特殊耐久サバイバル部門後篇 その01
特殊耐久サバイバル部門後篇 その01
特殊耐久サバイバル。
闘技大会において変則的に始まったこの部門は、魔獣蔓延るエリアでの生存を目的としている。
魔獣の支配する領域とそうではない中立地帯、それらが市松模様のように配置されているのだが、魔獣たちは時間の経過とともに自らの区画から外部の侵攻へ打って出た。
それらの対応に追われる参加者たち。
俺は俺で、支援という形でサバイバル部門の点数稼ぎをしていたのだが……魔獣たちの遣いを名乗るモノにスカウトをされた。
俺はそれを受け入れ、観測していた先の区画の何所でも無い場所へ招かれる。
…………それでなぜか、他の協力者用の拠点と設備を作らされたのだが。
「──紹介しましょう。こちらが皆様の拠点となる裏領域となります」
『おお~!』
空間を渡る力を持つ魔獣、その遣いである女性──の姿をしたナニカ──が現れる。
先んじて建造をさせられていた俺はともかく、他の奴らはまだ来ていなかったのだ。
……俺が応じていなかったら、いったいどうしていたのだろうか。
まあ、それはそれで設備を俺以外の協力者に作らせたりしたのかもな。
「──っておい、お前は!?」
「……?」
「なんで先に居るんだよ!」
「そう言われましても……それは、ここの設備を整えたのだが私だからですよ。先に招かれていなければ、このような場所にはできませんでしたので……ああ。お察しの通り、私は生産職ですのでお見知りおきを」
おそらく休人であろう、協力者の一人。
EHOという現実とは違う場所、そこに特別性を感じたのかもしれない……だからこそ自分以上の例外を、認めたくなかったのか。
それに対する回答は、至って単純。
特別だから先に居たのではない、むしろその逆だということを示す。
その発言に魔力の籠もった視線を向け、勝手に納得したような顔をする。
準備は万全にしてあるので、鑑定スキルに対する策もバッチリ用意してあるのだ。
「──はい、納得いただけたようですので続けましょう。それでは、この領域をご案内しましょう。皆さん、ついてきてくださいね」
案内を受け、参加者たちは俺の設備やこの領域の特徴である各区画を模した球体の下へ向かっていく。
俺はすでに把握しているため、また戻ってくるであろう彼らのために準備を始める。
やることは収容されていた時と同じ、彼らに対するサポートだ。
「何だかんだ、招かれるだけの実力の持ち主だろうからな……その装備やら持っているスキルの一部やら、いろいろと情報を貰っておくとしますか」
基本はタダでメンテナンスや一部生産作業に勤しむつもりだが、タダより高いモノなど無いのが世の常だろう?