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特殊耐久サバイバル部門前篇 その27

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特殊耐久サバイバル部門前篇 その27

植物を片っ端から“鑑定”しつつ、事前に集めていた情報と照らし合わせ、その使用方法について考えてみた。

──そしてその果てに、俺はとある植物を目にすることに。

「いやぁ、失敗失敗」

俺は悩みに悩んだ結果、去ることを選んだわけだが──その手には、一本の枝が握り締められていた。

取る、採る──否、盗る。

それは植物の魔獣領域の中央、周囲を木々に侵略されていないたった一つの場所に生えていた。

別に万物を誘引するわけでもなく、他の植物を圧倒する特別な力を持つわけでもない。

だがたしかにそれは、この領域において君臨することを許されるナニカを持っていた。

「鑑定不能、遠隔での解析も不可、おまけに異空間への収納もできないときた。そりゃあ確実に、何か起こるってもんだよな」

──ちなみにだが、俺が持っている枝の持ち主は魔獣ではない。

であるにも関わらず、場所の独占を可能とするナニカを俺は知りたかったのだ。

「で、盗ったら盗ったでフィールド中の植物が襲い掛かってくると……うーん、湖よりも酷いや」

エクリのスペック、『SEBAS』の軌道予測、そして──『バトルラーニング』。

うん、俺の要素は無し、上手の動かし方で回避を続けている。

「魔力を吸収する木が魔技を封じるし、精霊も誘引されるから頼めない。物理で逃げ切るしかないんだよな……」

ヌメヌメする液体を散布する木だったり、伐採を尽く防ぐ堅い木なんかも確認されていて、強行突破をするにも木を破壊して行くのは至難の業だ。

そのため、俺はパルクールの真似事を繰り返して外部への脱出を図っている。

肉体の最適化を『バトルラーニング』に委ね、俺自身は余裕を保ちながら。

「とはいっても、『バトルラーニング』はあくまでも戦闘用。回避というか逃亡にはあんまり向いてないんだよな」

《こちらで移動方向を調整し、随時“オートカウンター”の対象になるようにしておりますが、どうやらあちらも学習しつつあるようですね》

「……ああ、それで遠距離攻撃が増えてきているのか」

最低限の足止めに留め、他の植物たちは樹液を汲み上げこちらに飛ばしている。

周囲への被害などお構いなし、発火したり溶解するような液体が飛び散っていた。

「まあ、このままだと危ないよな……そろそろ大丈夫か?」

《カウンターは溜まっています》

「よし、じゃあそろそろ全力で走ってみるとするか」

俺が今使える『プログレス』は二つ。

一つは『バトルラーニング』、これはエクリの『プログレス』を介して使っている。

そして、もう一つ。

──靴型の『プログレス』こそが、脱出の鍵となっていた。