げ、『SEBAS』との接続を確立した。
これにより、『セバスチャン』の常駐を解除して新たにインストールが可能となった。
「インストール──『ペルソナマスク』」
二日目、開始早々に『プログレス』を拝借して起動する。
仮面型のソレは認識を弄る、それにより俺が俺であると分からなくなるわけだ。
「いろいろと仕込みをしておきたいし、残り物で遊んでおこうか……:DIY:、起動」
一日目は早急に対処すべきということで、鉱石と一部の素材のみに注力して加工したのだが……移動の最中、エクリが闇を操作して多くの素材を回収してくれているからな。
加工に必要な能力値が手に入ったら、さっそく作業を開始。
──ただし、一日目ほど丁寧な作業ではなく、かなり大雑把なやり方で。
「錬産術“調合錬産”、虚工術“虚器”──“工程省略”」
調合分野を錬金術で行う“調合錬産”、魔力を一時的に物質化する虚工術。
そして、準備が整っている場合に時間の掛かる工程をスキップできる“工程省略”。
何度も作ったモノに限るが、生産職共通で習得可能な職業能力の一つ。
代償に多少の劣化が発生するが、それも使い続ければそれなりに抑制可能だ。
「俺の場合、複数の生産職の補正でそれを限りなくゼロにできるからな……よいしょ、一気にポーション製造だ」
即席での生産に特化した職業などは、むしろ工程を省略したうえでその劣化をどれだけ抑えるか……みたいな感じの職業能力を保有しているからな。
同時にそれらを内包したうえで、“職業強化”で効果を強められる【救星者】のチート臭さが存分に発揮されている。
……本来【救星者】はだいたい戦闘職として就職するらしいので、俺のような使い方はかなりイレギュラーかもしれないがな。
閑話休題 せいさんメイン
そうして早朝の内に、大量のアイテムが所狭しと並んでいる。
普通なら、それを[インベントリ]に仕舞わなければならないが……今回は使えない。
「──“小袋収納”」
事前の対策でも考えられていたアイテムの保管、その解決策としてカンストさせておいた【空間術師】の職業能力の一つ。
開いた空間の穴の中へ、作り上げたアイテムを次々放り投げていく。
その他にも育てた職業の補正もあり、しばらくは初期の品質を保っていられるだろう。
「下準備は重要だからな……それじゃあ、二日目の行動を始めるとしますか」
一日目よりも積極的に、他の参加者とも関わるつもりで行動を開始する。
……何も無い、というのはあまりに高望みだからな。