特殊耐久サバイバル部門前篇 その38
特殊耐久サバイバル部門前篇 その38
特殊耐久サバイバル部門 山岳領域
侵攻の影響か、谷の中立地帯でしか取れないアイテムが大量に採取可能になっていた。
そうした変化も含め、ドローンでの周囲の観測を心がけようということに。
「そして、アレから数日……は経ってないけども、一日経ったな」
山岳領域の中でも、火山を要するヤドカリの中で一夜を過ごした俺。
火力のお陰で金属の加工も捗り、ドローンの量産(人力)に成功する。
これらを周囲にばら撒き、一気にフィールドの情報を集めるのが目的だ。
結果、多くの領域の情報を知ることができた……すべてでは無いけれど。
「まさか、ドローンに気づいて攻撃してくる場所があるとは……しかも複数」
幸い、自壊用に『プログレス:トラッシュクラッシュ』を組み込んでおいたので、痕跡などは残っていないだろう。
アレの凄い点は、完全な証拠隠滅が可能なところ。
過去を探るとか時間を戻すとか、そういう理不尽な追及も隠滅できるぞ。
「擬似権能の凄さに感謝だな。それで、どれくらい情報が掴めている?」
《映像を投影いたしますので、そちらでご確認ください》
「どれどれー」
網膜に投影されたのは、二十五に区分けされたエリア全体のマップだ。
数字を当て嵌め、各領域がどういった環境なのかを説明すると──
===============================
01 02 03 04 05
06 07 08 09 10
11 12 13 14 15
16 17 18 19 20
21 22 23 24 25
01:花畑
02:沼地
03:砂漠×
04:草原
05:氷原×
06:不明
07:不明
08:砂漠
09:不明×
10:氷原
11:丘陵
12:植物
13:荒野
14:湖畔
15:川原
16:山岳
17:渓谷
18:火山
19:平原
20:不明
21:列島
22:海原
23:砂浜
24:樹海
25:不明
===============================
──といったところだ。
一部おかしなところもあるのだが、それについては今から質問&説明が行われるぞ。
「えっと、不明ってのはドローンを破壊された場所って認識でいいんだよな?」
《はい、間違いありません》
「よし。じゃあ、この領域名の後に『×』が付いているのは?」
《そちらはすでに侵攻が完了し、完全に成り代わっている領域です。09区画目につきましては、砂漠と氷原双方からの侵攻により、それぞれを半分といった状態のため、正しく説明ができないため不明といたしました》
どうやらすでに、一部の領域は存在しない状態にあったようだ。
積極的に動く魔獣によって、領域の侵攻がすでに終わっていると。
「……植物周りが不明なのは、シンプルに行けなかったからか。改めて、喧嘩を売るような真似はあんまりしない方がいいってよく分かるな」
ドローンに付けている精霊が、俺由来のものだと分かっているのかもしれない。
他の場所でも迎撃されてはいるが、植物領域の経由ルートはそのすべてが破壊された。
「……となると、前回ヤドカリが撤退したのはどうしてなんだろうな? できるなら、そのままやっても良かったはずなんだが?」
《目下調査中で。こちらとしても、侵攻可能の有無は重要ですので》
「ああ、任せた。ヤドカリたちも、また他の領域に動くみたいだし、調べられるだけ調べておいた方がいいよな」
まあなんにせよ、こうした情報収集のお陰でやれることはまた増えていく。
新しく作ったアイテムもあるし、いろいろとやり甲斐があるな。