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特殊耐久サバイバル部門後篇 その33

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特殊耐久サバイバル部門後篇 その33

樹海の最奥にて、魔獣を発見した。

甲羅から幻覚を生む霧を吹きだす亀の魔獣相手に、俺は戦いを挑むことに。

「……まあ、そう来ますよね」

『────』

亀自体が戦うという想定もあったが、それよりもあった方法。

これまではこちらに近づいてこなかった魔物たち、それが突如突っ込んでくる。

狙うのは俺ただ一人、魔獣には見向きもせずに殺意を放っていた。

幻覚の影響だろう、通常よりも狂った動きで周りも気にせず暴れようとしている。

「では──『形状変更:二丁拳銃』」

持ち込んでいた『試作型増蓄魔銃・壱式』の形を、拳銃に変化させる。

数は一つだけでなく二つ、それらを握り締めて動き出す。

「『木々は生い茂り、花咲き乱れる』」

擬・武神流の武技にして魔技、詠うのは溢れる敵に立ち向かうためのプログラム。

体が勝手に動き、襲い掛かる魔物すべてに銃弾を放っていく。

だが撃たれた魔物たちは痛みを感じていないようで、そのまま動き回っている。

いちおう周囲に敵が居る限りはプログラムも止まらないので、対処自体は続行可能だ。

また、弾丸の残量についても特殊なモノを除けば魔力さえあれば作れるので、気にしなくていい。

「──“ 死招呼声 タナトスボイス ”」

死を招く呼び声。

魔法によって擬似的に響いたその音、魔物たちはそれを聞き──次々と死んでいく。

効果は即死、だが本来の成功率はそこまで高くはない。

だが俺はエクリの──闇属性特化の体を使い、この魔法を使っている。

加えて、他の能力と違ってあまり出番の無い陰の立役者──“闇点発露”。

エクリの魔力に触れた存在のすべて、その闇属性への耐性を引き下げる。

そこにエクリの魔法が、死神の加護を持つ俺によって発動した。

結果、即死の成功率が通常よりも跳ね上がり、多くの魔物が死んだわけだ。

「……まあ、一番はルリの寵愛によって判定操作が九割成功するから、というのが一番の理由でしょうけども」

確率要素があるととことん強いんだよな。

まあ、格の差とか基礎スペックの影響もあり、さすがに即死技で魔獣を仕留めるというのはダメだったけども。

「ですが、数は減りました。一時的ですが、今のうちに──“アップ・ロード:白氷”、“ 永劫凍土 エターナルブリザード ”」

高度な才能が必要な最上位の魔法、その構成を完コピすることによる悪用。

あらゆる物を凍てつかせる吹雪が、局地的に展開され亀を凍らせる。

そこにエクリの擬似権能による、本物の権能を模倣再現。

先日遭遇した『白氷』、その権能は水分の操作を逸脱したレベルで可能とする。

「長くは持ちません。しかし、一時的に霧の噴出を封じるように水分を操作すれば──できました。『SEBAS』、合図を」

《畏まりました》

霧が一時的に収まり、周囲が晴れていく。

同時に、『SEBAS』に連絡を入れればドローンが樹海中に状態異常回復ポーションの散布を始める流れとなっている。

元凶である魔獣から霧が出ていない以上、時間経過で霧の効果は薄まっていく。

だがそれを待つのはもったいない、さっさと回復して集合してもらうのだ。