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特殊耐久サバイバル部門後篇 その08

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特殊耐久サバイバル部門後篇 その08

火山領域を統べる魔獣──それはマグマを纏うネズミだ。

マグマを生み出し、またマグマを取り込む限り死なない回復性を秘めている。

そんな厄介過ぎるネズミが蹂躙を行う平原だが、この場に居る魔獣はそれだけでは無いのだ──彼らは共に中央を目指し、自らの支配領域を広げ続けていた。

「一度行ったことのある湖畔、それに問答無用で追いかけてくる植物たちとは少し違う樹海の領域。今回は三つなんですよね?」

《はい。ここの東側、洞穴の領域からは魔獣の出陣は観測されておりません》

「穴だらけ、でしたか? お陰で人が隠れることのできる場所も多いようですが……はてさて、いったい何があるのやら」

そんなわけで、一体はお休み。

残る平原を囲む三つの領域から魔獣たちが出陣し、この地を手に入れようと領域の奪い合いが行われている。

どちらかと言えば、参加者たちとの戦いよりもこちらの方が重要だ。

俺たち裏切り者は、彼らを掻い潜りながら領域の奪い合いに混ざらなければならない。

「『SEBAS』、お願いします」

《──魔物たちの一掃を開始します》

魔獣同士のぶつかり合いは最後。

まずは彼らが連れてきた魔物たちが、主の力をより広く展開できるように平原中を駆け巡っていく。

俺たちの役目は、そんな魔物たちを火山領域からの刺客以外すべて倒すこと。

可能な限り素早く、少しでも距離を広げようとする魔物たちを抑え込んでいく。

「これも魔獣たちの間で設けられた制約のようなもの、でしたか……完全に遊びですね」

魔物たちが道を作り、その中でしか主に魔獣たちは行動しない。

できない、ではなくしないというのが肝とのこと。

ともあれ、俺たちの支援もあったため、火山領域がもっとも広く距離を広げられた。

参加者たちと他の領域の魔物にやられた個体も多かったが、それでも中央に届く。

そんなわけで、ネズミ型の魔獣は中央に向けて駆け抜ける。

少々力を解放し、周囲をマグマに上書きする速度を高めて更に前進。

他の領域の魔獣たちは、それを防がんと魔物を増やして文字通り飛ばしてくる。

人間砲弾ならぬ魔物砲弾、ぶつけて仕留めたいという殺意が見え隠れしていた。

だが大型ならまだしも、現実のネズミほどの大きさしかない魔獣には当たらない。

しばらくすれば、どの個体よりも早く参加者たちを屠りつつ中央へ到達する。

「さぁ、ここからが本番ですね……私たちにとっても」

魔獣が領域の支配を試みる間、かなり無防備になってしまう。

参加者たちにとっては最後の防衛のチャンス、魔獣にとっても奪い取る最後の機会。

それらを抑え、自分たちが支援する魔獣が領域を手に入れる手伝いをするのが俺たちの本当の目的というわけだな。